本日9月21日に始まり、明日22日には女優の綾瀬はるかさんも参加する2024年「会津まつり」。
コロナ禍の影響で3年ぶりの開催となった2022年、そして2023年に続き、今年も綾瀬はるかさんが駆けつけてくれるとあり、地元市民や幕末ファンの皆様は大いに喜ばれていることでしょう。
と同時に確認しておきたいことがございます。
2013年の大河ドラマ『八重の桜』はご覧になられたでしょうか?
ご存知の通り、主役の新島八重を綾瀬はるかさんが演じ、会津の苦悩が描かれた名作――。
見てねーよ!
見たくても再放送やってねーじゃん!
そう、お嘆きの方もご安心ください。
最近はNHKオンデマンドでいつでも動画を視聴できるようになり(→amazon)、好きなときに好きなだけ楽しむことができるようになりました。
そこで本稿では、あらためてその魅力を語ってみたい――八重の桜を見るべき理由はこれだ!
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まずは
『八重の桜』って、どんな大河なの?
という方のため、ありがちな誤解にQ&A形式で答えたいと思います。
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Q1: 八重ってマイナーな人?
A1: 全国的にはそうですが、地元では会津戦争屈指の女性戦士としてそれなりの知名度がありました。
籠城して、以下の和歌を詠み刻んだことが有名です。
あすの夜は 何国の誰か ながむらむ なれし御城に 残す月かげ
“誰かの妹”という点では『花燃ゆ』と同じですが、あちらは吉田松陰の妹で最も存在感の薄い三女が主役でした。
一方の八重は、存在感がある女性として昔から地元で認識されております。
薩摩の指揮官であった大山巌を狙撃した説もあり、武功面でもかなりのもの。
後半生も、新島襄の妻として、女子教育者として存在感を残しております。
誰かの妹や妻としてだけではなく、自発的に激動の時代を歩んだ――そんな芯の強いヒロイン像でした。
Q2: 会津視点だから薩長がワルなんでしょ?
A2: いいえ。『花燃ゆ』よりも長州が、『西郷どん』よりも薩摩が、それぞれ激しくカッコいい、それが本作です。
及川光博さんの桂小五郎。
吉川晃司さんの西郷隆盛。
素晴らしかったです。
伊藤博文役の加藤虎ノ介さんなんて、イケメンをアピールする『花燃ゆ』、『西郷どん』より正統派イケメンだったんだなあ、これが。
劇中での後半は、誰にも正義があったと登場人物が繰り返すほど――人の数だけ正義があると体現できていた良心がありました。
Q3: 女性主人公だから政治描写は雑でしょ?
A3: えぇと、それって『花燃ゆ』のことじゃなくて? いやいや、『八重の桜』は、維新三傑が主役の『西郷どん』よりも、ずっと複雑な幕末政治がわかります。
『八重の桜』の場合、京都時代は兄・覚馬が視点人物となって描かれるので、問題はありません。
山本兄妹を主役とする意義はそこにあるのです。
京都政治パートは兄、会津パートは妹に分けることで、巧みに幕末を描いています。
Q4: 恋愛メインで戦闘シーン少ないでしょ?
A4: これもありがちな勘違いです。
八重は周囲の勧めですんなり結婚しますし、そんなにロマンチックタイプではなく、サバサバしています。
といっても、結婚相手との交流は感動的で、見応えがあります。
尺だけやたらと割くのに全然面白くない駄作と一緒にしてはいけません。
戦闘シーンは、まともに見ていてはトラウマになるという嘆きが一部から見られたほど、生々しい迫力がありました。
ライフルを抱えて激しいアクションを見せる綾瀬さんの身体能力には息を呑みます。
また、VFXを多用した映像も美麗!
城のような広い屋内の場面でも、奥行きがありました。
鶴ヶ城の屋根瓦が一枚一枚吹っ飛ぶVFXなんかは、お見事としか言いようがありません!
なぜ、こういう良心が、後の幕末大河で活かされないのか?
それが激しく残念であり、そして同時に謎でもあります。
Q5: 視聴率や評価はどうでしたか?
A5: 20パーセント超えをしたこともあり、近年の幕末ものでは随一です。
クオリティとしても、国際エミー賞にノミネートされるほどの高評価を得ました。
本作のあと制作された『精霊の守り人』に共通点が多いのは、成功とみなしたからこそでしょう。
八重の桜あっての精霊と言えるかもしれません。
綾瀬はるかさんの身体能力が証明された、記念すべき作品でもあります。
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