7XX年――。
ヤマトは奈良の仏教に包まれていた。
長岡&平安京遷都によってあらゆる僧侶は絶命したかに見えた。
しかし、後醍醐天皇はその光を根絶させることを憂い、2人の若者に都の安寧を託す。
かくして天空に2つの拳現る。
北斗空海拳と南斗最澄拳。
永きに渡って日の本に戦乱と安堵のジレンマをもたらす最強の仏教が今始まった……。
と、北斗の拳調で何やら予感させるところで……日本史ブギウギ、第31話、スタート!
◆北斗の拳ワールドで始まりましたが、ここからは通常モードで失礼!
父が讃岐国多度郡の郡司だった佐伯眞魚(さえきのまお)。
彼は現在の香川県善通寺市で生まれました。
母は、阿刀大足(あとのおおたり)の娘です。
阿刀は学者でしたので、孫の眞魚にとっては幼き頃から様々な学問に接するのにバツグンの環境だったでしょう。
当時の官僚を養成する「大学寮」にも入って続けて勉強を重ねます。
が、それでは物足りなくなり山林での修行へと進み、自ら『聾瞽指帰』を記すなどして研鑽を重ねていくのでした。
◆『聾瞽指帰』は儒教・道教・仏教について考察し、眞魚の考えを記した著作物。
マンガにもありますように亀毛先生や虚亡隠士、仮名乞児など5名の登場人物によってそれぞれの教義が語られていきます。
んで何について語られるの?
と、結論から申しますと「仏教が一番!」ということでした。
かくして真雅もまた仏教に帰依するわけですが、彼はそもそも眞魚の弟。
後に空海の十大弟子に数えられており、貞願寺も建立します。
◆かくして佐伯眞魚は空海となるのでした。
※後に高野山金剛峯寺を建立
◆一方、比叡山に延暦寺を建てたのは?
そうです最澄です。
空海のライバルとでも言うべき平安京の守り神。
2人とも唐へ渡って仏教を学んで来ます。
ケンシロウとシン。もとい空海と最澄。
平安仏教の幕開けでありました。
※次週へ続く
【過去作品はコチラから→日本史ブギウギ】
著者:アニィたかはし
武将ジャパンで新感覚の戦国武将を描いた『戦国ブギウギ』を連載。
従来の歴史マンガでは見られない角度やキャラ設定で、日本史の中に斬新すぎる空気を送り続けている。間もなく爆発予感の描き手である(編集部評)