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その日、歴史が動いた アメリカ

ベンジャミン・フランクリンの雷実験と避雷針 250年経っても我々の命を救ってくれている

更新日:

どんなものでも、意外なところで役に立つことがあります。
学生時代にイヤだった先生のちょっとした一言とか、めんどくさくて仕方がなかった業務フローの一部とか。環境が変わるとそれが思いのほか……ということもありますね。
流行は巡るといいますし、今現在「だっさwww」とか「オワコン」といわれているようなものだって、世代が変わればまた注目を浴びるかもしれません。
今回はそんな感じの、とあるモノのお話です。

1752年(日本では江戸時代・宝暦二年)6月15日は、後にアメリカ独立宣言の起草者の一人となるベンジャミン・フランクリンが、雷に関する実験を行ったとされる日です。

別の日であるという説や、彼自身は実験していないという説もありますが、ベンジャミンが雷に並々ならぬ関心を抱き、現代でも使われているとあるモノを作ったのは事実です。
つまり、こまけえこたあいいんだよ。

ベンジャミン・フランクリン/wikipediaより引用

 

記者や印刷業などを渡り歩き、米国初のタブロイド誌も発行

日本では政治家のイメージが強いベンジャミンですが、最初から政界にいたわけではありません。
若い頃は記者・編集者・印刷業などを渡り歩いていました。1729年にはアメリカ初のタブロイド誌を発行したこともあり、この分野での才覚もあったようです。

しかし、30代に入ってから郵便局長を務めたり、これまたアメリカ初の公共図書館を作るなど、公的な仕事をするようになっていきました。

雷の実験を行ったのは、印刷業をやめて公職に専念してからのことです。

どちらかといえば文系の分野で活躍していたベンジャミン。電気の実験を行おうと思ったのは「ライデン瓶」というものに興味を持ったから……といわれています。
静電気を貯めておくことができる仕掛けになった瓶で、簡易充電池のようなものでした。
これを知ったベンジャミンは「もしも雷が巨大な電流なら、膨大な量の電気を貯められるはずだ!」と思いたち、実験に至ったというわけです。皆「その発想はなかった」と思ったでしょうね。

しかもこの実験というのが、現代でも「ねーよ!」と思うような危険極まりないものでした。
なんと、”雷雨の中で”ワイヤーを繋いだライデン瓶を取り付けた凧を揚げる、という方法だったのです。誰か止めて><;

ちなみにm一回の雷で起こる電力は、平均で900GW(ギガワット)といわれています。100Wの電球が90億個点灯する量だそうです。もっとも、雷はほんの一瞬ですから、実際には一瞬点灯するだけでしょうけれども。
もしもこれを一瞬にして充電できた場合、消費電力1KWのエアコンを丸10日使えることになるそうです。温度や風力によっては、もう少し変わってくるでしょうね。

 

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実験に成功し、後に避雷針も発明す

ベンジャミンはもちろん、こうした雷のパワーを知りませんでした。知らなかったこそ、下手をすれば感電死するような実験ができたわけです。

……当時も、「教会に雷が落ちて火事になった」という話はままあったのですから、「もし自分に雷が落ちたり、糸を伝ってきたらヤバイ」くらいのことは思いついても良さそうなものです。そこまで考えなかったのでしょうか。
やはりナントカと天才は紙一重。

結果としてこの実験は無事に成功し、雷が電気であること、雷雲は帯電していること、雷はプラスとマイナス両方の極性を持っていることが証明されました。
この命がけの実験を成功させ、多くの成果をもたらしたことで、ベンジャミンは世界最古の科学学会である、ロンドン王立協会の会員として認められています。

ちなみに、後に同様の実験を行った人は見事に失敗して亡くなってしまったそうです。
豪運も英雄には欠かせない能力ですよね……。

また、この実験の数年前にベンジャミンは「避雷針」を発明しています。
といっても大げさなものではなく、フィラデルフィアの教会のてっぺんに、金属の棒を設置したというものでした。

