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◆望楼型
まずは熊本城。
この城は入母屋造の上にさらに入母屋造を乗っけて高さを稼ぎつつ、その上にちょこっと望楼を乗せる。
望楼の物見櫓感がないのがいいですね。
一方、松本城は望楼部分が高く、主張があって無骨な印象を与えますね。
横の月見櫓(この時は改修中)がやや無骨感を和らげていますが。
入母屋造の1階より上が層塔型に近い造りで城造りの過渡期って感じがします。
お次は中津城へ。
思い切りフェイクな城ですが、全力で釣られてこそマニアというものです。
石垣から外にせり出すことによって石垣に雨水が浸水するのを守るだけでなく、下に向かって石を落としたり多彩な攻撃が可能。
平和な現代に作られたとは思えない超攻撃型の望楼型天守です。
ちなみにこのせり出しは熊本城にもあります。
手前の門で非常に見えにくいですね。
掛川城は手前が望楼型で裏側が層塔型のちょっと変わった造りをしています。
ここは木造で復元された天守です。
高知城にそっくりですが、高知城が山内一豊時代の掛川城を真似たという逸話に則り高知城を真似て作りました。ややこしい。
大雪でさっぱり分かりませんね(笑)
「おい!説明のつかない写真載せるな!完全にネタで上げただろ!」
ですと?
天守代わりの三階櫓ですが、何となく望楼型でしょうか……。
雪が溶けたら確認です。
◆層塔型
この積み重ねた感じが層塔型です。
ちなみにフェイクです。
さすが江戸城。櫓も立派。
ちなみに江戸城天守は層塔型だったようです。
金さえあれば、とにかくデカく造れるのが層塔型の特徴でもあります。
これらもフェイク。
別にフェイクに層塔型が多いとは限りません。
宇和島城など層塔型の天守も現存しています。
造りやすいというのは昔も今も変わらないのかもしれませんね。
天守については、縄張りから見た分類だとか、屋根の形状だとか、壁の色とか、ヨーロッパの城の天守との比較とか。
ちょっとしたウンチクの宝庫なのですが、まずは基本を掴んでいただくということでここまで。
今回の城モテTalk
さて本日のまとめです。
天守を眺めて「渋カッコいい言葉を発したい」という皆様へお教えいたしましょう!
城見物をしているパンピーファンにアピールできますよ♪
ひとつ!
「望楼型にしては物見櫓感がないのが天守閣してるよねえ」
ひとつ!
「ほう、あえて望楼を高くしてるか。片時も忘れない戦国の気風を感じるねえ」
ひとつ!
「層塔型は味気ない?俺には極限まで進化した井楼にしか見えないけどね」
ひとつ!
「この層塔型天守、重戦車のようなフォルムが実に攻撃的だよ。こういう天守で籠城したいもんだね」
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筆者:R.Fujise(お城野郎)
◆同著者その他の記事は→【お城野郎!】
日本城郭保全協会 研究ユニットリーダー(メンバー1人)。
現存十二天守からフェイクな城までハイパーポジティブシンキングで日本各地のお城を紹介。
特技は妄想力を発動することにより現代に城郭を再現できること(ただし脳内に限る)。