いつの世も男女の仲ほど不思議なものはなかりけり。
くっついたかと思ったら離れ、離れた後にまたくっつくかと思ったら今度は別のところへ行ったり。
まこと一筋縄ではいかないだけに周囲の人々は面白おかしく囃し立てるものでありますが、本日は、その最たる、そして最古の恋物語をご覧いただきましょう。
中大兄皇子と大海人皇子、そして額田王をめぐる、今も謎多き古代のトレンディドラマでござります♪
普段は威張っていても、弟相手にこの調子。あぁ、乙巳の変(からの大化の改新)で豪腕を奮った、あの中大兄皇子さんはドコへ行ったのよ><;
詳細はコチラへ→◆乙巳の変(大化の改新)で成敗されたのは蘇我入鹿だけじゃない! 中大兄皇子&中臣鎌足って苛烈やわぁ~
天武天皇(大海人皇子)の妻である額田王が絶世の美女で、中大兄皇子が横恋慕した――という説は信憑性が薄いながら、奈良時代を代表する2人の天皇が絡んでいるだけに、未だ人気のある恋物語ですよね。確たる証拠がないまま人々のワイドショー的な興味から噂が独り歩きしていったような感も受けますが、まぁ、それも一つの見方があるってことで。ともあれ私も一度言ってみたい。
「ヌカタン♪」
天智天皇(中大兄皇子)や天武天皇(大海人皇子)の母である斉明天皇。彼女の時代に、日本が朝鮮半島の拠点としていた百済が唐&新羅の連合軍に滅ぼされてしまいます。ここが落ちれば、今度は日本が攻められるかもしれない状況で、女性ながらに現地入りする予定でしたが、その前に九州で崩御されてしまうのでした……。
滅亡した百済の遺民と共に日本は唐・新羅連合軍とついに衝突! そして大敗を喫するのでした。
それが663年白村江の戦い。
不思議なのは、なぜそんな大国に向かっていったのか――ってことじゃありません? この後、日本は遣唐使を送るなどして唐から様々な文物を輸入いたします。一体当時のチカラ関係はどうなっていたのか? と思ったら、日本国内でも親百済派と親新羅(唐)派で争いがあったようですね。中大兄皇子は百済派でしたので、結果的にこうなってしまったという……
著者:アニィたかはし
武将ジャパンで新感覚の戦国武将を描いた『戦国ブギウギ』を連載。
従来の歴史マンガでは見られない角度やキャラ設定で、日本史の中に斬新すぎる空気を送り続けている。間もなく爆発予感の描き手である(編集部評)