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全世界で2/3の人が主食とする「お米」の歴史 日本人だけじゃないLove & Rice!

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秋の味覚と言えば、皆さんは何を思い浮かべますか。

秋刀魚、梨、栗、蕎麦……と色とりどりの食材が挙げられますが、その中でもなんだかんだで日本人の心を揺さぶるのが「新米」でしょう。

視界一杯に広がる黄金色の水田で、実るほど頭を垂れる稲穂かな。
釜で炊き、お櫃の中で真っ白い粒からたちのぼる湯気。

嗚呼♪ 口に入れた瞬間のほのかな甘みを思い出すだけで、ウットリするではありませんか。

もちろんそんなお米にも様々な歴史があります。
本稿では、新米を噛みしめながら、思いを巡らせてみましょう。

 

世界中に広がった米&ライス

お米の存在感は、我々の想像以上かもしれません。
なにせ世界の2/3の人が主食としているほどです。

稲作が行われているのは、日本や中国、朝鮮半島などの東アジアにとどまらず、東南アジア、南アジア、インド北部、西および中央アフリカまで。かように米は広範囲のエリアで重宝されています。
また、これらの国々の人が移住した先でも、米食は広まってゆきました。

世界中に広がった米&ライス。
炊きたてが最高!という意見はもっともですが、それはあくまで一つの食べ方に過ぎません。

せんべい、スナック菓子にはじまりベトナムのフォー、ライスペーパーでくるんだ生春巻き、タルト、コロッケ、プディング。
あるいはペットフードや化粧品まで。多彩な使い方ができるのです。

中には、米とは意識せず口にしているのもありまして。

例えばビール。
缶やボトルには麦の穂が印刷されていますが、原材料を見てみると「米」が含まれているものもあります。

これは日本のビールに限ったことではありません。
バドワイザーのような海外のメーカーでも、味の調整のために米を使用することがあります。

こんなに便利な食品だからこそ、米は全世界で普及したのです。

では、米の歴史はいつ始まったのでしょう。

 

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米の歴史

今から1万5千年ほど前。
野山での果実採取や獣の狩猟よりも、植物を栽培した方が効率的である――と気づいた人々がいました。

彼らは森を切り拓き、定住し、そこで穀類を栽培し始めます。
穀類にはもちろん米も含まれていました。インドや中国で栽培化が始まると、やがて周辺の地域にも伝播。日本には縄文時代に伝わっています。

米の生産は、国力そのものにも大きな影響を与えました。

例えば中国。
彼の国では黄河や長江流域に広大な耕作地を持ちました。
穀倉地帯が天下を支え、国の成り立ちに大きく影響を与えます。

世界史の時間で
「江浙熟すれば天下足る(こうせつじゅくすれば てんかたる)
という言葉を聞いた記憶はありませんか?

これは宋代にベトナムから「占城稲」(せんじょうとう・チャンパトウ)という品種が伝えられたことにより、長江下流域の「江浙(江蘇・浙江)地域での米生産量が増えたことをさします。

明代以降、この地域では米作ではなく、絹や綿の生産が増加しました。
そのため、そのころからは「湖広(長江中流)熟すれば天下足る」と言われるようになったのです。

占城稲は、短期間で生産が可能、かつ干ばつにも強い品種です。
その導入により、二期作や二毛作が可能となり、日本にも「大唐米」という名で入ってきました。そして西日本で栽培されていきます。

時代がくだるにつれ、品種改良されて生産量が増えてゆく米。
人口増加や歴史の流れにも影響を与えていったのです。

 

世界の米

米の歴史は、実に興味深いものです。
インドから伝播したルートもあれば、アフリカから持ち込まれたルートもある。
様々な伝播経路で伝わり、そして各地で多彩な料理ができあがりました。

その経路やレシピを見てみると、その国の歴史も見えて来ます。

ギリシャ

BC4世紀初頭、アレクサンダー大王がインド経由でギリシャに米を持ち込んだと言われています。山羊の乳と粥を混ぜた料理は、胃の調子が悪い時に推奨されたそうです。

スペイン・イタリア

スペインの米料理といえばパエリア。イタリアならば、リゾットが有名ですね。
この地域に米食を伝えたのは、北西アフリカのムーア人と言われています。
元々あった麦の料理を米で作るようになったとも、米料理の「ピラウ」が伝播した、ともされています。

北アメリカ

北アメリカに伝わった米は、アジアではなくアフリカ原産とされています。
入植したイギリス人は、サウスカロライナは稲作に適しているとみなし、ここでアフリカ原産の米を作り始めました。

アフリカ大陸から連れて来られた奴隷は、祖国でも行っていたため稲作が得意でした。サウスカロライナの米は、「カロライナ・ゴールド」と呼ばれ高い評価を得ます。
カロライナ・ゴールド・ライス協会のサイト

すでに18世紀の料理本に、米を使ったプディング、スープ、パンケーキのレシピが掲載されるようにもなっています。
北アメリカでの米料理は、奴隷や移民の持ち込んだ祖国の料理が混じり合い、独特の進化を遂げていったのでした。

「クレオール」や「ケイジャン」を呼ばれる料理は、まさにこうした歴史から生まれています。
ザリガニ、エビ、鶏肉、ソーセージ、はたまたリスの肉まで入れ、米にかけた料理「ガンボ」はその代表です。

イギリス

イギリスの場合は、インドを植民地化したころから米料理が広まりました。米に魚の燻製を加えたケジャリー、カレーライスがこれに該当します。
こうしたインド由来のイギリス料理は、昔は異国の味として、そして時代がくだると統治時代をなつかしむものとして、さらに現在では身近な味として親しまれています。

 

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米はワールドワイド

あたり一面に広がる稲穂のイメージは、多くの日本人にとっては原風景です。

「瑞穂の国」は日本の美称であり、五円玉にも稲穂のデザイン。
こうしたイメージから米といえば日本……と思いたくもなりますが、前述の通り世界総人口の三分の二が米を主食なのです。

世界各地で「やっぱり米といえば、俺らの米が一番だ!」と思う人がいます。それぞれの食べ方があるのです。

米はなんと偉大な食べ物なのでしょう。

今回調べてみて、さまざまな米料理を味わってみたいと感じました。
ホッカホカの白いご飯は、そりゃあ言うまでもなく美味しいものですが、ガンボやケジャリーもとても美味しそうではないですか。

米はワールドワイドで、その歴史は世界史そのもの。
世界に思いを馳せてその偉大な歩みを思い出しつつ、今年も新米を美味しくおいしくいただきたいと思います。

文:小檜山青




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