茶聖千利休 ワビを好んで詫びを好まず……そして秀吉の暴走が始まった 【戦国boogie-woogie122】

 

【前回はコチラから】

豊富秀吉の暴走はいつから始まったのだろうか。

小田原征伐が終わって奥州仕置も済ませ、懸念だった徳川家康は江戸に封鎖。まさしく天下を統一したとなってくれば、いよいよ朝鮮へと兵を出す――。

この強硬な外交政策こそ失敗! と、真っ先に批判の対象に挙げられたりするが、一方で戦争で生活をしてきた連中が国内にウヨウヨしている以上、ガス抜きのため矛先を外に向けるのは、当時の為政者としては自然なコトとも考えられそうだ。

問題なのは、人の意見に耳を傾けられなくなったときであろう。

人たらしと称された稀代の天才にもやってくる「老害」。それは、あの事件から……。

 

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弟子の目を削ぎ、鼻も削ぎ…… 黒茶碗は許しまへんで

戦国ブギウギ20160715-1

◆黄金の茶室を作ったり、日本中の名物を集めたり。

秀吉さんの「茶」ってなんとな~く成金趣味のシンボルにしか見えず、その辺が、織田信長さんとの違いでしょうか。

生まれながらにして貴族の教育を受けさせられた(実際は受けてない)信長さんと、農民の出から天下人まで一代で昇り詰めた秀吉さん。

やっぱり根本的な心持ちが違うと思うんすよね。合戦ではその差がわかりにくいかもしれませんが、文化面では如実に出てしまう。そんな歪があった気がしてなりません。

 

一方愛弟子は、数字に鋭敏でも人の心は全く嫁ズ

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◆天下統一した後こそ必要だったのが、ベッドに横たわっている豊臣秀長さんでしょう。

政権の調整に必要なのは、数字に強いことじゃない。ましてや理屈でしか物事を測れないとなれば、人の心のヒダまで見通すことなど土台無理な話です。

まだ若き頃の秀吉さんから直接手ほどきを受けていれば、あるいは三成さんは、もっと大きく化けたのかもしれませんね。この辺、豊臣ファンにとっては、ホントに悩ましいところでしょう。

 

ワビサビこだわるくせに詫び入れない、これ如何に?

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◆今なお謎多き、千利休の切腹。

秀吉に真っ向から意見を述べた、あるいは大徳寺に像を飾り、秀吉にその下をくぐらせた、はたまた茶器の鑑定・販売でアコギなボロ儲けをした――なんて話が伝わっておりますように、なんだかスッキリとしない理由で死罪とされてしまいます。

もしも本当に秀吉さんが耄碌していたら。後世の我々では理解不能な論理でそうなってしまったのかもしれませんね。

残念です(´・ω・`)

 

お喋り好きな執行人は首切り名人?

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◆千利休には『利休七哲』という当代きっての弟子たちがおりました。

蒲生氏郷
細川忠興
古田重然
芝山宗綱
瀬田正忠
高山長房
牧村利貞

上から3番目までは皆さんにも馴染みの深い武将さんたちでありましょう。あるいは大人気コミック『へうげもの』でお馴染みかもしれません。

織田~豊臣政権でも活躍したメンバーたちであり、中でも忠興と重然(古田織部)は必死になって助命を働きかけたそうですが、結果は叶わず……。

そりゃあ後に彼等も豊臣を見放してしまいますわなぁ。

もったいない(´・ω・`)

 

(来週へ続く)

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コメント

    • アニィたかはし
    • 2016年 7月 17日

    鬼武蔵使い様こんにちは、いつもありがとうございます
    雀部重正さんは秀次の介錯人も務めていたので登場の運びとなりました
    秀次の際は感情移入激しくて、手元が狂って二度失敗して「落ち着け‥」
    と言われたなどという苦笑いエピソード伝わってるので、コレそのまま
    絵にするかアレンジするか思案しておりますw大河にも登場していただくと
    ボクも嬉しくなるんですが、チョイ役過ぎて無理っぽいですねw
    へうげものではオリベに役を取られたようですが、主役と交代なら
    雀部さんも納得でしょうwそんな感じに頑張っております
    今後ともよろしくお願いいたします

