『西郷どん完全版第壱集Blu-ray』/wikipediaより引用

西郷どん感想あらすじ

『西郷どん』感想あらすじ視聴率 第43回「さらば、東京」

2018/11/19

やっぱり明治時代って、政治状況が複雑です。

『学校では、なんとなくそういうモンを習ったなぁ』
という出来事がありますが、教科書ではとても掘り下げられない“裏側”にメスを入れてこその大河ドラマでしょう。

その点、あの大河で描かれた【岩倉使節団】や【西南戦争】へ向かう政局は秀逸でしたねえ。

書類上の不備があって、条約改正に挑めない。
そんな中で、使節団や政府内にも亀裂が入ってゆく。そこまで描くのか――と心を揺さぶられました。

同行していた留学生の描写も、秀逸です。

新しい国のため、故郷の名誉のため。
そんな風に語る留学生、美しく凛々しい姿でした。

西南戦争へと向かい、決裂する政府も緊迫感がありました。
あ、もうオチがわかっていると思いますけど、『八重の桜』総集編の話ね。

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岩倉使節団では新島襄というヒロインの夫が絡んでくるという話でもあるのですけれども、ちゃんと岩倉使節団の政治的混乱を扱っている!!

そしてあの山川捨松、その兄である山川健次郎!
故郷のために努力して学ぶ、そういう良さを感じさせます。

ヒロインの兄・山本覚馬が京都復興に尽くす姿も、グッと来ます。明治の世が目指した国作りのビジョンが、ビシビシと伝わって来るんですよ。

翻って『西郷どん』……岩倉使節団はただの旅行感覚ですわ。

菊次郎や甥の留学も、
「国費で留学出来てラッキー♪」
感覚がハンパない。留学させてこそ親心だと言わんばかりにウキウキ&ワクワクしている。

国のために学ぶ――山川兄妹が抱いていた、そんな凛とした決意なんて、どこにもない。

『西郷どん』では、国作りのビジョンは何も伝わってこないのに、政治家がエエもんを食べていること、妾を囲っていること、キャバクラ通いをしていることだけはビンビンと伝わってくる。

最後まで、それを押し通すんだから凄い面の皮だと思います><;

 


【20秒あらすじ】ヤンキー漫画のノリで西南戦争へ

岩倉使節団が渡航している間に決定した、西郷隆盛の朝鮮使節派遣。
あまりに無茶ぶりな計画だったため、帰国後に政府へ復帰した大久保利通としては、とても認めるわけにはいきません。

大久保が珍しくエエことをしているなあ、と思っておりますと、どうやら二人は揉めるご様子。

政治はやらずに長屋とキャバクラ、それにホームドラマばかりを描いて来た弊害で、もう何がなんだかわかりません。
せっかくの政治場面も怒鳴り散らすばっかり。

西郷どん、東京から鹿児島に戻るってよ。
これで長屋を見なくて済むと思うとそこは素直に嬉しいですね。

 


単純なキャラ付けで、人物の描写から逃げるな!

はい。
今週も代わり映えしない閣議シーン。

明治編に入って、閣議の会場と長屋しか出てこないですよね。
『家族に乾杯』と言いたくなる岩倉具視と、粘っこい演技な大久保利通からスタートします。

と、その前に、大久保さんについて、こんなニュースがありました。

◆西郷どん:大久保が「ダークサイドに墜ちた!」 西郷と対立深め「あー、ついに…」(→link

いや、もう、何と言いましょうか。

明治初期の、複雑極まりない政治対立を、
「主人公の西郷どんに刃向かうのはダークサイドに墜ちたから」
ってことにされちゃって……。

「ば~~~~っかじゃねぇの!?」
と、『ヒストリエ』のハルパゴス顔になるばかりです。

【参考】ヒストリエ

そんなことを言うなら、昨年の主人公・井伊直虎さんは女性ながらにして家臣を刺殺しておりましたよ。
一昨年の真田幸村は、ノリノリ謀略オヤジ・真田昌幸のせいで、暗殺にも立ち会っていた。

主人公でも、重要人物でも、ときに暗い方面へ向かわねばならない。
そういう苦悩をちゃんと史実をふまえつつ、丁寧に描いてこそドラマでしょうがァ!

