道鏡

和気清麻呂公が道鏡の刺客に襲われたとする旧蹟「蛇ヶ谷」

飛鳥・奈良・平安

日本三悪人筆頭の道鏡~称徳天皇に重用されたマグナム僧侶の悪評はどこまで本当か

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宇佐八幡宮神託事件

もう一つも大きく騒ぎ立てる類のものではなく……。

・弟や弟子なども大出世した

これもまた、よくある話ですね。

しかし、ここで道鏡一番の悪行とされる【宇佐八幡宮神託事件】が起こります。

宇佐八幡宮に「道鏡を天皇にすると平和になるよ」という神託が降りたと奏上された事件です。

常々彼を天皇にしたいと考えていた称徳天皇は喜びますが、コトがコトだけに「和気清麻呂」が神託の真否を確認。

結果「天皇は、天皇家以外がなっちゃダメ!」というごくごく当たり前の判断がくだされ、結局、道鏡は天皇にはなれずじまい――という事件でした。

この一連の出来事を道鏡の陰謀とし「皇位を狙うなんて大大大大大悪人」ということになっておりますが、「宇佐八幡宮が空気読みすぎで称徳天皇が喜びそうな神託を持ってきた」という説もあり、彼の企みじゃない可能性もあるんですよね。

 

称徳天皇が亡くなると下野国へ流罪

道鏡の皇位継承を阻止した清麻呂は後世で大英雄扱いされます。

ただ、当時は道鏡を天皇にしたかった称徳天皇の怒りに触れ、「別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)」という中二も呆れるヘンテコネームを付けられるという罪とセットで流罪になりました。

和気清麻呂(別部穢麻呂)
和気清麻呂が道鏡のせいで「別部穢麻呂わけべのきたなまろ」に改名

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栄華を極めた道鏡一派も長くは続きません。

称徳天皇が亡くなると一気に権力の座を追われ、彼もまた流罪となって下野国へ下るのです。

しかし、流された先では結構評判が良かったようですから、もともとは性根の良いオジサンだったかもしれませんね。

また、「孝謙上皇とオトナの関係」があったことを前提に「道鏡のアレはマグナム級だった」なんて話も伝わっておりますが、平安時代以降に作られた話のようで、本当に大きかったのか、そして孝謙上皇とムフフな関係だったのかは不明です。

歴史は捏造される――その典型例かもしれないってことで悪人度は低めの★2つとさせていただきました。

悪人度 ★★☆☆☆
影響力(権力)★★★★☆
アレの大きい度★★★★★

道鏡と称徳天皇

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文/馬渕まり(忍者とメガネをこよなく愛する歴女医)
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【参考】
国史大辞典
道鏡/コトバンク
道鏡/wikipedia

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