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【中国『酷刑』】
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腰斬(ようざん)斬首じゃ物足りなかったらしい
死刑といえば古今東西メジャーなのが斬首です。
その一方で「首を斬ったくらいじゃあっさりすぎる!」と残虐オプションを加えることもまた、よくある話でした。日本ですと、鋸引きですね。
腰を斬るのは、首より切断部が太くなるため、死刑囚の服を脱がせてうつぶせにして台に置き、巨大な裁断機のようなもので切断します。なかなか切ることができないので、押して切ることになります。
犠牲者としては三国志に登場する夏侯玄らがおり、おそらく最も有名なのが秦の李斯(BC208没)でしょう。
有能であったものの、悪名高い「焚書坑儒」に関わり、敵も多かった李斯。政治改革において腰斬刑を明文化したのも彼であったため、「自分で制定した腰斬で死ぬとかざまぁw」と言われたとか何とか。
中国では長編小説を勝手にカットすることや打ち切りにも「腰斬」という言葉が使われています。
文学史上最も有名な「腰斬」は、元は百二十回あった『水滸伝』を七十回に短縮してしまった金聖嘆によるものでしょう。
宮刑(きゅうけい)男を失う男たち
中国史に欠かせないのが宦官で、そのために宮刑(=去勢)がありました。
死ぬよりも屈辱とされるのも納得、そんな辛い刑罰です。
傷口が腐ったような悪臭をはなつから、あるいは腐った木は実をつけない(=子孫を残せない)ことから別名を「腐刑」と言います。
中国史に必ず登場する「宦官」の実態~特に腐敗がヤバいのが明王朝
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法律で定めた刑罰としてだけではなく、私刑として行われるケースもありました。
愛人と密通した男のものを切る。
浮気ばかりする夫に怒った妻が切る。
こうしたケースは中国に限らず現在でも発生することがありますね。
女性の場合、「宮刑」の対になるのは「幽閉」でした。
死ぬまで閉じ込められる場合もあれば、生殖器を縫い合わせる場合もありました。
これも私刑として、密通した妻に夫が行った、夫と密通した相手に妻が行った記録が残されています。
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