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たまたま生き残った人類の皆様『わけあって絶滅しました。』を読むべし

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わけあって絶滅しました。
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金井「そうですね。その過程で私は自分の誤解に気づいたんです。生き物って、より優れたものに進化して生き残るワケじゃないって」

五十嵐「えっ、違うんですか?」

金井「もちろん、結果的にそうなっていたことはありますけど、むしろ偶然の要素の方が強い。たまたま、少し違った個体が現れ、それが環境に適応して、その子孫が残る、と」

五十嵐「ナルホド、偶然の要素が強いんですね。切磋琢磨してDNAを変化させていくのかと思ってました」

金井「だから人間が必ずしも優れている、とか言い切れないと思うんです。環境一つで、一気に変わりますし、実際、地球では何度もそういうことが起きてきた」

五十嵐「それが衝撃的で、今回の企画に繋がった、と……」

金井「えぇ。単純に、お子さんに見てもらいたかったのもありますね。『ざんねんないきもの事典(→amazon』も同じスタンスだったんですが、今の世の中って、価値観がどんどん変わるじゃないですか。学歴とか大企業とか、そういう見方は薄まってきた。生き物の生存と絶滅も、まさに【無常】ということを示唆してくれてると思うんです」

五十嵐「全然考えたことなかったっす!!!」

いやぁ、参りました。

日夜、楽しむことだけ考えて生きてきた刹那主義の私は、このままでは確実に【絶滅】の方へと分類されるでしょう。

だって実際に、そういう先輩が1914年に滅んでいるんだもの。

ラストにお送りする絶滅動物はかなりの衝撃です。

ワライフクロウさん。
どうぞご覧ください。

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笑い声のような鳴き声で、天敵も存在しないニュージーランドにて悠々と暮らしていたワライフクロウさん。

そこへ突如人間が現れ、彼らが持ち込んだイタチ等によって食べ物を奪われ、ついには自分たちも食べられ、人の上陸からわずか100年で滅んでしまいました。

にしても「笑いすぎて滅びる」って、どんなブラックジョークなんでしょうか。

本書は、ご覧のとおり子供も大人も楽しめるナイスな一冊です。

担当編集の金井さん、実は、以前本サイトでも紹介させていただいた『やばい日本史(→amazon)』を作った方でもあります。

『東大教授がおしえる やばい日本史』を親子から受験生、OLさんにまでオススメ

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そりゃあ面白くないワケないよね。

今回も、親子で楽しむのが良さそうです^^

文:五十嵐利休(編集人)

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編集管理人・五十嵐利休。 1998年に大学卒業後、都内の出版社に勤務。 書籍や雑誌の編集者を務め、2013年に新聞記者の友人と武将ジャパンを立ち上げた。 月間の最高アクセス数は960万PV超。 現在は企業のオウンドメディア運用やコンサルティング業務もこなしている。

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