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配下にするなら三成~♪戦国能吏の真髄が学べる『石田三成伝』が面白い

「配下にするなら三成~♪ いしだみつ~~なり~~~♪」

そんな衝撃的な歌とダンスが頭から離れない。

石田三成愛の詰まったPRが滋賀県によって公開されたのは、もう5年も前、2016年のことです。

※上記Youtubeの詳細はねとらぼにて

地元民の関心のみならず『真田丸』では山本耕史さんが熱演され、これまでの冷淡なイメージだけではなくなってきている――。

そんな近年の石田三成像を丹念に追った一冊がコチラです。

『石田三成伝(吉川弘文館)』(→amazon

五百頁を越える分厚さは、まさに決定版ではないかと思わせる重厚な説得力。

これだけの史料を丹念に調べた筆者、そして書いた石田三成の両者には驚嘆するばかりです。

 

関が原がクライマックスではない

本書の特徴はいくつかあります。

まず、敢えて関ヶ原をクライマックスに持ってきていないこと。全く取り上げていないわけではないのですが、全体からすると比重もさほどではありません。

「三献茶」のような創作とみられる逸話にはふれない。最終章での三成像形成についての部分でふれるにとどまります。

そして何といっても、豊富な一次史料を掲載していること。

石田三成という武将に関して、一次史料を中心としてエピソードを排除し、この価格と厚さで迫るというのも、時代の流れを感じます。

十年前には考えられなかったのではないでしょうか。

石田三成自身の人気向上もあるでしょうが、それ以上によりマニアックなニーズが増えてきたということかもしれません。

ただし本書は中~上級者向けです。

豊臣政権の政策について頭にある程度入っていないと、読んでいて混乱する可能性があります。ある程度、戦国本を読んでから手に取ることをおすすめします。

 

冷酷どころか気配りが細やかすぎたのでは?

本書を読んで感じたことは、

【ともかく三成はものすごく働いている】

ということです。

多忙な戦国大名や武将であっても、例外的に余裕のある時期というものがあります。

本書は徹底した一次史料ベースということもあるのでしょうが、三成の人生はどの時期も実務をこなしていて、そういう隙間がないように思えるのです。

没後四百年を経ているのに【三成は働き過ぎではないだろうか?】と心配になってきました。

昔、小さな町の史料コーナーに、地元国衆と三成との書状の複製が展示してありました。

こんな国衆とまで三成はやりとりがあったのか……と驚きましたが、その時のことを思い出しました。

確かにこれは滋賀県CMの通りです。

「配下にするなら三成~♪ 石田三成~♪」

しみじみと、そう思いました。この仕事量だけでも超人的です。そして……。

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