増田宗太郎/wikipediaより引用

西郷どん特集 幕末・維新 その日、歴史が動いた

増田宗太郎は福沢のハトコ 隆盛に惚れ込み西南戦争で共に散る

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「血は争えない」
とは言われますが、血が繋がっていても真逆の道を歩む人もいます。
血筋が離れればなおのこと……本日はその一例と思われる、有名人の親戚のお話。

嘉永二年(1849年)2月23日は、増田宗太郎が誕生した日です。

福沢諭吉の親戚(またいとこ)にあたる人です。
何となく頭が良さそうな感じがしますね。地元では福沢と並ぶ、郷土の偉人として伝えられているそうです。

肖像画ではやや面長・色白の美青年という感じがしますが、なかなかアツい心の持ち主でもあります。
どんな生涯を送った人なのか見ていきましょう。

 

西洋派の福沢諭吉暗殺を実行しようと……

増田は、福沢の家のすぐ隣で生まれました。

現在、大分県中津市には福沢の生家跡に「福沢記念館」という場所があり、その東側です。
増田の経歴を説明した案内板が立っています。

残念ながらグーグルマップでは文面までは読めないのですが、個人のブログなどで鮮明な写真を撮られている方がいらっしゃるので、興味のある向きは探してみるといいでしょう。

おそらく福沢と増田は、物理的にも心理的にも近い位置で育ったと思われます。

若き日の福沢諭吉/wikipediaより引用

しかし青年ごろになると、西洋の文物に興味を抱く福沢に対し、増田はあまりいい感情を持てなくなりました。
増田の祖父が国学(和歌や神道などを含めた、日本古来の事物全般を学ぶもの)の大家だったことから、増田は尊皇派となっていたのです。

「異人の学問なんぞくだらん! そんなものに興味を持つなんて、いくら親戚でも言語道断!!」

そんなスタンスですから、福沢が西洋かぶれに見えて仕方なかったでしょう。

憎悪の感情はどうしようもなく、福沢が一時帰郷した際、寝込みを襲って暗殺しようとしたことまであったとか。
「幕末あるある」の展開ですね。もちろん失敗に終わってます。

 

方針を180度変換し、慶應義塾で学問に勤しむ

暗殺未遂の日かどうかははっきりしないものの、福沢と議論を交わすうちに、増田は考えを改めました。

「異国のものを学ぶのも悪くないかもしれん」
180度転換し、慶應義塾で蘭学や英語などを学んでいたようです。

何だか坂本龍馬勝海舟のようですね。

その後、増田は地元・中津に帰り、英語の教師をやりながら民主化運動や新聞の編集長などもしていました。
人間変われば変わるもんです。

おそらく明治維新・戊辰戦争前後のことで、よくその時期にそんなことをやろうと思ったものです。中津藩は会津戦争にも参加していますから、増田も無関係ではなかったはずなんですけどね。
学者さんだったから行かなかったんでしょうか。

 

地元の士族たちと西南戦争に参加

いずれにせよ、その成果がはかばかしくなかったのか、明治時代に入った後、増田は思い切った行動に出ます。

地元の士族たちとともに、西南戦争に参加したのです。しかも西郷方で。

薩摩の出身でもない上に、それまで武働きとはほぼ無縁だったであろう増田が、反政府側についたというのはなかなか不可解なところもありますが……本人はこんな言葉を残しています。

「一日先生に接すれば一日の愛があり、三日接すれば三日の愛がある」

この”先生”というのは西郷のことです。

西郷隆盛/wikipediaより引用

つまり、どこかのタイミングで増田と西郷と膝を突き合わせて話すようなことがあり、その人格に惚れ込んだからこそ苦楽を共にしようと決めたのでしょう。

 

城山の戦いで戦死か、西郷自刃後に斬首の最期

西南戦争の終盤に西郷が解隊を宣言した後も、数百名が付き従っていたといわれています。
その中に増田の姿もありました。

もともと身分が高い人ではなかったので、最期ははっきりしていません。
西南戦争の最終局面・城山の戦いで戦死したとも、西郷の自刃後に捕らえられて斬首されたともいわれています。

お墓は中津市の安全寺と、鹿児島市の南洲墓地とにあります。

安全寺のほうでは奥さんと一緒のお墓だということなのですが、誰が供養したとか、子供の有無など伝わっていないようです。
地元の方ならご存じでしょうか。

学のある人なだけに、どこかに日記なり手紙なりが残っていてもいいように思うのですけれど……そういう話もないみたいですね。彼の生家の建物はなくなってしまっていますし。
せめて、西郷が増田をどう評価していたかがわかればいいのですが。

もしどこかからそういったものが出てきたら、某鑑定団でいいお値段がつくかもしれませんね。
その暁には、もっと研究を進めていただきたいものです。

長月 七紀・記

【参考】
増田宗太郎/wikipedia

 



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