一般的にデカイ事件ほど、歴史では大きく取り扱われるもの。
しかし、世の中には「なんでこれがあまり知られてないんだろう」と不思議になるような出来事もままあります。
1556年(日本では戦国時代・弘治二年)1月23日は、中国で華県地震という大規模な地震が起きた日です。
洞穴住居が被害を拡大させたとか
同地震では、現在の陜西省(西安がある省)を中心として、実に83万人もの死者が出たといわれています。
当時この地域には窰洞(ヤオトン)という崖に横穴を開けた住居が多く用いられており、そのために被害が大きくなったのだとか……。
しかも、地震が起きた時間帯が真夜中だったそうです。
災害史の中でも最悪の組み合わせといえるでしょう。
また、この時期は中国史としてみると「北虜南倭」という困難に見舞われた時期でもあり、明王朝にとってはかなり痛い災害だった……はずなのですが、不思議なほど話題になりません。
世界史の観点からも、一・二を争う規模の地震といわれているくらいなのですけれども、当時の皇帝である嘉靖帝がどのように調査や復興をしたのか、ということすら表に出てこないのです。
いっそ薄気味悪いほどですが、現代ですらあまり研究されていないっぽいのは、よほどの理由があるんですかね。詳しい事情をご存じの方がいらしたらぜひご教示ください。
最古の記録は実に紀元前17世紀のことだった
さて、日本も災害の多い国ですが、実は中国も負けず劣らず(?)多くの災害に見舞われています。
頻度がどうこうというより、歴史が長い分、そういった記録も多くなると言ったほうが正しいでしょうかね。
その中でも、地震は最古の王朝・殷(商・紀元前17C頃~)の時代から記録されています。
もちろん、歴代の王朝のお偉いさんも何とか地震対策をするべく、いろいろ考えていました。
後漢(三国時代のちょっと前・紀元25年~)の頃には、地震の発生方向を測るための「地動儀」という機器が作られていました。
都である洛陽から1000km離れた隴西の地震に反応したらしいのですが、いったいこの時代にどういう仕組みを作ったら、そんなことができたんでしょうね。ぜひ詳しい資料を残しておいてもらいたかったものです。
一般的に、地震は火山やプレート運動、断層と関連付けられます。その中でも、太平洋をぐるっと囲む「環太平洋造山帯」と呼ばれる地域と、ヨーロッパの西に始まって二つの大山脈とインドシナ半島をまたぐ「アルプス・ヒマラヤ造山帯」は、地理の授業でも出てきますね。
日本は前者に属します。後者に属する国のうち、よく地震のニュースが聞こえてくるのはトルコやイタリアでしょうか。
中国はこの二つには属していませんが、いくつかプレートの境目や断層があるため、その付近で地震が頻発しています。
中でも四川省の「龍門山断層」付近を震源とする地震が非常に多く、震度も大きくなる傾向があります。ここはアルプス・ヒマラヤ造山帯との境界線であり、高山が多いことも理由の一つです。
2008年と2013年の四川大地震も、龍門山断層によるものと考えられています。
20世紀に入ってから巨大地震が9回も!?
また、特に20世紀に入ってからは地震が頻発しており、100年の間にマグニチュード8クラス・死者数万~20万人クラスが9回も起きました。
その中で唯一被害が少なかったのは、1975年の海城地震です。
このときは発生前に動物の異常行動などが多く見られたため、当局が避難を呼びかけたおかげで被害が少なかったのだそうです。
それでも1,000人以上が亡くなっていますが……元々人口が多い分、単純に考えることはできませんね。
しかし、その翌年(1976年)の唐山地震では華県地震と同等の被害が出たともいわれています。
この年には周恩来が亡くなっており、毛沢東の体調が悪化していたため、外国の支援を断ったことが人的被害を広げた原因とみられています。
唐山地震のときには海城地震ほどの前兆がみられなかっただけかもしれませんが、その後中国政府が有事の度にどんな対応をしているか……ということを考えると……ね……。
現在進行形でいろいろある間柄ですが、有事の際は真心をもって助けあいたいものです。
政府同士やお偉いさん単位ではいろいろあるでしょうけれども、その場で苦しんでいる人にとってはそんなの関係ないですからね。
長月 七紀・記
防災グッズ実際に役立つオススメ10選
【編集部より】
過去の記録で地震を学び、そこで我々はどうすべきか?
