毎週土曜日13時50分に大河ドラマ『べらぼう』をマンガで振り返る――。
第44回放送の注目は“源内生存説”でしょう。
耕書堂に十返舎一九が現れたかと思ったら平賀源内生存説を持ち込み、徐々にのめり込んでいく蔦重と妻のおていさん。
あのとき死んでいなかった?
って、そりゃ無理ない?
確かに源内が獄中死をした後、「どこかで生きてるんじゃねぇか、と思うことにしている」とは蔦重が須原屋さんに語っていましたが……。
一方、徳川家基を死に追いやった“毒の手袋”が重要アイテムとして再登場。
一橋治済の罠にハメられてきた松平定信や三浦庄司(田沼意次の代理)、あるいは高岳など、かつて幕府の中枢にいた者たちが集まり……ということで漫画で振り返ってみましょう!
話聞こか?

◆二代目西村屋を連れて、吉原へ挨拶へ出向いた喜多川歌麿。
蔦屋重三郎との縁が切れたことを知った忘八親父さんたちは、仲を取り持つよう提案しますが、そう簡単には「はい、お願いします」とはなるはずもなく……。
その後、歌麿は何か壊れてしまったかのように吉原で紙花をバラ撒き、西村屋を困惑させるのでした。
十返舎一九

◆「どこでも書ける実力がある」と蔦重に評された十返舎一九。
実際、彼の手掛けた『東海道中膝栗毛』は、下世話な内容の旅物語が評判となり、実に20年以上もの大人気シリーズ作品となります。
一方、曲亭馬琴による『南総里見八犬伝』も完了までに28年を要した人気長編物語となり、ドラマの中で大威張りな滝沢瑣吉が口だけではないことがわかります。
以下に個々の関連記事がございますので(記事末にもURLあり)、併せてご覧いただければ。
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十返舎一九の『東海道中膝栗毛』は下世話だから面白い~実は20年以上も続いた人気作
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凧

◆田沼意次の領地だった相良藩。
そこで作られた「相良凧」が源内のアイデアだったとか!
「都市伝説でしょ」で終わるのが普通の反応ですが……。
探偵

◆調査するときの前提が大切かもしれません。
「もしかして生きてんの?」と思えば、生存説を補強する材料ばかりに目がいってしまいますし、「はぁ?んなワケないでしょ」と思えば、その逆になる。
ドラマの中の蔦重も最初は半信半疑でしたが……。
縁談

◆山東京伝から持ち込まれた瑣吉の縁談。
相手は履物屋・伊勢屋の会田百。
馬琴より3歳上で、入婿ながら馬琴は「滝沢」を名乗り、その後も何かとややこしい夫婦関係になりまして……。
詳細は以下の記事をご覧ください。
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曲亭馬琴は頑固で偏屈 嫌われ者 そして江戸随一の大作家で日本エンタメの祖なり
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怪文書

◆おていさんならオカルト案件にキッパリした態度を示そうなものですが、このときは早産による精神的影響もあってか、蔦重と共に源内生存説に傾いていた様子で……。
意外な人物

◆寺で待っていたのは松平定信でした。
それだけではなく三浦庄司や高岳、あるいは長谷川平蔵など、いずれも神妙な面持ちで蔦重を迎え入れます。
いったい何事か?
傀儡師

◆言わずもがな傀儡師とは一橋治済のこと。
劇中でも人形浄瑠璃で遊んだり、能面を並べてみたり、散りばめられていましたね。
ドラマとしてリベンジを成就させるような雰囲気になってきましたが、それは一体どんなカタチになるのか……ということで、次週乞うご期待!
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漫画:アニィたかはし
文:五十嵐利休
【参考】
べらぼう/公式サイト




