『おんな城主 直虎 完全版 第壱集 [Blu-ray]』/amazonより引用

おんな城主直虎感想あらすじ

『おんな城主 直虎』の「好評意見」が「厳しい意見」を上回る 真田丸から連続

NHKが2017年12月分の「月刊みなさまの声」を発表(PDF)。

直近の大河ドラマにおいて、2年連続「好評意見」が「厳しい意見」を上回りました。

視聴率では歴代ワースト3と苦戦した『おんな城主 直虎』ですが、熱狂的なファンを生み出したようです。

資料から読み取れる情報をマトメたいと思います。

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『おんな城主 直虎 完全版 第壱集 [Blu-ray]』(→amazon

 

ネット記事に対する好評意見が増加

まず、2016年『真田丸』序盤でもありましたように、インターネットで視聴率苦戦の記事が出ると、

「視聴率だけで判断して欲しくない!」

と好評意見が送られるパターンがあったようです。

全体的にメールによる意見投稿が多かったのも、そのあたりと関係がありそうです。

SNSでも総集編放送時には、世界トレンド一位を獲得した直虎。

虎絵も多く投稿され、話題を呼んでいました。

2年連続でSNS利用者や若年層にファンを獲得したと言えます。

こうした層は録画、オンデマンド視聴者もいるでしょうから、視聴率だけでは測れない新規ファンを獲得した、そんな手応えを感じているのではないでしょうか。

※もちろんこれは今年の『西郷どん』でも同様の傾向が出る可能性はありましょう

 

「愛され政次」の反響

追悼盤CDがベストセラーになるほど、惜しまれて話題となった第33回「嫌われ政次の一生」。

最終回をぶっちぎって、855件もの意見が届き、しかもそのうち72.4パーセントが「好評意見」だったとか。

特に、20代以下の女性の意見が多かったのが顕著だったようで、

「はじめてドラマを見て泣いた!」
「名前も知らない人物の一生に、ここまで心を動かされるなんて」

そんな熱狂的な意見が多くあったようです。

まさに「神回」でした。

 

「真・女性向け」大河とは

2015年『花燃ゆ』では「幕末男子の育て方」というキャッチコピーがつけられていました。

番宣ポスターにはイケメンがずらりと並び、ヒロインとイケメンが少女漫画的萌えシチュエーションを繰り広げていたのです。

しかし……結果的に、NHKさんが狙ったであろう女性からはおろか、男性からもソッポを向かれるという厳しい結果に終わりました。

一体どんな作品が女性向け大河と言えるのか?

その答えは、2017年に決着したと言える結果ではないでしょうか。

直虎に関する意見の内訳を見ると、傾向は圧倒的です。

・20代以下の若年層に受けている

・50代以下も好反応

・男性よりも女性の意見が多い

本作にて2015年にはなかった女性向け大河が達成出来たと言えるのではないでしょうか。

これはメディアでの報道でも傾向は見て取れました。

中高年男性を対象読者としたニュースサイトでは叩かれる傾向がありました。

◆追悼CDに雑誌特集も 大河“政次ロス”は現代女性の矛盾願望(→link

しまいには「こんなドラマを好む現代女性は矛盾している!」と心理分析まで始めてしまったりして、いやはや流石に余計なお世話では?と。

以前私も散々ツッコミましたけど、過去の大河にだって男性にとって都合のいい女性キャラ、いくらでも出てきましたやん……謎のセクシーくノ一とか、エロい側室とか。

そして本作では、証明できたことがあります。

「女性は血なまぐさい場面が嫌い――という認識の誤り」

おんな城主直虎において大反響があったのは、前述の通り、小野政次が磔刑により血を吐きながら息絶えるという、血の極みのような回でした。

それを柴咲コウさん演ずる直虎が「おなごは血など見飽きておるからな!」と、既成概念をぶち壊す名台詞を吐きまして、結果もそれを証明したわけです。

女性向けを作るのであれば、きっちりと脚本を練るべし。

そこに王道はない――ということでしょう。

 

メディアの叩き記事をガン無視し続け、疾走

前述の通り、中高年男性を対象読者としたニュースサイトでは叩かれる傾向のあった『おんな城主 直虎』。

柴咲コウが気の毒でならない…大河ドラマ『直虎』つまらなさの研究

今読み返してみると、本当に中身を見たのかな、というものもチラホラありまして。

マイナーな女性主人公だから駄目という決めつけもあったようです。

そしてこれがスゴイところですが、おそらくスタッフはそういう意見は全部無視して、最後まで突っ走ったのではないかという点です。

下手な軌道修正をせず、当初目指した着地点めがけて走った。

称賛に値するでしょう。

 

『真田丸』から変わった潮目

むろん直虎だけで変化が起きたワケではありません。

表面的な叩き記事よりも、視聴者から届く熱いエールを見て、自分たちは正しいと確信していた――。

これは、おそらく2016年から続いた傾向だったのでしょう。

『真田丸』の時点で、メディアの浅い叩き記事が減っていました。

 

もちろん主人公が男性で知名度が高いことから、脚本家の軽さを指摘しようとした記事が序盤は多くありました。

ただし、脚本家がしっかりと時代考証していると判明してからは、ヒロインの叩き、女優の容姿を貶めるような記事が増えました。

そして、こうした記事も夏までには消え、今年の大河は叩かない方がよいという、そんな空気になっていました。

メディアの多くは、基本、数字(アクセス数)が大切ですから、誤解を恐れずに言えば、そのスタンスはドチラにでも転ぶということですね。

2017年もその傾向は続き、安易な叩き記事は2015年以前より少なめで。

2016年と2017年で、大河の環境はずいぶんとよくなったと感じています。

それ以前は、少し視聴率が低下すると、主演女優の入浴シーンをテコ入れに出すはず、という変な憶測記事が中高年男性向け週刊誌に出たものです。

2017年にそうした記事が出なかったことに、安堵しております。

 

私たちの意見は届く

2016年と2017年、インターネット上での好評意見が以前よりもずっと届きやすくなったことを実感しました。

SNS上のトレンドだけではなく、実際に意見を送るという、そんな意見の示し方が定着しました。作り手も、そうして届けられた意見に目を通していることが実感できるようになりました。

最後に、そんなスタッフの声を引用させていただきます。

番組担当者の声
小さな谷でひたむきに生きる直虎たちは、歴史上無名だからといって、その涙が決して軽いわけではない、そう受け止めた視聴者の皆さまが、多くの応援メッセージを送ってくださったのだと感じています。そしてその声は、スタッフ・キャストがあしたの一歩を踏み出すまさに原動力でした。ドラマはここで「完」となりますが、直虎たちの物語がこの後も視聴者の皆さまの心を温めるものであればと切に願っています。ありがとうございました。

本作は視聴率に反映されない結果を多く出したドラマでした。出演者にとっても飛躍のきっかけとなっております。

◆柴咲コウ、高橋一生に感謝!『直虎』で「ほとばしる情熱に感化された」(→link

ファンにとっても、意見が届くと実感できた、実りある結果と言えるのではないでしょうか。

ここ2年で、大河ファンは実感を得たはずです。

声をあげれば届く、と。

『新選組!』や『平清盛』の時にも声を届けられたらな、なんて思っている方もいるかもしれません。

このドラマが好きだと感じたら、これからもどんどん声を送りましょう。

◆NHK ONLINE みなさまの声(→link

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絵:霜月けい

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【参考】
おんな城主直虎感想あらすじ
NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』公式サイト(→link

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