ドラマ『パリピ孔明』

ドラマ『パリピ孔明』公式サイトより引用

三国志

ドラマ版『パリピ孔明』の気になる名言・名場面・兵法・故事を徹底解説

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聖人は天を手本とし、賢者は地を手本とし、智者は古を手本とする

『三略』から引用する諸葛亮ラップが見事です。

 

信賞必罰

『韓非子』より。諸葛亮が好きな概念。成果を上げたらご褒美を、失敗したら罰則を。これを徹底させます。

 

文選

諸葛亮がラップで歌うのは『文選』収録の「去る者は日に以て疎し」。

『文選』は孔明たちのちょっとあとの六朝時代に編まれた名文集で、日本でもお馴染みです。

三国志』の時代は中国文学史においても重要で、魏の建安文学はそれまでの文章を変えたとされます。紙が本格的に普及した情報革命の時代なのです。

そんな『文選』を知っている赤兎馬カンフーは何者なのでしょうか。只者ではありません。

 

錦嚢妙計

諸葛亮は英子に巾着袋を渡し、困った時に開けるよう命じます。

なんじゃそりゃ、素直にアドバイスすれば?

そう言いたくもなりますが、これが中国時代劇のお約束。「錦囊妙計」あるいは「錦嚢策」といいます。リアリテイは二の次、このお約束がよいのです。

どのタイミングで使うか?アドバイスがどう生かされるか?諸葛亮ならではの持ち味です!

 

断金の交

諸葛亮が占った卦は「断金の交」と出た。

二人がいれば金だって断てるという固い友情を結ぶたとえです。

『三国志』では孫策と周瑜という呉の名コンビがこの交わりを結んだことでおなじみです。

 

狼顧の相

諸葛亮と小林の会話で、AZALEAをプロデュースする唐澤を「狼顧の相」と呼びます。180度首が回るとされ、司馬懿がそうであったとされます。

誇張もあるのでしょう。ここで孔明が説明する通り、「これは孔明の罠だ」とすぐ見抜くほど観察眼があり、猜疑心旺盛であることのたとえかと思われます。

司馬懿主役のドラマ『軍師連盟』ではこの「狼顧の相」を披露する場面が登場します。

唐澤も『孫子』読んでいて、孔明と話が弾み、英子ははやっているのかとびっくりしています。

実は『孫子』はビジネスやスポーツにも取り入れられる定番。知っていてもおかしくはないと思います。実際役立ちますよ!

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拱手

英子が歌うと、周囲が聞き惚れる。そんな中、ウサギの着ぐるみが手を合わせる不思議なポーズをします。

「供手」という古代中国の敬意を示す礼。これで中身が諸葛亮だと推察できるのです。

「抱拳」という、右手で拳を作り、それを左手で抱えるポーズも時代劇でおなじみです。

諸葛亮は昔の中国出身ですので、口元を隠しながら食事をするなど、古式礼法にのっとった所作をしております。

 

草船借箭

赤壁の戦いにおいて、呉の都督・周瑜が諸葛亮に「10万本の矢を集めてくるように」と告げます。

これが100万いいね企画のもととなるエピソードです。

諸葛亮はわざと敵の船に近づき、相手が雨あられと矢を放ってきます。船に藁マットをくくりつけ、この矢を回収した諸葛亮。見事な計略です。

ただ、これは実際には呉の孫権が魏軍と対峙した濡須口の戦いで用いた計略だとされます。狙ってそうしたというよりも、偶発的なラッキーかもしれません。

魏は水軍の使い方が呉に及ばず苦労しています。それを踏まえれば、諸葛亮よりも孫権が用いたとみなすほうがはるかに自然です。

こういうことをつっこんでいくと、疑念を覚えるじゃないですか。

大軍師という諸葛亮の話って、勝手に盛っているんじゃないの!

そうです、これが「実七虚三」ということです。

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饅頭

饅頭は諸葛亮が発明したというセリフがあります。

あくまで伝説です。

人間の生首を捧げる風習がある慣習を見て、生首ではなく、その代替品として用いるように饅頭を生み出したとか。

伝説の類ですので、話半分に聞いておきましょう。諸葛亮はそういう伝説だらけの人物です。

 

祖茂

小林が身代わり作戦を聞くと、祖茂(そぼう)のようだと言い出します。

孫権の父である孫堅が敵将に追われていた際、祖茂という武将が赤い頭巾を被って身代わりになったという逸話があります。

ミア西表が赤いキャップを被るところにも、それが反映されています。

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