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ルネサンスと「ベルばら」時代はレベルがちがーう!
本書でグッとレベルが上がるのが、第5章から。
「第5章のレオナルド・ダ・ヴィンチの饗宴」
「第6章 マリー・アントワネットの晩餐会」
と、まぁ、いかにも再現が難しそうで、そのぶんとにかく豪華です。
特に第6章は作りながら、オスカル気分も味わえるはず。
塩だけ入れた湯に野菜の切れ端を浮かべたものと比較して、食事とロザリーの出してくれた粗末なスープを前に「これだけ……!?」と動揺するオスカルごっこもできます。
これぞ食べるコスプレって感じですね。
味は歴史とともに変わる
「第7章 ヴィクトル・ユーゴーのごちそう会」と「第8章 ビスマルクの遺言」まで進むと、現代人の食べているものにかなり近づいてくることがわかります。
第7章ではフランス革命がもたらした食文化の変化についても解説されており、歴史と味の関係がよくわかります。
味は歴史とともに変化してきました。
香辛料。
新大陸からもたらされた新たな野菜。
今ではありふれている胡椒やジャガイモも、かつては高価な珍味であったと、改めて理解できます。
本書の素晴らしいところは、レシピの再現だけではなく、なぜこうしたレシピが当時存在したか、どのような歴史を経てそうなったか、きちんと解説してくれるところです。
美味しそうだなぁ……と思うだけというのも勿体無い。
そこに至る過程まで脳内で味わえます。
歴史を知り、味わう。
そんな贅沢な経験がこのお値段で叶えられるって、本って本当に素晴らしいですね。
皆様もご自宅のキッチンを是非タイムスリップさせてみてください!
それでは追加の章を見ていきましょう。
大王のデザートは運動部員にもきっと合う
それでは追加の章でもみていきましょう。
まずはアレクサンドロス大王から。大王というイメージから、思わず酒池肉林を想像しておりましたが、素朴です。
特に可愛らしいというか、微笑ましいのは「煮込みりんごのハチミツ漬け」です。
これがシンプルで、りんご煮込んで、ハチミツに漬け、ミントを飾る……って、そのまんまですね。失礼しました、
このデザート以外も改めてみてみると、なかなかシンプルです。ただし思い出してみますと、甘い味というのは実によいもの。かつ貴重です。
このアレクサンドロス大王のデザートは、運動部員がタッパーに入れて食べていてもおかしくないと思えます。レモンのはちみつ漬け系統のデザートです。
遠征の合間に食べるには、これがむしろよいのかも。そう思ったらなんだか大王に親近感を覚えました。
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