立花宗茂

立花宗茂/wikipediaより引用

大友家

西の戦国最強と称された立花宗茂~浪人から大名へ復活した76年の生涯

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いくら飢えても細かいことは気にせず

その日暮らしをしていた宗茂一行は、当然のことながら食べるものに困ることもよくありました。

そのため少しでも炊いた飯を長持ちさせようと、家臣たちは飯を天日干ししておきました。

しかし彼らの留守中に雨が降ってきてしまいます。そのままにしておけば当然濡れてしまって台無しになりますよね。

留守を預かっていた宗茂は取り込もうとはしませんでした。普通の人ならここで怒りますよね。

ですが家臣たちは「さすがうちの殿! 細かいことはお気になさらない! そこに痺れる憧れるゥ!!」(超訳)と泣いて喜んだといいます。

他にも、家臣が米の消費を少しでも緩やかにするため、粥にして宗茂に出したところ「汁は自分でかけるから、お前たちがそこまで世話を焼かなくてもいい」と言ったなんて話もあります。

どちらも宗茂と家臣たちの心温まる話……なのですが、九州男児の感覚が摩訶不思議すぎる件について(´・ω・`)

宗茂の人柄は敵将だった徳川家の人々にも惜しまれ、多方面で援助を受けることができました。

上記の通り武勇を並び称された本多忠勝は、浪人になっても宗茂についてきた家臣たちと本人をまとめて面倒見ています。もしかすると、頭を冷やす時間を与えて動向を見ようとしたのでしょうか。

そして一年ほど経ってから忠勝の口利きで幕府に仕えるようになります。

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家康・秀忠もこれを認め、近衛隊長のような仕事をした後、陸奥棚倉(現・福島県南部)1万石で大名に復帰させました。

この恩あってか、宗茂は大坂の役では「豊臣家に対する恩は関ヶ原のときに返しましたし、今の私は徳川家臣です」(超訳)といって秀頼につくことはありませんでした。

 

旧領復活も果たし島原の乱でも活躍

そして大坂夏の陣から五年後――。

旧領・柳川を再び与えられて文字通り復活します。

関ヶ原の後に許された西軍大名は何人かいますが、旧領をそのまま与えられたのは宗茂が唯一の例です。

日頃の行いってホント大事ですね。

この辺でだいたいの戦国武将はこの世からお暇するか、悠々自適な隠居生活に入るかどちらかになるのですが、宗茂の活躍はまだ続きます。

なんと寛永十四年(1637年)【島原の乱】に参戦しているのです。

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既に70歳を超えていたはずですが、城攻めの時には往年と変わらぬ活躍を見せ、若い大名達を大いに鼓舞したとか。

”知恵伊豆”こと松平信綱にもいろいろとアドバイスしていたそうです。

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生涯現役にも程があるやろ。

※ちなみに「こちらも戦国最強候補の一人では?」と囁かれる水野勝成も当時75歳で参戦

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いくら屈強な武将でも、寄る年波にいつまでも抗うことはできません。

立花宗茂は島原の乱から6年後の寛永19年(1643年)11月25日。

江戸藩邸で静かに世を去りました。

享年76。

彼の人生は決して順風満帆ではありませんでしたが、上記の通りいろいろな面で無敵だった戦国武将として類稀な存在です。

唯一うまく行かなかったのは正室である立花道雪の娘・立花誾千代との関係くらいなものでしょうか。

立花誾千代
もう一人の女城主「立花誾千代」鬼道雪の娘にして最強武将・立花宗茂の妻だったが

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逸話も多いですし人格的にも申し分ないですし、小説や伝記もたくさん書かれているのに、なぜ未だ大河の主役になっていないのか。

戦闘シーンの予算のせい?

それとも巷で囁かれるように半島での活躍が派手すぎたせい?

ともかく世間の宗茂注目度が上がることを望んでやみません。

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長月 七紀・記

【参考】
国史大辞典
中野等/日本歴史学会『人物叢書 立花宗茂(吉川弘文館)』(→amazon
笠谷和比古 『関ヶ原合戦と大坂の陣(吉川弘文館)』(→amazon
峰岸純夫/片桐昭彦『戦国武将合戦事典(吉川弘文館)』(→amazon
立花家史料館HP
立花宗茂/Wikipedia

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