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その日、歴史が動いた

2000年に制定された国際移民デー 移民と難民の違いってなぁに?

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生きていれば大なり小なり、何かしら問題に直面しますよね。次から次に降ってきて、てんてこ舞いになってしまうこともあるでしょう。
中には禍根を断たなければいつまでも解決しない問題もあり、今回は複雑に絡みすぎてなかなか出口の見えない国際問題のことをちょっと考えてみましょう。

12月18日は「国際移民デー」です。

1990年のこの日に行われた国連総会で、「全ての移住労働者及びその家族の権利の保護に関する国際条約」が採択されたことにちなみ、2000年に制定されました。
我々に馴染みがないのは、2016年現在、日本がこの条約を批准していないからでしょうね。ですが、移民や難民について考えるには良いきっかけになるかと思いまして、取り上げてみました。
まずは「移民」と「難民」の違いからいきましょう。

経済的理由で自国を離れる移民 迫害を受ける恐れのあるのが難民

移民の定義は、厳密には確定していません。
ただ単に「長期間にわたって他国に住んでいる人」を指すこともありますが、今のところ「経済的理由で自国を離れ、他国に移り住む人」のことを指すケースが多いようです。

一方、難民は「難民の地位に関する条約」で定義が決まっていて、ざっくりいうと「政治的・宗教的、あるいはその他の理由で自国では迫害を受けるおそれがあるため、自国以外の国に住みたいと考えている人」のことです。
危険の度合いに差はあれど、「自国では生活もしくは生命が危ういために、自国を離れざるを得ない人」が移民や難民ということになりますね。
区分けする理由は「法的手続きに違いがあるから」という面が大きいようです。

しかし、法的手続きが面倒すぎて違法に他国へ滞在する人も後を絶ちません。
中には「そうだ、難民しよう」というようなモラルのない人もいれば、悪意がなくても「手続きのやり方がわからなくて不法滞在になってしまった」という人もいるでしょう。人間ですから、その辺に差があるのは仕方ないことです。

 

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「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」

昨今話題になっているのは、おおよそ後者への対応と思われます。たびたび裁判が行われて、ニュースになることもありますね。
他の国でも「移民を受け入れるべきか否か」については議論が交わされていますが、そもそも前提が違うように思えます。

自ら望んでキャリアアップや収入増のために他国に行くのはともかく、上記の通り移民や難民は「経済的問題、あるいは生命の危険があるために、自国を離れざるを得ない」状況がほとんどですよね。
ならば、状況そのものを解決しなければ、問題がいつまでも続いてしまうのではないでしょうか。

いちいち他国へ移って、全く違う生活習慣や気候に馴染むのも大変ですし。日本で難民申請がなかなか通らないのだって、災害の多い土地柄であるとか、日本語を話せないと生活が難しいとか、お役所の怠慢以外の問題点がたくさんあるから……という面が強いでしょう。

「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」という言葉があります。
中国偉人の一人である老子が言ったとか、ユダヤ教の逸話であるとか色々いわれていて、出典ははっきりしないのですが……教育界でよく引き合いに出される話です。ご存じの方も多いでしょう。

「困っている人に、別の人が魚をあげた。しかしそれだけでは、その人は他人からもらおうとするだけになってしまう。それよりも自分で魚を釣る(生活の糧を得られるようにする)ことを教えれば、自立して生きていけるのだから、そうしなさい」というものです。
最近では「もうその考えは古い」「現代の日本では役に立たない」とする意見もありますけれども、まだまだこの考え方が通用する地域は数多く存在します。

 

犯罪に走らずとも暮らしていけるための第一歩を……

某回転寿司チェーンの社長がまさにこれを実行していて、アフリカの海賊と直接対話し、「海賊なんて犯罪行為をしなくても、漁をすればまっとうに暮らしていけるぞ」と言って、実際にマグロ漁を教えたといいます。
もちろん、その前に海賊撲滅に向けて各国の軍や自衛隊の活動があったわけですが、その辺はまた話が変わってきますので、ここでは取り上げないことにしましょう。
他にも、豊かではない地域が生きていく術として、「地元のものを活かす」ことを実践している地域がいくつかあります。

例えば、ルイボスという植物。「美容にいいお茶」として女性に人気のアレです。
ルイボスは南アフリカ共和国のごく一部でしか育たないという特殊な植物で、地元の貴重な収入源になっています。

また、南米のウルグアイでは、地元の女性たちの染色技術を活かし、手染めの毛糸を作って外国に売ることで成功している会社がいくつかあります。それによって、出稼ぎをしにいかなくても済むようになりつつあるそうです。
他の地域でも、その土地ならではのものや技術を製品にし、販路へ乗せることによって、生活が成り立つようになるケースは多々あるのではないでしょうか。ニュースでよく聞くような武装組織だって、そういう手段で生活が成り立てば、あんな物騒なことをせずに済むかもしれません。
宗教絡みの問題はこれだけでは解決できないでしょうが、少なくとも「食べていけないから武装組織に入る」というケースは減るはずです。

そうしたら、わざわざ外国へ行かなくても、地元で家族と一緒に暮らせるようになり、自然と移民問題は解決に向かっていくのではないでしょうか。
もちろん、現実はそう簡単には行かないでしょうが……どこかで「はじめの一歩」を踏み出さなければ、何も変わらないですよね。
そういう点にこそ、国連なり人権団体なりは動いてほしいものです。

長月 七紀・記




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参考:国際移民デー/Wikipedia 全ての移住労働者及びその家族の権利の保護に関する国際条約/Wikipedia 国連

 




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