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巨人/Wikipediaより引用

その日、歴史が動いた 画家

スペイン画家フランシスコ・デ・ゴヤの絵が尖り過ぎ!『進撃の巨人』の元ネタ?

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本人が意識するにせよしないにせよ、「お国柄」はありとあらゆる面に現れます。わかりやすいのは料理や日常生活でのマナーでしょうか。
それらに比べればわかりづらいかもしれませんが、芸術関係においてもお国柄が表れることがあります。本日はその一例であろうと思われる、とある画家のお話です。

1746年(日本では江戸時代・延享三年)、スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤが誕生しました。
歴史の教科書で必ず出てくる「マドリード、1808年5月3日」という絵の作者です。

マドリード、1808年5月3日

マドリード、1808年5月3日/Wikipediaより引用

 

これはナポレオンの義弟・ミュラがスペインに攻めてきたときのもので、暴動を起こしたマドリード市民を処刑するフランス兵を描いています。
中央の白い服の人物はイエス・キリストを模しているといわれており、またフランス兵が皆うつむいていることなど、暗喩と思しき表現が多々盛り込まれています。

 

「着衣のマハ」に「砂に埋もれる犬」 など謎めいた作品

それ以外にも謎めいた作品を多く残しています。
例えば「着衣のマハ」、「裸体のマハ」と呼ばれる絵です。

着衣のマハ/Wikipediaより引用

着衣のマハ/Wikipediaより引用

裸のマハ/Wikipediaより引用

裸のマハ/Wikipediaより引用

ご覧の通り、同じ女性を服を着ている状態と裸の状態で描いたものですが、なぜわざわざほぼ同じ構図で同じ人物を二枚描いたのか、全くわかっていません。
「マハ」とはスペイン語で「マドリードの女の子」という意味で、個人の名ではないということもまた謎に拍車をかけています。
そして晩年に描かれた「黒い絵」と呼ばれる一連の絵も、一般人にはハテナが浮かぶものばかり。
タイトルや画面がアレなものが多いので全てをここでご紹介するのは差し控えますが、中でも一番シュールなのがこれです。

砂に埋もれる犬/Wikipediaより引用

砂に埋もれる犬/Wikipediaより引用

「砂に埋もれる犬」というこれまたまんまなタイトルの絵です。見ての通り、砂漠と思しき砂の中に犬がどんどん沈み込んでいくところを描いています。
他の絵と違ってパッと見た感じではR18(G)的なものは感じませんが、しばらく見ているとなんともいえない不安感に襲われますね。
それでは前置きが長くなりましたが、こんな謎めいた絵を描いたゴヤという人が、いったいどんな生涯を送ったのか見ていきましょう。

 

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イタリア・ローマでフレスコ画の技術を身につけ…

ゴヤは幼い頃から絵画の勉強をし、24歳でイタリア・ローマに留学してフレスコ画の技術を身につけました。
フレスコ画とは壁画の一技法で、一度壁に漆喰を塗り、生乾きの状態で絵を描くというものです。そのためやり直しができず、高度な技術を必要とします。
その代わり耐水性に優れているので、一度描かれたものはそう簡単に劣化しません。ミケランジェロの「最後の晩餐」や、ラファエロの「アテネの学堂」などが有名です。
ゴヤ自身の代表作にフレスコ画はありませんが、技法や着彩の仕方は何となく影響が見られる気がします。

帰国後27歳で兄弟子だった人の妹さんと結婚し、翌年にはマドリードで織物の下絵を描く仕事を得ました。ここで十数年働いた後、ときのスペイン国王付きの画家という最高のポジションを手に入れます。ゴヤは40代になっていました。
若い頃から売れっ子というタイプではなく、地道に技術を磨き続けた努力の人だったんですね。

が、ここで人生最大の不幸がゴヤを襲います。46歳で耳の病気になり、聴力を完全に失ってしまったのです。

フランシスコ・デ・ゴヤ/Wikipediaより引用

フランシスコ・デ・ゴヤ/Wikipediaより引用

 

代表作の大半は聴力を失った後に描かれている

「画家なら耳が聞こえなくても問題ないだろw」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、本人にとっては重大事件。
普通の人でも全く音のない状態は不気味だと思うものですから、それが一生となればさぞ辛かったことでしょう。
しかし、ゴヤは自棄になることはありませんでした。一風変わった方法で、この苦しみと闘っていきます。それが冒頭でご紹介した数々の絵の制作でした。
実は、ゴヤの代表作とされるもののほとんどは、聴力を失った後に描かれたものなのです。むしろ耳が聞こえていた頃の作品を探すほうが難しいくらいですから、おそらくはかなり画風が変わったのでしょうね。

ゴヤの絵にどこか暗い印象やグロテスクな表現、おどろおどろしい表情の人物が多いのは、耳の聞こえない苦しみをどうにかして表そうとした痕跡なのかもしれません。
あまり大衆ウケするタイプの絵ではないからか、展示会の目玉になることは少ないですけども。
日本では東京富士美術館や三重県立美術館がゴヤの版画を多く所蔵しているので、ご興味のある方は立ち寄ってみるといいかもしれません。

しかしガウディ(過去記事:没頭するあまり最期はホームレスと間違われた 孤高の芸術家アントニオ・ガウディ【その日、歴史が動いた】)といいゴヤといいピカソといい、なんでスペインの芸術家は個性の方向がとんがってるんですかね。
「ピレネーを越えたらアフリカだった」とはナポレオンの言ですが、こういうほかのヨーロッパとは違う雰囲気を端的に言い表していたんでしょうか。なるほどわからん。

長月 七紀・記

 

※編集部補足 こちらのフランシスコ・デ・ゴヤさんの作品は、人気漫画『進撃の巨人』の元ネタとしてネット上が騒然としたことがありました。

【完全に一致?】進撃の巨人のパクリが発覚したwwwwwwww(NAVERまとめ)

それがTOP画像の『巨人』(現在はゴヤの助手の作品と認定されておりますが)と

巨人/Wikipediaより引用

巨人/Wikipediaより引用

 

こちらの『我が子を食らうサトゥルヌス』です。

我が子を食らうサトゥルヌス/Wikipediaより引用

我が子を食らうサトゥルヌス/Wikipediaより引用

 

いずれも『進撃の巨人』が人気マンガとして成立する特徴的なシーンかつ概念と酷似しており、ネット上で『元ネタではないか?』と騒然したのも無理はないと思われます。

ただし、古今東西の名作は何かしらの作品からインスパイアをされているものですから、これでパクリと騒ぎ立てるのもどうかなぁと思いますが。

まぁ、この不気味な感じとかは影響を受けていると考えた方が自然かもしれませんけど。




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参考:フランシスコ・デ・ゴヤ/Wikipedia 黒い絵/Wikipedia

 

 





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