本願寺や浅井・朝倉の画策により、一時は絶体絶命の包囲網に陥った織田信長。急転直下の和睦策で死地を乗り切ると、その後、間もなく越前へと怒涛の軍団を進めた。
結果、一乗谷は陥落――。
武家の名門・朝倉一族と義景は滅び、返す刀で次の矛先となったのが近江の浅井長政である。
まるで山全体が居城と化している小谷城は、各所に拠点を持った難攻不落の山城であり、戦国時代でもトップクラスの規模を誇る。
かねてから織田家も攻めあぐねていたが、後詰の朝倉一族は滅び、もはや浅井家が頼る相手はいない。
いくら要害の城であっても周囲の加勢がなければ、丸裸も同然で、落城は必至。そこで浮上してきた問題が、織田家から浅井家に嫁いでいた、戦国一の美女・お市の行方であった。
信長はいかにして小谷城へ攻め進み、妹を救出したのであろうか――。
小谷攻略法
◆小谷城は急な勾配で、それだけでも攻めあぐねる状態でしたが、そこにはさらに城側が敵兵を狙いやすくするような竪堀などが設置されており、まさに要害でした。
が、秀吉軍は一気に攻め上がり、難攻不落の京極丸へ。朝倉の後詰もない敵兵の士気は低く、秀吉は首尾よく軍を進めていきます。
小谷城の戦い(信長vs長政)で浅井滅亡~難攻不落の山城がなぜ陥落したのか
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美女と従者
◆長政にとっては自身の血を引き継いだ三姉妹が生き残り、織田家にとっても当主の妹と姪っ子が戻ってくるのですから、これを危険な目に遭わせるような真似は誰もしませんよね。
『麒麟がくる』で再現……は、ないかな。演出次第では、感動の名シーンになると思われますが。
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そしてボクは……
◆信長を裏切って、命を奪うチャンスをみすみす逃し、そして結局攻め落とされる。そして長政は途方に暮れる……。
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頭蓋骨
◆天正二年(1574年)元日の話です。話が盛られ、二人の頭蓋骨を盃にしてお酒を飲んだ――とまで言われておりますが、さすがにそれはなさそうです。詳細は以下の記事をご覧いただければ……。
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