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【セントラリア】
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・オーストラリア 通称「燃える山」
正式な名前は「ウィンジェン山」といいます。
ブレンネンダー・ベルクと同じく炭層火災と見られているのですが、推定5500~6000年前から燃え続けているとされるケタ違いの期間を誇ります。四大文明もびっくりです。
シドニーの北約300kmに位置しているのですが、ただでさえオーストラリアは森林火災など「火」で悩まされているというのに、おっかなくないんですかね……。
アボリジニたちはこのあたりから噴き出す熱風を利用して、料理や道具作りをしてきたとか。
たくましすぎるっちゅーか、こちらも、西洋人がオーストラリアに移り住んできてからは観光地化しています。硫黄の香りがするらしいので、日本人からすれば温泉の近くに似ていると思える……かもしれませんね。
数千年燃えているものが人間にどうこうできる可能性は限りなく低いですが、周辺の地盤沈下など問題も起き始めているので、今後何かしらの対策が行われるかもしれません。
硫黄が燃えているとしたら、かなりの経済的損失にもなっているでしょうしね。
・インド北東部 ジャリア地区
1916年から燃え続けているとされる炭鉱火災があるそうです。
規模も期間もセントラリアを凌駕しますが、ここで石炭をこっそり採掘して売り、その日暮らしをしている人も多いとか。
貧困が主な原因ですが、地表の温度上昇や有毒ガス、家屋の倒壊など、他の問題も山積みです。
最近では「インドの経済成長は著しい」という話題が多くなってきましたけれども、その富は格差改善やこうした国内の問題のために使われているんですかね……。
日本にも夕張市の通称「神通坑」と呼ばれるところで、大正時代から鎮火していない地下火災が続いているそうです。今は地元の方にも忘れられつつあり、もう獣道をたどらないと行けないような状態になっているとか。
他に、ガス田に引火したことにより燃え続けている火災もあります。
・トルクメニスタン 地獄の門
ダルヴァザという町の近くにある、ガス田の炎です。
1971年にソ連がボーリング調査をした際に落盤事故が起き、50~100mものでかい穴が開いてしまうという、「うっかりってレベルじゃねーぞ!」な事態となりました。
そして、有毒ガスが噴き出すのを防ぐために点火したために、2017年現在も燃え続けているといいます。
地下から延々とガスが出てくるために、半永久的に燃え続けることになってしまいました。
天然ガスは貴重な資源であり、一国の経済を動かすだけの価値があるだけに、とんでもない人災ともいえるでしょう。
当のソ連政府がなくなってしまったために、責任を問うこともできませんし。ロシア政府はその……うん……。
観光名所として扱うことにより、収入源にはなっていますが、ガス田として利用していた場合よりは遥かに少ないでしょうね。
最近では近隣のガス田開発のため、地獄の門をどうにかしようという動きもあるとかないとか。一か所だけでも手に負えないのに、引火でもしたら国が炎上(物理)してしまいますものね。
・インドネシア イジェン山
硫黄鉱山として、現在も採掘が行われている山なのですが、一部で硫黄ガスが燃焼し、約600℃の青い炎が立ち上っています。アルミニウムの融点が660℃ですから、場所によってはアルミ缶が融けるかもしれませんね(※実践しないでください)。
ナショナルジオグラフィックに取り扱われたことがきっかけで、こちらも観光客が激増しているとか。
他に「地表に炎が出ているにもかかわらず、何が燃えているのか原理が不明」という摩訶不思議アドベンチャーな、アメリカのエターナル・フレイム・フォールというところがあります。
しかも、周辺はキャンプや釣りで人が出入りする公園だというのがさらに謎です。
科学に関する新世界の七不思議を選定するとしたら、まず間違いなく入るでしょうね。
ちなみにここは、セントラリアから西に480kmくらいしか離れていません。このエリアやべえ(小並感)
前述の通り、観光地化しているところも多いので、比較的間近で見ることも可能ですが、行かれる際はくれぐれもお気をつけください。
長月 七紀・記
【参考】
セントラリア_(ペンシルベニア州)/Wikipedia
Centralia,_Pennsylvania/Wikipedia
Centralia_mine_fire/Wikipedia
sign
NATIONAL GEOGRAPHIC
ダルヴァザ/Wikipedia
ブレンネンダー・ベルク/Wikipedia
燃える山/Wikipedia