なんで教会なのかというと、この時代まで「高層建築」といえば教会の尖塔だったからです。ベンジャミンとしては神を冒涜する意図はほとんどなかったと思われますが、教会からは「十字架よりも高いものを作るなんて」と渋られました。
聖職者の中には「雷は神の御業である」と固く信じている人も珍しくなかったからです。

中には、「雷を意図的に地面へ誘導すれば、その力が地中に蓄積され、いずれ地震になるだろう」とまで思っている人もいたほどでした。
神様の力だとすればできなくもなさそうですが、これ図解したらシュールになりそうですね。

 

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「雷を避けるなら、教会以外の場所にしろ」

ベンジャミンは「教会の屋根が雨を防ぐように、この金属の棒で雷が防げるかもしれないんだ」と説得し、避雷針を設置することに成功し、その効力を証明しました。
実用性が明らかになったことで、教会もそれ以上反対することはできず、避雷針は普及していきました。

昔から教会の尖塔が被雷するということはよくあったのに、「高いところがマズイんじゃね?」という発想に至った人がほとんどいなかったのは不思議な話ですね。

18世紀にはヨーロッパでも「雷を避けるなら、教会以外の場所にしろ」と言われ始めており、ベンジャミンが雷の実験を行ったのと同時期に、避雷針も発明されています。
やっぱり教会から反対されたそうですが、十字架に落雷したり教会が燃えるのとどっちがマシだと思っていたんですかね……。教会は貧民救済や巡礼者の宿泊などにも使われていましたから、普通の住宅よりも人が多かったはずですし、そういった人々を雷から守ろうとか思わなかったんでしょうか。

何はともあれ、避雷針の有用性が明らかになったおかげで、落雷の被害は格段に減っていきました。「避」とついているので日本語だとわかりにくいですが、実際には「人が雷の外から避けるための針」です。
避雷針に集まった雷は、アース(接地・家電とかを繋ぐアレ)へ導かれて安全に放出されます。これによって、雷による建築物への着火や、感電を防ぎます。

明確な統計はありませんが、おそらく避雷針の登場・普及により、数多の人命や建築物の被害が減ったはず。避雷針の特許を取れば、ベンジャミンは莫大な資産を築くことができたでしょう。

しかし、彼はそうしませんでした。
「避雷針は多くの人を助けるためのものであって、金儲けのために作ったものではない」と考えていたようです。

 

ベンジャミンによって作られたメリーランド州会議事堂の避雷針がつい最近も……

普及するに従って、避雷針に装飾を施す人々も現れ始めました。
実用的なものとして「ガラスの球を避雷針につける」というものがあります。こうすると、避雷針に落雷した際、ガラスの球が壊れているかどうかで、どの程度メンテナンスをすればいいかがわかるからです。

19世紀前半には、建物だけでなく船や海軍にも避雷針が普及しました。

その後、ニコラ・テスラ(エジソンのライバルだった発明家・イケメン)によって避雷針の改良が行われ、さらに普及が進みます。
有名どころでは、ニューヨークの自由の女神像も避雷針のおかげで火災を免れたことがあるそうですよ。

また、2011年4月にはエンパイアステートビルの避雷針に、一晩で三回落雷したことがあります。YouTubeでその映像が見られるのですが、ダイ○ンもびっくりな吸引力です。

日本でも富岡製糸場に「除雷針」という名で設置されたのを皮切りに、各地の建築物に普及していきました。
現代の日本の避雷針も、ベンジャミンが考案したものと同じ構造が多いそうです。レトロといっていいのかどうか。

さすがに「時代遅れ」といわれているようですが、現代でも古いタイプの避雷針が全く役に立たないわけではありません。
ベンジャミンによって作られたメリーランド州会議事堂の避雷針が、2016年7月の落雷で議事堂を守っているのです。

古強者の活躍を見るようで、歴史好きとしては胸アツに……ならない? デスヨネー。

長月 七紀・記

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参考:ベンジャミン・フランクリン/wikipedia 雷/wikipedia 雷なんでもサイト ねとらぼ メリーランド州会議事堂/wikipedia 避雷針/wikipedia

 





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