役者さんは頑張っていますよ。
それでもあんなチンピラドヤァをして、「ダークサイドに墜ちました!」ってもう……もう……何もかもが駄目だ。

そんなキャラ付けに逃げずに、ちゃんと人物を描きましょうよ!
大河でしょ!

 

本作に全く魅力のない理由は?

そんな大久保効果もありまして、開始数分でウンザリ。

だって、ですよ。
今日、西郷どんで放送した内容よりも、『八重の桜』総集編の方がわかりやすいのです。

これは一体、どうしたことでしょうか。なぜ会津サイドからの方が、新政府のことをよく描かれているんですか?

本作に全く魅力のない理由。
その大きな要因の一つに、何もかもが西郷どん中心ということがあるでしょう。

この西郷どんワールドの中では、いったん敵となったら、たとえかつての親友でもゲスい奴にされてしまう。
二度と這い上がれない、いじめられっ子のようだ。

さすがに浅はかすぎません?

大久保の場合は友情がまだしも理解できるかもしれませんが、本作では維新後にはただのゲスとなった長州閥の中にも、西郷と対立したくなかった人もいるわけです。

そういうポイントをうまく拾って、
「敵対者からも慕われた西郷どん」
という描き方にすれば、万人からモテるテーマにも沿うことがデキたのに……っつーか、そこ、描かないでどうすんの? 下手クソかっ!

 


自国民の保護は圧力の常套手段でもある

西郷どんと大久保の怒鳴り合いは、もうお話にもなりません。

フードコートで言い争いをするヤンキーです。あー、うるさい。

最大の問題は、西郷どんの【朝鮮にいる邦人保護】をエエ話っぽくしたところですかね。

これは戦争を仕掛ける理由として、かなりありがちな大義名分。
かつその正当性が薄いことも、得てしてあるものです。

海外の骨のあるドラマならば、こういうことを暑苦しくお涙頂戴で煽る政治家はゲスですからね。
いきおい西郷どんもゲスい人に見えてくる。細心の注意を払ってセリフや理屈を決めておくべきところでした。

「薩英戦争」のイギリス側の言い分だって、この系統ですよ。
あれは殺人が起こった事後ではあるものの、自国民殺傷への抗議が始点です。

本来なら、もっとジックリとこの問題を描くべきなのに、よりにもよって、そこを「優しい西郷どん」アピールに変換しちゃうんだから、いよいよラストに向けてどうしようもない。

そういや征韓論の「せの字」も出てきませんでしたね。現代では、割と知られた言葉ですから、ナレーションで入れてもよかったのでは?

 

使えない無能貴族が【扇の要】ってウソでしょ?

このあと三条が派手にぶっ倒れます。
ものすごく大げさな描写、アホみたいだからやめた方がいいと思います。

それにしても、本作ほど公家出身者がバカにされたドラマもありません。

無能で世間知らずで、ウンザリするほど右往左往ばっかり。図太い岩倉具視さんにしたって、そもそも笑福亭鶴瓶さんの起用が間違ってる。鶴瓶さんでしかない。

まぁ、公家だけじゃなく、肝心の薩摩藩士ですら侮辱されまくりですから諦めるべきかもしれませんね。

このあと、まったくいらないホームドラマパートです。

『八重の桜』総集編を見返していて、こんなに明治の政治をきっちり描いていたのかと改めて舌を巻いたものですが、それもそのはず。

本作のように、

・どうでもええホームドラマとか
・長屋で庶民アピールとか
・しつこい食事シーンとか
・妾アピールとか
・キャバクラ入り浸りとか

そんなアホなシーンがないので、ちゃんと描けたんですね。

「三条は扇の要」という西郷どんのセリフは、もう笑止千万。
小学生が見たって使えない無能貴族が【扇の要】だなんてありえません。

どこまで公家をコケにするんでしょうか。

 

ウソか言いがかりもわからず動いちゃう西郷さん

大久保が恐ろしいことを企んでいる――と、三条が言い始めました。

あーあーあー!
来た、来た、来たよ、またこのパターン。

【西郷どん悪くない・他の人が色々悪事を働く】というやつで、皆さん辟易しているとは思いますが、一応、書き出してみますね。

「斉興とお由羅が何か悪いことを企んでいるんだー!」(お由羅騒動

「慶喜を将軍にしないために、井伊直弼が何か悪いことを企んでいるんだー!」

禁門の変では薩摩と同盟していたけど、長州藩を悪役にしちゃまずいから、会津藩が全部悪いことを企んでいたってことにするんだー!」

「慶喜は薩摩をフランスに売り渡そうとしているんだー!」(※そんな史実はありません)

「大久保が恐ろしいことを企んでいるんだー!」←New!

