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その日、歴史が動いた

「銀じゃない」と1000万人の修学旅行生が怒った銀閣寺

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金閣(鹿苑寺)や竜安寺など、京都にさまざまな歴史的寺社があるのは皆さんご存知の通り。

「京都に行ったらここは外せない!」というポイントがあるという方も多いのではないでしょうか?
今の時期なら北野天満宮あたりが大人気ですかね。ちょっと意味が違うか。
今日はそうした目玉ぞろいの京都の中でも、隠れたファンが多い?あのお寺についてのお話です。

Ginkakuji 銀閣寺 京都市左京区 - 無料写真検索fotoq
photo by (^^)Teraon

文明十四年(1482年)のあす2月4日、慈照寺観音殿=銀閣の造営が開始されました。
室町幕府八代将軍・足利義政が建てたというのは教科書でお馴染みの事実ですが、造営中もその後にもちょっと情けない経緯があります。

 

応仁の乱と銀閣寺のふかーい関係

義政といえば応仁の乱(応仁元年/1467年~)を抜きにしては語れません。
三代・義満以降落ちる一方だった将軍の権威は、義政が仕事をサボったが故に地面スレスレにまで陥りました。
が、当人といえば平気の平左で、29歳のとき「そうだ、隠居しよう」と思い立ち、出家していた弟・義尋へ将軍職を譲りたいと話を持ちかけます。
しかし義尋はまだまともだったので「兄さん、男の子ができないからって私に押し付けないでください。まだまだ現役(意味深)でしょう」と断られてしまいました。
ですが、義政は「どうしても弟にやらせたいんだい!今後もし子供ができても全部寺に入れるから!!」とゴネ続けたため、ついに根負けした義尋は覚悟を決めて還俗し、義視(よしみ)と名を改めます。

 

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「史上最凶の悪女」と名高い日野富子さん

これが面白くないのは義政の正室・日野富子です。
彼女はそのうち男の子ができれば「将軍の母」になれると目論んでいたのに、アホな旦那のおかげで計画がお釈迦になってしまったのですから無理もありません。
そこでいろいろ頑張った結果、ついに男の子を授かりました。後の義尚(よしひさ)です。
富子は当然わが子を将軍につけたいと言いましたが、義政は既に弟へ譲りたいと言っていましたから、ここで話が大混乱。
これが周りの大名家のお家騒動と時期的に重なった事で、武家同士が勝手に京都周辺でドンパチをやらかすという最悪の結果になったのが応仁の乱です。

そして途中で互いの総大将すら入れ替わり、結果的にはまさに誰得としかいいようのない状態で和議を結ぶ事になったのですが、義政のやる気のなさだけは戦前も戦中も戦後も一貫していました。もっといいとこで根性見せろよ。
その義政が戦後に精を出したのが銀閣造営というわけです。
ちなみに九代将軍には結局義尚が就くことになりました。兄貴の無茶振りを聞くためにわざわざ還俗した義視が気の毒でなりません。

 

見える!見える!雪が降れば白銀に見える!

義政はこの土地がよほど気に入っていたのか、乱後でどこもかしこもボロボロになった市民の疲弊なぞまったくお構いナシで臨時の税金や労働を強制しました。よく暗殺されなかったものです。
金閣には本当に金箔が貼られたのに対し、銀閣に銀箔が貼られていないのはこうした理由です。要するにお金がなかったのにデカいものを建てたのですから、装飾なんてする余裕はありませんでした。
銀閣寺(慈照寺) Ginkakuji Temple - 無料写真検索fotoq
photo by かがみ~

ちなみに応仁の乱の間四方八方へ高利貸しをしてたんまり儲けていた富子は、既に旦那に愛想が尽きていたようで全くお金を出さなかったそうです。まあ、手段はともかく自分で稼いだ金を道楽のために使い果たされたくはないですものね。
ただ、仮にも元将軍の建てるものですから、ただ木材を組んだだけではカッコがつきません。そこで黒漆を塗り、銀ではなく黒く艶のある建物になりました。
とはいえ黒漆は漆の木から採った樹液を精製し鉄や煤を加えたものなので、決してめちゃくちゃ安いというものではありません。銀箔よりは安かったでしょうけれども。
最近、修復時の調査で一部赤や青の花などを装飾した部分もあったことがわかりましたが、これは義政が何とかして派手にしようとした名残なのかもしれません。

雪をかぶった姿が美しいので、個人的には「銀世界が似合う楼閣」という意味でもいいんじゃないかなと思いますけどねー。




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