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その日、歴史が動いた WWⅡ

浅瀬に沈む世界の戦艦を守れ! 沈没船を勝手に引き上げ、鉄クズとして売り捌く業者に喝っ!

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祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり……。
古文で誰もが覚えさせられた(そして忘れる)平家物語の冒頭を引くまでもなく、名文は後世に活き活きと残る一方で、カタチあるものはいつか必ず衰え、そして滅びます。
もちろん大切なことは「カタチが残っているor残っていない」ではなく、いかにその文物が人々の心に訴えかけるものであったか?でありましょう。
何百、何千年の刻を超え、人々に真実を伝える――まさにこれこそ歴史の本質。ところが世の中には、そんな人々の気持ちを食い物にする悪い連中がおります。

1941年(昭和十六年)12月10日は、イギリスの戦艦プリンス・オブ・ウェールズとレパルスが日本軍の攻撃によって沈んだ日です。

初めに断っておきますと、悪い連中とは米英とか戦艦とか単純にそういうことではありません。
詳細は後述いたしますので、まずは読み進めていただければ幸いですm(_ _)m

プリンス・オブ・ウェールズ (戦艦)/Wikipediaより引用

プリンス・オブ・ウェールズ (戦艦)/Wikipediaより引用

 

真珠湾攻撃で航空機の有効性が証明され日本軍のお家芸に

英戦艦のプリンス・オヴ・ウェールズと日本軍が戦った戦闘のことを「マレー沖海戦」といいます。
当たり前ですが、海戦の場合、敵味方どちらかの船は沈みます。むしろ、「沈める」か「沈められる」か、そのどちらか寸前になるまで戦闘が終わらない……といったほうが正しいでしょうか。

現在、第二次世界大戦の話をするときは、その悲惨さや広島・長崎のこと、配給制などのことが中心になりますけれども、マレー沖海戦の頃はまだ日本が優勢でした。
というのも、航空機を海戦で初めて有効活用したのが日本軍だったからです。

第一次世界大戦時にも「飛行機から魚雷を落とし、軍艦にダメージを与える」という戦法はあったのですが、「戦艦みたいな大きくて頑丈な船を沈めることはできないだろう」とされていました。
それをひっくり返したのが真珠湾攻撃だったわけです。

それからしばらくの間、「飛行機による軍艦への攻撃」というのは、日本軍のお家芸みたいなものでした。
プリンス・オブ・ウェールズとレパルスも、飛行機によって深刻な打撃を受け、沈んでいます。
特に前者は、名前から見てもわかる通り、イギリスにとって看板娘ならぬ「看板艦」のような存在で、ウィンストン・チャーチルも大のお気に入りでして、「この戦艦は世界最強の船だ」とまで言っていたとか。

それが沈んでしまったのですから、チャーチルのみならずイギリスという国にとっての衝撃は計り知れません。
そもそも、長い間、海戦といえば船同士で弓や銃・砲を打ち合ったり、あるいは敵の船に乗り込んで直接切った張ったをするものでした。これが発展して「デカくて頑丈な船にでっかい大砲を積んで、皆ふっ飛ばしちまえ!」という戦法が生まれます。軍事的な言葉では「大艦巨砲主義」と呼びました。まんまですね。

 

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水深68mの浅瀬に沈んでいる つまりは……

しかし、真珠湾攻撃やマレー沖海戦で「上空から飛行機で襲いかかれば、デカかろうが頑丈だろうが、戦艦をあっさり沈めることができる」ということが証明されてしまったわけです。

その被害者となったアメリカとイギリスもこの戦法を身につけ、後々日本軍はミッドウェー海戦で形成をひっくり返されるのですが……まあ、そこも何万字になるかわかりませんので別の機会に。
軍艦が沈む理由としては、「魚雷が直撃した」「機関部が故障した」「他の船と衝突した」などいろいろありますが、飛行機によってあっさり沈めることができてしまうようになったので、沈む船の数も激増していきます。
そうした船が、今このときもあちこちに沈んでいるのです。