実はこうした災害では
【3日間は自力で生きられるように備蓄しておこう】
と国や自治体も言っています。文句を言ったって仕方ありません。
自分の身は自分で守るだけ。要は、防災グッズ・避難グッズを予め備蓄しておくということですね。
そこで編集部では実際に購入した防災グッズを紹介させていただきます。
すべてAmazonで調達できますので忙しい社会人のみなさんもご安心を。
①保存水
何はともあれ水です。
今回私は、各自治体の防災ページを参考にグッズを揃えましたが、とにかく水の重要性をどこでも強調しております。
【注意事項】
・人が一日に必要な水分は2~3リットル
・3日分で10リットルは最低確保(できれば5日分欲しい)
・10年もつ保存水もあるこれまでは2リットルの5年保存水を18本(36リットル)持っており、引っ越しを機に10年保存水を追加しました。
それがコチラです。
500ml×24本を3ケース(36リットル)。
Amazonにて購入しました→ 特殊衣料 カムイワッカ麗水 10年保存水
そして購入してから気づきました。
15年バージョンもあったことをorzたぶん近いうちに買い増しします(´・ω・`)
↓
【15年保存水】ミネラルウォーター「カムイワッカ麗水 500ml×24本セット」
②非常食
水をキープしておけば1週間は生きられる。
とはいえ我が家には幼い娘もいて、食をキープしないわけにはいきません。
さらには『もし、ご近所さんに用意がなかったら?』なんてことも考え、大量に買っておきました。
ご挨拶したお隣さんがイイ人だったんで。こちらの商品は
非常食セット サタケ アルファ米 永谷園フリーズドライご飯 13種セット 5年保存(amazonにて購入)
となります。ぶっちゃけ、食えれば何でもいいんですが、どうせなら味がバラバラな方が良さそう、ということで上記13食を3セット。
一日3食で一人3日分ですね。これとは別に以前から買い置きしておいたのが家族3日分ありますので、まぁ、大丈夫でしょう。
※非常食の中には在庫待ち1~2ヶ月とかございますのでご注意を
③簡易トイレ
生活用水で最も必要になるのはお風呂とトイレ。
風呂は我慢ができてもトイレはそうはいきません。となると水を運んでくるしかなく、災害時にかなりの重労働となります。
お風呂には常に水を張っておくと、非常時にトイレを流すのに助かりますが、どうせなら簡易トイレも用意しておこう――。
ということで実際に買ったのが上記の非常用トイレセットになります。
Amazonで購入→驚異の防臭袋 BOS (ボス) 非常用 トイレ セット【凝固剤、汚物袋、BOSの3点セット ※防臭袋BOSのセットはこのシリーズだけ!】 (15回分)
凝固剤と袋がセットになっていて、これだけあれば対応可能というタイプです。
想像よりサイズは小さく、隣のスマホと比べていただければと思います。
下駄箱とかに入れておけば、さして邪魔にはならないでしょう。
④普段も使えるポータブル充電池
言うまでもなく今はスマホ時代。
情報の多くはここから入ってきますし、誰かに連絡するときも端末が欠かせません。そこで一番困るのが電源です。
購入したのはバッテリー パソコン 185Wh MAXOAK 超大容量50000mAh モバイルバッテリーというポータブル充電池です。
USBや2種類の電源端子で、スマホだけでなく、99%のノートPCに対応という製品。
普段からノートPCを持ち歩く機会のある人には超オススメです。通常のAC/DCアダプタに対応したインバータを買おうか?