もう、西郷どんが騙されまくりのバカに見えてきました。
ほとんどが嘘か言いがかりです。

こんな陳腐な台本を、頑張って演じる役者さんが可哀想です。

いや、役者さんも、人によっては抵抗していた気もします。
例えば、島津斉興や一橋慶喜(徳川慶喜)役のお二人。

島津斉興(鹿賀丈史さん)

ゲスに描きたい脚本に対して、せめてもの抵抗をしているような感じがありました。

まぁ、今さらそんなことを申し上げても、あまり意味のないことかもしれませんが。
とにかく気の毒ということで……。

 

最後まで周辺キャラはモブだった

対して大久保は、全力で、くどくて安っぽい悪役をやるもんですから、辛い。見ていて辛い。

そんなことしても虚しいだけですよ。
この作品の政府中枢は、相変わらずヤンキー漫画のノリで馬鹿騒ぎとしているだけです。どの役者さんも、怒鳴るばっかり。

『八重の桜』の西南戦争前の政府首脳部が争う描写では、誰一人として怒鳴っておりません。
むしろ押し黙った吉川晃司さんの西郷が、格好良くて痺れました。

なんで会津大河が、長州藩も薩摩藩も一番カッコよく正確に描いているのでしょうか。
『花燃ゆ』と『西郷どん』の最低大河の薩長同盟、凄すぎやろ。

このあと桐野利秋(中村半次郎)らがやってきて、西郷どん周辺のモブがいきりたっているんですけど、全員同じに思えるんですよね。

個々人ごとに性格設定もできていないし、それを表現するセリフもないから、そりゃそうなりますって。

一方、『八重の桜』は、会津藩士の個性がきちんと描かれていた。

皆、基本的に髷ですし、似通った服装です。
それでもこの人にはこういう個性がある、彼は厳しいようで優しい……そんな風に見分けることができました。

それが『西郷どん』では、
「なんか西郷の周辺に似たような奴がうようよしていて、どれがどれだかわからない」
と言いたくなる。

村田新八ですら、どんな奴だったか思い出せんわ。

これじゃあ西南戦争で散ったところで、何の感慨も湧きませんよ。無理です。
『八重の桜』の会津戦争じゃ、一人一人の死に涙が止まらなかったというのに。

これって、なんだか既視感あるんですよね。

団子状態だった『花燃ゆ』の松下村塾生&奇兵隊士&群馬の女工です。
こんなところまで「最低幕末大河の薩長同盟」が生きていたとは恐れ入ります。勘弁して……。

 

何かあるとすぐにキャバクラタイムやで

歴史は西南戦争に向かっています。
それなのに今週も長屋生活アピールタイムが入ってきます。邪魔くさい。げんなり。ナレーションだけで政府に辞表を届けたことにするつもりかよー。

それを受けて、江藤新平、後藤象二郎、板垣退助が廊下で大久保にメンチを切る、まさにヤンキー漫画そのものの場面が出てきました。
いや、流石にヤンキー漫画に失礼ですよね、ごめんなさい。

大久保は、新しい政府案などを岩倉に提出します。
そしてこのあと、またキャバクラタイム。

辛いです。何が辛いって、木戸孝允を演じる玉山鉄二さんのことです。

やはり『八重の桜』の山川浩を見た後で見てしまうと、悔し涙すら出てきそうです。

何が悲しくて、執務室ではなくてキャバクラで、岩倉と木戸が政治の流れを話すのでしょうか。
どんなシリアスな演技をしても、これは結局キャバクラでの話なんですね、ふーん、と思ってしまいます。

そして、キャバクラのあとは長屋です。

長屋、キャバクラ、長屋!
しかも、そこへ木戸がやってきおった。

ここで東京を去る時いた子供達が「えっ、ほんと!?」というのがアホっぽくて笑えます。

はいはい、子供にも慕われる西郷どんアピール、おつかれーす、チョリース!

