キリスト教、全員アウト~! サン・フェリペ号から日本二十六聖人へと続く悲劇 【戦国boogie-woogie132】

 

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戦国大名や武将たちが華々しく活躍していた16世紀末。
派手な合戦譚のみに目を向ければ、現代人にとって、それは大きな娯楽のネタだが、同時にその背景では、今では考えられないような残酷な出来事が横行していた。

その最たる例が「人身売買」であろう。
文字通り、敵勢力へ攻め込んだ際に、地元の村人等を奪い取り、奴隷として売り払ってしまうのだ。足軽・郎党らにとって、その実入りは大きく、逆に奪われた方も後に買い取るということまで横行していたというから、いかに平常化・システム化していたかはご理解いただけるだろう。

まさに暗黒の中世であるが、さすがにこれをポルトガル商人が大々的にやっていては、日本の権力者も黙ってはいない。
1587年、かくして発布されたのが、豊臣秀吉によるバテレン追放令。それは江戸時代のいわゆる鎖国政策まで影響する一大方針であった−−。

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サン・フェリペ号から再び悲劇は始まった

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◆ときは1596年、フィリピンを出航したスペインのサン・フェリペ号が東シナ海で台風と遭遇し、四国沖に漂着するという事件が起きました。
前述のとおり、秀吉政権下では1587年にすでに「バテレン追放令」が発令。
その後は南蛮貿易の実利もあって、取締の強化は実行されませんでしたが、このサン・フェリペ号がスペイン船は「キリスト教を広めて、植民地化するんじゃ!」と言った(とか言わない)とかで、秀吉はキレたのでした。

 

最期はロンギヌスの槍でお願いします

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◆サン・フェリペ号事件によって、あらためてキリスト教の禁止を決めた秀吉。

その見せしめ的事件として行われたのが「日本二十六聖人の殉教」でした。キリスト教を信じているからという理由で信者26名が長崎で磔の刑に処されたのです。

信者たちは、最初京都で引き回しにされ、石田三成もさすがにヤバイと感じたのでしょうか、信者を救おうとしたのですが、秀吉は無碍に却下。このあたりの対応は宗教が相手だけに秀吉でなくとも難しい局面でしたね

 

冊封体制は冊封体制でしかないっしょ

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◆明を配下におさめるべく朝鮮へ出兵した秀吉(文禄の役)。

戦線は膠着し、いわゆる泥沼状態に陥った日本軍は、交渉担当・小西行長が嘘も方便とばかりに「明が降伏した」という体で話を作り、秀吉に伝えておりました。

とにかく戦争を終わらせたい。その一心でしたが、むろん、そんな嘘がいつまでももつわけなく……。

 

えーい、もーいっかい朝鮮へ出兵じゃ!

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◆秀吉のお気に入り・小西行長でなかったら即座に首を斬られていたことでしょう。

しかし、お気に入りだったからこそ大事な出兵の先陣を任せたわけで、そのへんの判断は難しいところですが、いずれにせよ小西さんにしてみりゃたまったもんじゃありません。

かくして、いきなり暗雲の立ち込めている慶長の役、来週からスタートっす!

 

(来週へ続く)

漫画・アニィたかはし
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コメント

    • アニィたかはし
    • 2016年 10月 17日

    乙様こんばんは、いつもありがとうございます
    国内統一が達成されて、自然海外に目が向けられていていたようです。
    蛇足ながら「ロンギヌスの槍」について解説します、処刑されたキリスト様の
    わき腹を突いた兵士の名前が「ロンギヌス」でその兵士が持っていた槍なので
    「ロンギヌスの槍」です。もちろん兵士に支給された、なんの変哲もない槍ですが
    刺されたキリスト様が復活したことで「聖槍」扱いになってるわけです
    いやいや槍に特別な何かがあったわけじゃないよね?キリスト様が凄いってコトでしょ
    刺した兵士が「ゴンザレス」だったら「ゴンザレスの槍」になってた槍でしょ?
    まぁロンギヌスは自分が刺した罪人が実は聖人で奇跡を目の当たりにして入信したり
    してるから、そういう意味でも「聖槍」といえるのでは?という話です
    戦国関係ないじゃないか~と言われれば、そのとおりなんですが
    そういう漫画ということで楽しんで頂ければと思っております
    今後ともよろしくお願いいたします

    • 2016年 10月 16日

    戦国時代とはいえ、外国船、禁教、明と交渉、朝鮮へ再派兵と、外交問題の話が大連発ですねー。どれもやっかいな難問で、石田三成の苦労がしのばれます。秀吉の顔も鬼気迫るというか、いよいよ死期が迫ってきた感じ。ロンギヌスの槍 って、てっきりドラクエのアイテムかと早とちりしてしまいました。

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