徳川家達/wikipediaより引用

幕末・維新

幻の16代将軍・徳川家達ってどんな人? 新しい徳川家を担った元将軍候補

こちらは2ページ目になります。
1ページ目から読む場合は
徳川家達
をクリックお願いします。

 

ワシントン軍縮会議にも参加

下手に動かなかったのがよかったのか。

家達は大人になると公爵の地位を与えられ、帝国議会ができてからは貴族院議員の一人になりました。

形は違えど、徳川家が再び国政に関わるんですね。

しかし、彼は自らの立場がよくわかっていたので、天狗になることはありませんでした。

例えば、議会でトラブルが起きた際、首相に担ぎ上げられそうになると、「徳川家が政治の表舞台で目立つのはよろしくない」と断っています。

東京市の市長ですら固辞したそうですから、かなり気を遣う人でもあったのでしょう。

彼の周囲では、まだまだ徳川家を利用するため、屋敷には客人が絶えなかったそうです。お偉いさんも大変ですね。

一方で、彼には少々困った習慣がありました。

江戸時代にはそう珍しいことではなかったBL。

家達は明治時代以降になってもこのクセがなかなか抜けず、相手に口止め料として大金を払ったことがあるのです。

一般人の間でも明治~大正時代くらいまでは若干残っていたそうなので、家達だけでもないんですけどね。

江戸時代の男色・BL
江戸時代の男色・BLをナメたらアカン! とにかくバイオレンスで甘み無し

続きを見る

それはともかく、家達はワシントン軍縮会議に立ち会ったり、慈善団体やスポーツ協会の立ち上げに関わったりと、いろいろな面の仕事をしております。

ワシントン軍縮会議に参加。右が徳川家達/wikipediaより引用

他には、1940年に行われるはずだった東京オリンピックの委員長も務めています。

日中戦争中やら国際情勢やらで、日本政府が辞退してしまったので開催には至らなかったのですけれども。

幻の東京五輪(1940年東京オリンピック)
なぜ幻の東京五輪(1940年東京オリンピック)は中止に追い込まれた?

続きを見る

大河ドラマ『いだてん』でもおなじみ、嘉納治五郎と繋がりがあったと考えると胸アツですね。

嘉納治五郎は中止の報を聞かずに亡くなっておりますが、家達は開催予定だった1940年に息を引き取っているので、何らかの心理的影響はあったかもしれませんね。

嘉納治五郎
日本柔道の祖・嘉納治五郎がオリンピックに賭けた情熱 77年の生涯まとめ

続きを見る

 

現代まで続く徳川各家の行く先は?

彼の血は、現在の徳川家に続いております。

家達の跡を息子・家正が継ぎ、その後、家正の孫である恒孝(つねなり)氏が現在徳川宗家の当主をやっていらっしゃいますね。

恒孝氏は松平容保のひ孫でもあるので、「かつて朝敵とされた人の血筋が残っている」ことになるのですが、時代が良い方向に変わったことがわかります。

まぁ、江戸時代の間も「遡って権現様(家康)にたどり着けばおk」という感じだったので、大して変わっていないのかもしれませんが。

相撲好きとしても知られた徳川家達(左から2番目)/Wikipediaより引用

ちなみに、最後の将軍である慶喜はまた別の家として存続しました。

が、最後の当主・徳川慶朝(よしとも)氏が2017年9月に亡くなっており、養子も取らなかったために断絶しております。

他の徳川家では、尾張家が愛知県で徳川美術館を経営したり、水戸家が東京で徳川ミュージアムを運営したり、ちょいちょい話題になりますね。

紀州家は現在のご当主が独身のため、やはり血筋が絶えそうですが、まあその辺は誰が強制するものでもないでしょう。

いずれにせよ、徳川家に伝わってきた武具や美術品などは、しかるべき技術と設備の下で残して欲しいですよね。

災害や戦災で失われていたと考えられていたものが、後になって見つかることもあります。

血筋だって、女系も含めればどこかで続いているかもしれません。

あわせて読みたい関連記事

薩英戦争で意外に少ない薩摩の被害~その後イギリスと仲良くなったのは実益から

続きを見る

大政奉還
慶喜と西郷の思惑が激突! 大政奉還が実施されたのになぜ戦争が始まった?

続きを見る

徳川家茂
徳川家茂(徳川14代将軍)勝海舟にも認められた文武の才 その実力とは

続きを見る

徳川家定
徳川家定(十三代将軍)って何だか可哀想~篤姫の夫として期待されながら

続きを見る

長州征伐(長州征討)
長州征伐(征討)がスッキリわかる!天皇 幕府 外国人の視点も大切です

続きを見る

徳川慶喜
徳川慶喜を知れば幕末の動乱がわかる!家康の再来とされた英邁77年の生涯

続きを見る

戊辰戦争のリアルは過酷だ~生活の場が戦場となり、食料奪われ殺害され

続きを見る

明治天皇の功績&エピソードまとめ! 現代皇室の礎を築いたお人柄とは

続きを見る

篤姫47年の生涯~薩摩島津家に生まれ 最後は芯から徳川家として生き抜いた

続きを見る

江戸時代の男色・BL
江戸時代の男色・BLをナメたらアカン! とにかくバイオレンスで甘み無し

続きを見る

幻の東京五輪(1940年東京オリンピック)
なぜ幻の東京五輪(1940年東京オリンピック)は中止に追い込まれた?

続きを見る

嘉納治五郎
日本柔道の祖・嘉納治五郎がオリンピックに賭けた情熱 77年の生涯まとめ

続きを見る

長月 七紀・記

【参考】
国史大辞典
『立命館文学』第578号永井和「柳田國男、官界を去る」 (pdf)
徳川家達/Wikipedia

TOPページへ

 



-幕末・維新
-

© 2021 BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)