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ナウルのリン採掘場/Wikipediaより引用

その日、歴史が動いた

ナウルの動く資源 「リン」が採れすぎて様々な国に統治され、ついには人々が勤労を忘れてしまった島

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日本は資源がない国だというのが定評ですが、資源があるからといってずっと安泰かというと、そうとも限りません。「あと◯十年で石油が枯渇する」なんて話は有名ですよね。
基本的に資源というのは、気が遠くなるような時間をかけて自然が作り出したものなので、供給されるまでの時間に消費を合わせない限り、あっという間になくなってしまうわけです。
今回はそれを全く顧みなかった結果、すさまじい状況に陥ってしまったとある国のお話です。

1968年(昭和四十三年)1月31日、ナウル共和国がイギリスから独立しました。
恒例の「どこそこ」というツッコミが聞こえてくる前に、どの辺にある国なのか見ておきましょう。

ナウル国旗/Wikipediaより引用

【TOP画像】ナウルのリン採掘場/Wikipediaより引用

 

バチカン市国、モナコに次いで世界3番目の小ささ

ナウルは、南太平洋に浮かぶ島国です。島一つだけという小さな国なので、首都は設定されていません。

バチカン市国・モナコに次いで世界で三番目に小さな国でもあります。日本でいうと、千葉県習志野市と同じくらいの面積だそうで。

まさに海のど真ん中にあるため、場所の説明がしにくいのですが……インドネシアのひたすら東、ソロモン海・珊瑚海などのミリタリーマニアや提督の皆さんがピクッと反応しそうなエリアの北東にあります。
グーグルマップで「ナウル」と入れるのが一番手っ取り早いですが。

 

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リンが採れてから様々な国がやってきた

では、この島国の歴史を見ていきましょう。
ナウルは他の太平洋の島々と同様、近世になってヨーロッパ人がやって来るまでは、現地の人々が穏やかに暮らしていました。

が、1888年にドイツ領になり、とあるものが見つかったことで、島民の運命は大きく変わります。
リンという鉱物でした。

元素記号だとPで表記され、種類がたくさんあり、それにしたがって用途も大変多い鉱物です。
農業をやっている方や園芸をやる方は、肥料の重要な成分としてご存じでしょう。他にも食品添加物になったり、難燃加工などで繊維業に使われたり、意外に身近なところで使われているものでもあります。

ということは、それが出る場所は儲かるわけです。
途端、諸外国の目の色が変わりました。1906年にリン鉱石の採掘が始まると、第一次世界大戦中の1914年、オーストラリアがナウルを占拠します。つまり英連邦の傘下に入ったことになるため、イギリスがリン鉱石の採掘を主導することになりました。

ナウルのリン採掘場/Wikipediaより引用

ナウルのリン採掘場/Wikipediaより引用

 

リン鉱石が枯渇しても住民たちが働かない

第ニ次世界大戦の間も、あちこちの国がナウルを統治したり攻撃したり占領したりします。
日本も1942年に占領したことがありました。まあ、場所が場所ですからね。
そんなこんなで時代にもまれたわけですが、その間もえっちらおっちら掘り続けながら、1968年にイギリスから独立。その後は国として歩んでいく努力を……しませんでした。

理由はものすごく簡単です。
リン鉱石であまりにも儲かるので、住民が誰もまともに働かなかったのです。国もそれを是正しようとせず、逆に住民を全員税金で養ってしまったので、ますます働く意欲がなくなっていきました。
リン鉱石を採掘するのは、外国からやってきた出稼ぎの人ばかりで、地元の人は誰も働きません。

そんな状態がじーちゃんばーちゃんの代から当たり前とくれば、住民が働こうと思わないのも当たり前の話ですよね。
ちなみに、働かない=動くことすらしないからか、ナウルは糖尿病の罹患率も非常に高いそうで……。

リン鉱石が枯渇しても住民は全く働こうとせず、現在は各国からの援助で国としての命をつないでいる状態だそうです。

中華民国(台湾)を認めていたのに、中国に鞍替えして援助を引き出し、その数年後に中国と断交してまた中華民国と復交する……なんていう「これはひどい」としか言いようがない外交もしています。
中国は南シナ海よりもナウルに軍艦を派遣したほうがいいんじゃないですかね。お金が出てこないからやらないんでしょうか。何てこった。

 

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国営銀行すら機能せず、経済活動は破綻中

政府は住民ほどのんきではなく、難民の受け入れなどでどうにかやっていこうとしたのですが、そう簡単にうまくは行きませんでした。
外務省の基礎データでさえ「国営銀行も機能しておらず、経済活動が破綻状態であるため、正確な経済活動の動きは把握できない」(原文ママ)という酷評ぶりです。
日本からも、港の整備費用などのためにお金を送ったりしているのですけどね……。

さすがにここまでの惨状になる国はそうそうないでしょうけれども、石油が枯渇したら世界中の人が似たような危機に陥るのかもしれません。
シェールガスなど新しいエネルギー開発も進んでおりますし、そうならないことを祈るばかりです。

長月 七紀・記




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参考:ナウル/Wikipedia リン/Wikipedia 日本のODAプロジェクト/外務省 ナウル共和国/外務省




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