脱走用に掘られた穴が/エクスプレス紙より引用

ドイツ

ドイツ兵捕虜が映画さながらに大脱走 WWⅡ末期に起きたホントの話

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ドイツ兵捕虜の大脱走
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3月10日に決行! 70人の運命やいかに?

そして、3月10日の夜、脱走が結構されます。

ところが、ここでアクシデントが。

看守が警戒のサーチライトを回している内に、白いカバンがフェンス際にあるのを発見。

「さては脱走だな!」と大騒ぎになったのです。

ドイツ兵側も必死の抵抗を試みます。

その際、看守1人がトンネルの出口に落ちてしまい、ドイツ兵1人が撃たれたとか。

結局、脱出できたのは70人。4時間にも渡る騒動となりました。

※こちらの動画は、第二次世界大戦の戦勝記念日に、捕虜収容所を訪れるドイツ政府関係者(エクスプレス紙より引用)

エクストン氏によると

「陸軍と警察などによる大掛かりな捜索が行われました。地元の農夫らには、警戒を怠らず怪しい人物を見かけたら通報せよと命令がくだされました」

とのことです。

一方、捕虜収容所の監視体制を巡っては非難が集まりました。

計画が周到だった事や、そもそも保養所になるようなところなので周辺の状況がどうなのかが兵士らに把握できた事(つまり「俺達は今この辺に収容されている」と分かってしまった)、さらには探照灯が少なかった事などの不備が判明したからです。

 

ヤバイ! 軍需工場が破壊されるかも!!

さて、BBCが検証報道をしたところでは、当時の治安関係者は、ある事態を想定して青ざめたそうです。

そう、最初にも書きましたが、ここは元軍需工場の女性労働者の保養所。

その軍需工場が当時も稼働していたのです。

そうなると誰もが考えるのがこうですよね。

「ヤバイ! 工場が破壊されるかも!!」

もっとも、脱走兵らは工場には目もくれませんでした。

複数のグループに分かれて行動したのですが、その1つはハンス・ハルズハイムという歩兵が指揮を取り、現場近くで医師が保有していたオースティン10という車を盗みました。

検問にも引っかかったものの、脱走を知らなかった非番の看守に通行を許されたとの事ですから、ラッキーだったのですね。

ここらが映画『大脱走』との違いでしょうか。

グループが目指したのは、ロンドン郊外のクロイドン飛行場。車に乗っていた兵士の一人がパイロットだったので、飛行機を盗んで祖国に戻ろうと思い立ったのです。ここらも映画『大脱走』を彷彿させますね。

ただ、映画との違いは、飛行機が盗み出せなかった事でしょう。

途中で車がガソリン切れとなり、グロチェスターという場所近くで動けなくなってしまったのです。

それでも諦められなかったのか、ノルウェー人のふりをしてバーミンガム郊外まで列車で移動しますが、とうとうそこで運が尽きて捕まってしまいました。

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