木戸は長州藩の汚職まみれを嘆きます。

いや、それ、西郷どんに相談してどうするの?
かつては不自然なまでに長州藩を持ち上げていたのに、最近は、めっちゃ汚職軍団じゃないですか。一体、何があったん?

「最低幕末大河の薩長同盟」って、視聴率とクオリティと観光効果では仲良しなんですけど、長州大河は薩摩、薩摩大河は長州をゲス扱いするんですよね。

ここで木戸が子供達の面倒を見るという、クソどうでもエエ場面が入ります。
もう子役しか頼れない、そんな大河の哀れな末路。まぁ、子供の演技も酷いんですけどね。演技指導者が仕事放棄してません?

 

西郷モテを強調するあまりに変なことに

今週も妾アピール。
おゆうが大久保を迎えております。

ここもおかしいんです。
おゆうは大久保の指示を無視して西郷どんを家に入れていたと判明します。

フキの慶喜への態度も最低でしたが、おゆうも大概ですな。
モテがテーマである本作。このせいで、女性キャラが壊滅的に魅力に欠けるというドデカイ欠点を抱えることになりました。

徳川家定の正室(篤姫)であろうが。
徳川慶喜の側室(フキ)だろうが。
大久保利通の妾(おゆう)だろうが。
皆、西郷どんが好きなんですよね?

そのせいで、本来の夫にあたる人物を軽んじているように見えてしまう。ただのクズ女にしか見えないわけです。

特にフキ。
徳川慶喜の寵愛によって貧しい身の上から引きあげられておきながら、慶喜を小馬鹿にし、重要な機密情報を漏らす――単なる性悪女に成り下がっておりました。

それで思い出したのが、
「謎の病で男が大量死し激減! そんな中、余った女が主人公に群がってハーレムだ! ウッハー!」
という漫画ッスね。

病のせいで主人公の親兄弟や友人も死んだはず。
そういう周囲の死よりも、彼らの恋人なり妻になるはずだった、あるいは娘や妹が、群がってくる方がエエ――そんな姿にドン引きしたんですけど、本作も、そういう発想ですよ。

誰もが主人公に感情移入するのだから、主人公がモテモテにしたらエエという発想が貧しいのです。
視聴者をバカにするのもいい加減にしてください。

 

「他に好きな女がデキたってハッキリ言えばいいじゃない!」

ともかく強引に大久保利通邸へやってきた西郷どん。
一連の政争について、岩倉具視の背後で入れ知恵をしていたのは一蔵だったのではないか?

そう疑問をぶつけます。

そして……西郷どんが大久保に向かって
「なんでハッキリ言わなかったのか?」
と迫るところは、思わず笑いそうになりました。

もしかしてこれが、事前に宣伝していたBLってやつですか?

本命の彼ぴっぴである大久保に振られた西郷どんが、相手の家まで押しかけて、
「他に好きな男がデキたってハッキリ言えばいいじゃない!」
と切れてる姿とダブったんですよね。

西郷どん、こういう形でBLにせんでもええやん、って。

そんでもって、ここで苦悩する大久保を見ていると、
『あれ?こっちが主役?いつの間にか役柄が入れ換わった?』
と思ったりも。

ともかく、中身はさほどにないワケですよ。

鹿児島の民衆をも巻き込んだ悲劇の西南戦争。
それがヤンキーの喧嘩に巻き添えにされたレベルに思えてくる、中身の空っぽな会話です。

わかっていた。
本作に【西南戦争へ至る経緯】という、難易度の高い描写ができるワケがない!とは、わかっていた。

しかし、ここまで酷いとはわからなかった。

ラストでこれが西郷どんと大久保最期の別れと語られるわけで。

『もう見なくて済むのか……』
さあ頑張ろう、最終コーナーは曲がったんだ!

西南戦争は、おそらくどうしようもない描写で終わるけど、安心してください。
『八重の桜』がありますよ!

