まんが戦国ブギウギ

まんが戦国ブギウギ 関ヶ原前夜! 三成はいきなり不器用モード全開だ

豊臣秀吉亡き後、急速に動き始めた徳川家康。
各大名家との婚姻を押し進め、関係を強化しつつ、五大老の中で徳川一強への足元を固めていく。
そんな動きを止めるのは又左しかいない――と期待されていた矢先に前田利家もその生涯に終止符を打ち、慌てたのが石田三成であった。
有能な官吏と評され、合戦での準備には定評ありながら、最前線での武功に乏しく、秀吉子飼いの武闘派からは嫌われがちな秀才肌。
残された豊臣恩顧の武将たちはいかなる判断を下すのであろうか。
関ヶ原の戦い前夜がにわかに熱くなる――。

 


積もりに積もった鬱積がついに爆発!

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◆1599年に前田利家が亡くなると、福島正則や加藤清正を中心とした豊臣の武闘派と、石田三成など官吏派の対立はいよいよ根深いものとなりました。
背景にあったのは朝鮮出兵時における三成の不義理とされており、正則・清正以外に池田輝政、細川忠興、浅野幸長、加藤嘉明、黒田長政の計7名が襲撃したといいます。
しかしまぁ、家康にとってはラッキーでしたよね。
三成にしてみれば『なぜ、わからんのだ!?』と歯がゆい思いであったでしょうが、感情のもつれはもはやどうにもならず……。

 


息子よ慌てるでない! 私がいきますよ

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◆関ヶ原前夜に大きなポイントとなったのは前田家の去就でした。
東につくのか、西につくのか。
利家が亡くなったとはいえ、後に加賀百万石となる大藩ゆえに味方に引き込むのはどちらの陣営にしても最大の課題でした。
そこで家康は同家に対して高圧的なアプローチをかけ、まつを人質に取り込むことに成功したのです。まぁ、前田家は、同じく織田家で仲間だった丹羽家との戦いによって関ヶ原には参陣できなかったのですが……。

 


親友・吉継は

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◆豊臣恩顧の武将たちにことごとく嫌われる石田三成さんにとって、心強かったのは大谷吉継さんでしょう。
娘が真田信繁さんに嫁いだことでも知られておりますが、頭脳がキレるだけでなく人望も熱く、関ヶ原の戦いで勝利がどちらに転ぶか――彼の参陣によって情勢はガラリ!
毛利輝元を担ぎ出し、大戦へとつながっていくのでした。
おそらくこの時点で両者ともに、一日で決着がつくとは考えてはいなかったでしょう。戦略的には正解だったかもしれませんが、目の前の戦術で……。

 

忠興愛するガラシャの確保に全力投下も……

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◆東方についていた細川忠興にとって頭痛のタネは、愛する奥方・細川ガラシャが敵方の勢力内にいたことでしょう。
もし仮にガラシャが人質として囚われたら?
それでも三成憎しのキモチに変化はなかったかもしれませんが、逆に、命を保障して柔軟な対応を示しておけば、東軍にいる豊臣恩顧の武将に動揺が走ったやもしれず、戦争は長期化した戦略に発展したかも。
愛すべき不器用――石田三成。
まさに目の前の戦術には後手後手となってしまうのでした。

漫画・アニィたかはし
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