とも迷ったのですが、長くても5日間であろう厳しい非常時に必要なのは、携帯性の高いポータブル充電池との判断からです。
⑤ラジオ
地震当日、あるいは数日間で貴重な情報源となるのがラジオと言います。
停電してしまったらテレビは使えない。
いざというときは電源の確実なアナログ機器の方が強いんですね。そこで購入したのが
・充電
・手回し充電
・乾電池
・ソーラ
に対応したSONY製品のラジオソニー SONY ポータブルラジオ ICF-B99(amazonにて購入)です。なんつーか、ウォークマン世代のおっさんとしてはSONYってだけでひれ伏してしまいますので、いい買い物した感で値段のことは目を瞑れそうです。
⑥懐中電灯
懐中電灯はご覧の通り2本購入です。
電池入れっぱなしで液漏れしたりするケースがあるので一つは電池を入れた状態、もうひとつは抜いております。
妻と私、一人一本という使用方法も考慮。
そう高くはない商品なので3つぐらいあっても良かったかもしれません。もちろんコチラもAmazonで購入、商品名はWsiiroon LED 懐中電灯 XM-L2です^^
⑦ガスコンロ
もしも冬に大地震があったら?
絶対に欲しくなるのが温かいお湯類でありましょう。そこで必須となるのがガスコンロ。
すみません、これだけ撮影を失念しておりましたのでAmazonさんからイワタニ カセットフー 達人スリム 【うす型コンロ / 高さ74mm】 CB-AS-1です。撮影を忘れた――というのも私に限らず、普段から持っている方も多いと思うんですね。
つーことでイワタニ カセットガス オレンジ 3本組だけ追加して購入しております。
各種情報によると3~5本あると良さそうです。
どれだけあっても将来的に邪魔にはならないものなので、ぜひとも備蓄を。
⑧ポリタンク
簡易トイレも飲料水も確保。
となるとその間の生活用水は事足りているなぁ……。とは思ったのですが、いざというときに備えてポリタンクも用意しました。
それがロゴス 水缶 抗菌広口水コン16です。
16リットルの水が運べます。Amazonでの評価は散々(★☆☆☆☆)ですが、試しに水を入れてみたところ問題なかったなぁ、と。
ただ、上記のような折り畳みタイプは万が一のことを考え避けた方が良いかもしれません。それと!
大事なのが自治体が供給してくれる【水ポイント】ですね。災害時に配給してくれる箇所がいくつかありますので、ご近所を事前にチェックしておきましょう。
特に、都内近郊で徒歩の方は、ちょっとした距離が響いてきますので^^;なので肩から下げられるタイプか、あるいはキャリアも一緒に用意しておくと良さそうですね。
⑨寝袋
冬場に電気もガスも止まったら。
一番つらいのが暖房でしょう。自宅での避難生活をするにしても、暖房まったくない状態での夜はかなり堪えます。
そこでの寝袋です。
さすがに雪山で過ごすワケではないので、安価なもので済ませておきました。Amazon's Choiceにも入っているLICLI 寝袋 「丸洗いできる 封筒型 シュラフ 」なら一つ2,499円。
十分でしょう。
⑩USB充電式小型ランタン
いざ避難生活を迎えたら、夜の灯は懐中電灯だけで足りない――。
そこで便利なのが小型ランタンです。
下に並べたカッターナイフ(標準型のタイプです)と比べてみてください。
小さいですよね。スペックは小さくありませんよ。
BRISIE LEDランタン 暖色 電球色はUSB充電で50時間もの連続点灯が可能。しかもLED電球の使用寿命は100,000時間以上と言いますから、先程紹介しました充電池が一緒にあれば、実質これ一つで乗り越えることが可能ですね。
★
必要だとは思っちゃいるけど、ついつい面倒になって先延ばしにしがち。
僕もようやく重い腰を上げて購入しました。
今は、胸の中に、そこはかとなくあったモヤモヤが消えて、とても良い気分です^^
文:五十嵐利休(本サイト編集人)
【参考】
華県地震/wikipedia
唐山地震/wikipedia
海城地震/wikipedia
宏観異常現象/wikipedia
exciteニュース
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