2015年に戦艦武蔵がフィリピン・シブヤン海の水深1000m以上のところに沈んでいることが話題になりましたね。
姉妹艦の大和も、長崎県男女群島女島南方・水深345mという深いところに沈んでいます。

となると「やっぱり、戦艦みたいな大きい船は深く沈むんだ」と思いたくなりますが、そうとも限りません。プリンス・オブ・ウェールズは水深68m、レパルスは水深55mという比較的浅いところに沈んでいます。
スキューバダイビングで一般の人が安全に潜れる限界が水深40mとされていますので、慣れた人であれば潜って視認できるくらいの深さです。軍属などでより高度な技術を持っている人なら、間近で見ることもできるでしょう。
しかし、こうなると良からぬことを考える輩が出てきます。

マレー沖海戦で回避行動を行うプリンス・オブ・ウェールズ/Wikipediaより引用

マレー沖海戦で回避行動を行うプリンス・オブ・ウェールズ/Wikipediaより引用

 

沈んだ船は乗組員の墓標と同じだから荒らしてはならない

なんせ軍艦といえば鉄の塊。そして大きな鉄の部品は、だいたいの場合溶かして再利用されます。
つまり「お金になる」のです。
しかも沈んでいる船を引き上げるのであれば、元手はほとんどタダ。ある意味オイシイ商売になります。
ちなみに、そのまま引き上げるのは難しいので、部分的に切り取ったり爆破して、文字通りの鉄クズとして引き上げるそうです。

が、軍艦が沈むときは、乗組員の多くも命を落としています。沈む前に他の船に救助されることもありますけれども、戦闘の真っ只中では、全員を救助できるとも限りません。プライドのある指揮官は、自ら艦と命をともにすることもあります。
そのため、国際通念上は「沈んだ船は乗組員の墓標と同じだから、荒らしてはならない」ということになっています。端的に言えば墓荒らしですからね。

そんなわけで、現在各地の軍艦がいつ違法サルベージ業者の被害に遭うかわからない状況になっており、たびたびニュースでも被害国側の怒りが伝えられています。最近でもニュースになりましたので、ご記憶の方も多いでしょうか。

実は、旧日本軍の船も既にいくつか被害に遭っています。プリンス・オブ・ウェールズやレパルスも被害艦です。どれも比較的水深が浅いところに沈んでいる(た)ので、作業がしやすかったことでしょう。
こんなに楽して稼げるなんて、やるほうにとっては天国のような話でしょうね。やられるほうは非常に腹立たしいですが。

 

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真珠湾の戦艦アリゾナは違法業者の被害を受けておらず

相場は1トンあたり2万円前後だそうで。沈没地点に行くまでの船の調達や燃料、乗組員の人件費などを考えると割に合わない気がしますが、その筋ではいいレートなんですかね。

今のところマレーシアやインドネシア近辺でそうした被害が多いようです。いずれ技術が発展して、もっと深いところの船も対象になってしまうかもしれません。
違法サルベージ業者も、他に仕事があればそっちへ行くんじゃないかという気がしますが……楽して儲けようとするタイプの人には何を言っても無駄でしょうか。取締を強化して「三色昼寝付きで暮らせる場所=刑務所」に誘導して欲しいもんですね。仮に、失った艦やその中にあったであろう遺品・遺骨は戻ってこなくても、法の裁きを受けるなら少しはマシ……ですかね。

ちなみに、真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナは、水深12mという非常に浅いところにありながら、違法サルベージの被害を受けていません。これは立地上というか、アメリカ軍の拠点だからなんでしょう。すぐ上には記念館も建ってますし、観光客も多くていつ見つかるかわかりませんし。
そういう卑怯なところがまた腹立たしいものです。

長月 七紀・記

参考:プリンス・オブ・ウェールズ_(戦艦)/Wikipedia レパルス_(巡洋戦艦)/Wikipedia 球磨_(軽巡洋艦)/Wikipedia 羽黒_(重巡洋艦)/Wikipedia




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◆スラバヤ沖海戦で沈没した連合国の巡洋艦、サルベージ業者が海底から勝手に回収

 




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