    • 鬼武蔵使い
    • 2016年 7月 17日

    今回は雀部さんなんて、えらく地味な武将を大きく扱っててびっくりです。へうげものですら名前も出てこなかったのに、なぜこの人?って思ってWikiで調べてしまいましたよw 小一郎さんも逝ったし次は大河でも今週辺り退場予定のあの人か・・・

    • アニィたかはし
    • 2016年 7月 17日

    enter様こんばんは、いつもありがとうございます
    大河ではフェードアウトでいつの間にか退場していた秀長さんでしたが
    暴走秀吉さんを語る上で外せないキャラだと思い、エピソード入れました
    関ケ原、大阪の陣まで頑張って描いていきます
    今後ともよろしくお願いいたします

    • enter
    • 2016年 7月 16日

    あああ秀長様なんて痛々しい姿に…!
    秀長様が亡くなられてから豊臣家の崩壊がより早まってしまった印象があるだけに今後の展開が辛いですが、関ヶ原に向けて物語が動いているのが楽しみでもあります。

    • アニィたかはし
    • 2016年 7月 16日

    匿名様初めましてこんばんは、コメントありがとうございます
    確かに伝わるのは煮え切らない理由ばかりですが、個人対個人ならば
    「反りが合わなかった」が十分な理由になって、片方が誰も逆らうことのできない
    権力者であれば社会的にも物理的にも抹殺可能なので、それが実行された。
    という話だと思っています。つたえられてる理由が違和感あるのは結局どれも
    後付けだからと、そのあたりまで飛躍させても構わない案件では?と
    なのでボク個人的には大河の利休武器商人説は、むしろ無理あるかなと感じています
    なにかしら新しい解釈を入れてくれた方が物語としては楽しくなりますので
    そう言った工夫は歓迎したいですが。あくまでボクの個人的意見としては
    ちょっと突拍子もない感じが否めないと思いました。権力者が誰かを切腹に追い込むのに
    理由なんか必要ない!と斬り捨ててしまった方が、より秀吉の暗黒面を強調できるのではと
    個人的にはそう思っています。その方向で作劇していこうと思っていますw
    今後ともよろしくお願いいたします

    • アニィたかはし
    • 2016年 7月 16日

    乙様こんばんは、いつもありがとうございます
    山上宗二は事あるごとに秀吉さんを格下扱いで絡んでくる
    勘違い野郎で、ついに処刑に至ったという自業自得男だったようで
    それにシンパシー感じてた利休も時流に乗り切れていないところ
    あったように思います。利休切腹も謎多き事件ではありますが
    ボク的には「個人的に気にくわなかった」でも良いのではと思います
    それが許されてしまうのが権力者の怖いところで、それが如実に現れた
    そんな出来事かと思います。秀吉さんまだまだ暴走していきます
    頑張って描いていきます。今後ともよろしくお願いいたします

    • 匿名
    • 2016年 7月 15日

    利休の切腹は色々なドラマで描かれておりますが、どれもこれも『そんな理由で死罪?何だかスッキリしないなぁ。』というものばかりでした。
    そんな中、今年の真田丸は(信憑性はともかくとして)『あ、これは死罪になるわ。敵に内通したと見なされても仕方ないもの。』と、腑に落ちた作りとなっていて、嬉しかったです。

    • 2016年 7月 15日

    耳鼻そぎが秀吉さんのマイブーム、ってブラックユーモアです!。ワビさびこだわるクセに詫び入れることはしたがらない(よって切腹)、って、佐々木に「さっさと死ね」のブラック駄洒落の第二弾ですねー怖っ。秀吉の狂気化が今回顕著です。利休の切腹は謎ですが、その弟子の山上宗二も処刑とのことで利休だけの問題ではなかったようだなと感じました。

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