西郷どん(せごどん)特集 幕末・維新 その日、歴史が動いた

由羅(お由羅の方)&お由羅騒動をスッキリ解説! 幕末薩摩の内乱とは

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久光やお由羅たちを殺そうとして、斉彬派たちが粛清される

それでも正室の長男かつ、見識の広い斉彬が藩主にふさわしいと考える者は少なくありません。

そして斉彬派はこんな怖いことを考え始めます。
「斉彬様のお子様ばかりが早く亡くなったのは、お由羅が呪いをかけていたからだ!」

少しずつ医学が発展していたとはいえ、江戸時代はまだまだ「呪詛(つまり呪い)」の力が信じられていた時代でもありました。
ドラマなどですとよく強調されますが、実際にお由羅の方が斉彬の子供を呪っていたのかは定かではありません。
まあ、そもそもコッソリやるものですしね。

斉彬派の苛立ちは外部にも伝わっており、そのうち「斉彬派が久光派を襲撃して、何が何でも斉彬を藩主にするつもりだ!」という噂が立ち始めます。

そして嘉永二年(1850年)12月、事件は起きます。
斉彬派の数名が「久光・お由羅の方・その他久光派重臣の暗殺計画を立てた」という罪状でとっ捕まり、ソク切腹を命じられたのです。

更には、直接関わっていなかった斉彬派のうち、50人ほどが蟄居や流罪になってしまいます。
これを恥として、自ら命を絶った者も多かったとか……。

 

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幕府が斉興に”茶器”を贈って引退勧告

騒動のため、藩内で孤立した斉彬が、家督を継ぐことはもはや絶望的に見えました。
しかし、まだ味方は残っていました。

斉彬派の一部は、斉彬の大叔父にあたる福岡藩主・黒田長溥(ながひろ)を頼って脱藩します。
長溥は、島津家から黒田家に婿養子に入った人であり、十一代将軍・徳川家斉の正室である高台院の弟なので、実家にも幕府にも顔が利きます。

当然、斉興は長溥に「ウチのモンが世話になったな^^ こっちに返してくれる?」(超訳)と言いましたが、長溥は拒絶しました。

さらに長溥は、実弟である八戸藩主・南部信順(この人も島津家から南部家へ婿養子に行った人)と一緒に「すみません、実家でこれこれの経緯があってもうどうしようもないので、上様のご裁可をいただけませんか」と幕府へ報告したのです。

直接頼んだのは上様=十二代将軍・徳川家慶相手ではなく、老中首座の阿部正弘

この手の騒動を収める方法はいくつかありますが、阿部正弘も徳川家慶も「島津斉興を隠居させたほうがいい」と考えたようです。

そこで家慶は、斉興に茶器を送り、暗に「そろそろ歳だし、これからは隠居してゆっくり茶でも楽しむといい」と示しました。
武家というより公家や宮中で行われていそうなやり取りですね。

阿部正弘/Wikipediaより引用

 

そもそも二人の兄弟仲は悪くない!?

さすがに将軍の命令では斉興も逆らいきれず、隠居して家督を斉彬に譲ることになります。
「最初からそうすればいいじゃん」とツッコミたくなってしまいますが、話がここまで大きくなったからこそ、幕府も動いたのかもしれません。

この一連の騒動を「お由羅騒動」というのですが、お由羅自身がどこまで関与していたのかは不明です。
処分もされていませんし、天寿を全うしています。
もしも「密かに我が子の藩主就任を祈っていた」くらいで、陰謀には全く関与していなかったとしたら、イメージだけで諸悪の根源扱いされていてかわいそうですね……。

というか、そもそも斉彬と久光の兄弟関係は決して悪くありません。
久光は勉強も得意なアタマの良い人物で、斉彬も信頼しており、後に彼が江戸に出向いたときは、薩摩藩内の藩主代行のようなことを久光に頼んだりしています。そんな書状も残っております。

 

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西郷にも大久保にも大きく影響

それでも、お由羅騒動が与えた影響は小さくありません。
西郷隆盛大久保利通など、後々討幕や明治政府を作っていく人々にも大きく関係しています。

例えば、隆盛の父・吉兵衛は、切腹になった赤山靱負(あかやま ゆきえ)の介錯を務めた後、その様子を隆盛に詳しく聞かせ、切腹の際に血がついた衣も見せたのだそうです。
これによって、隆盛は斉彬の家督相続のため奮闘するようになったとか。

大久保家では父・利世が琉球館(琉球王国の出張機関・鹿児島と中国福建省に1つずつあった)の仕事を罷免された上に流罪という、重い処分になっています。
利通もまたクビを切られ、一家で困窮してしまいました。

隆盛がこの間、大久保家を援助していたそうですね。

このあたりは大河ドラマ「篤姫」の序盤でも扱われていましたし、多分「西郷どん」でもやるでしょう。
どうせなら、たまには「男の友情」を暑苦しいくらいに描いてほしいものです。
この辺の時代は女性も多く登場しますが、女性がよく出てくるからといって、色恋沙汰のシーンを増やす必要はないですし。

長月 七紀・記

参考:お由羅の方/Wikipedia お由羅騒動/Wikipedia




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島津久光と明治維新

 



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