 

総評

最近、大河ファン周辺でこんなやりとりをよく見かけます。

「バ、バカな。『花燃ゆ』がマシに思えて来ただと……まだ明治の内政が把握できた」
「いやまさか、あのおにぎり不倫グンマー編以下なんて! そんな、幕末最低大河はもうないはずじゃなかったんですか!」
「ああ、俺たちは甘かった。女主人公、無名の吉田松陰の妹、おにぎり。そんな作品を維新三傑の西郷隆盛主役大河が下回るはずはないと思っていた……」
「う、う、うわあーッ!」
阿鼻叫喚。

『進撃の巨人』で、巨人と戦っていたら超大型巨人までやって来ちゃったみたいな反応。
明治編になってから、完全に『花燃ゆ』以下であることが確定しました。

このレベルで、不倫大好きデスおにぎりマネージャーを描くぶんにはマシでした。
まさかあのおにぎり大河レベルで、西郷隆盛という、超絶高難易度の人物を描くなんて、そんなこと信じられないじゃないですか。

タイムスリップして『花燃ゆ』を見ていたころの視聴者にそう言ったって、おそらくや信じてくれないでしょうよ。
これ以下の大河はありえないと皆が思っていた『花燃ゆ』を打ち抜く最低大河が、よりにもよって明治維新150周年という区切りで作られるとは!
意味がわからない!!

そういえば、
「正確な史実を描いたって歴史マニアしか喜ばないから本作はユルくした」
そんな戯言を見かけたんですけど。

食べやすく美味しい料理を心がけることと、料理を全部ミキサーにかけて出来たドロドロの何かを出すこと。
それは全然違いますからね。
本作は、もちろん後者ですよ。

「ドラマだし、ドキュメンタリーじゃないフィクションだもの、自由にアレンジしていいでしょ!」
みたいな意見もありますけれどね。
歴史モノって、ここだけは踏み越えちゃならないラインがあるんですよ。

本作はそこを思い切り踏み越えています。
それで面白くなったか?
いや、全然。

ルールを破ってつまらなくした。
だから叩かれているんだっつの。

そうそう。
朝日新聞11/13日に、呉座勇一氏のコラムが掲載され、大河ファンの間で話題になっておりました。
そのコラムをまとめますと……。

「『真田丸』がよかったのは、現代人の感覚を持つ、視聴者の代弁者的な人物をきり(長澤まさみさん)のみに絞ったこと。現代人感覚を持つ人物を、スパイス的に用いるところに巧みさがある」
という内容でした。

それなんですよね!
歴史考証をガチガチにしても、歴史マニアに受けるだけだから、間口を広くするために現代人感覚を取り入れるということ。
これ、歴史ドラマで絶対やってはいかん手ですからね!

歴史ドラマが受けているのは、
【この時代ならではの困難さに、登場人物がどう立ち向かうか】
という点なんです!

『真田丸』の屋敷Pも参考にした『ゲーム・オブ・スローンズ』が、世界的にヒットしている理由がまさにこれ。
これ! これ!!

 

あのドラマは、ヨーロッパ中世をさらにどぎつくしたような価値観が根底にあります。

宴会が殺戮の場となり、恋愛結婚を選んだせいで死んでしまったり、イベントに参加したら会場ごと爆破されたり、ともかく価値観がハード。

だが、それがいい。
そういう先の読めない恐怖感が、視聴者を惹きつけているのです。

「やっぱり現代人は政略結婚なんて駄目だよなあ、恋愛結婚でこそ!」

そんな思いを抱いて、橋の上でヒロインと主人公を語り合わせ、暴れ馬をヒロインが抑え込むところに主人公が惚れる。
こういうのはもういらんからねッ!!

本作は何の役にも立たなかった。
ただし、反面教師にはなれるはずだ!
『花燃ゆ』の時も同じ事を書いた気がしますが、もはやそれぐらいの価値しかありません。


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【参考】
NHK西郷どん公式サイト(→link)等

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武者震之助

2015年の大河ドラマ『花燃ゆ』以来、毎年レビューを担当。大河ドラマにとっての魏徴(ぎちょう)たらんと自認しているが、そう思うのは本人だけである。

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