教科書や映画だけを見れば、時代を動かす著名人・権力者こそが“歴史”であり、まるで英雄の思い通りに動いている気がしますが、果たしてそうでしょうか。
確かに彼らは、教科書の中では中心にいます。
しかし、その生活を支えてきたのは庶民層であり、何をするにしても全体の支持がなければ、現実に事は動きません。
面白いのは、ときにその庶民層から英雄が出て、時代が動くことでしょう。
最もよく知られているのが豊臣秀吉。
戦国時代を終わらせた農民層出身の英雄です。
そしてその後に続く江戸時代を終わらせたのは?
教科書的には【大政奉還】の徳川慶喜が正解かもしれませんが、日本が近代へ向かうにあたって【戊辰戦争】という最終権力闘争があり、それに終止符を打ったのは土方歳三ではないでしょうか……なんてことを考えながら、マンガ『日本史ブギウギ』今日で最終回!
松前城攻略
◆松前藩は石高ゼロの藩として知られます。
米ではなくアイヌとの交易で成り立っていたからであり、同時に北(ロシア)に対する防衛拠点でもありました。
実はペリーの来航などより、もっと早くから圧がかかっていたのもロシアです。近いから当たり前ですね。
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幕末の豪傑
◆松前藩の正義隊が逃げ込んだのが、日本最後の和式築城(→link)とされる館城(たてじょう)。
一辺が約200mの正方形で、1868年に築城されました。
五稜郭が1866年に築城されていますので、それより2年後のことですね。
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旧幕府軍は着々と蝦夷での足場を固めては行くのですが……。
宮古湾海戦
◆軍艦・甲鉄(甲鉄艦・後に東艦)は、その名の通り装甲が鋼鉄製で、木製とは強度が根本的に違います。
1863年にフランスで製造され、アメリカ等を経由して日本へ。
本来は江戸幕府が購入したものなので、旧幕府軍に引き渡されるのが筋かもしれませんが、こんな混乱期にそういった筋もなく、アメリカも相手を見て官軍へ渡しました。
それが宮古湾(岩手県宮古市)に入ったときき、奪取すべく動いたところ、呆気なく……。まぁ、勝てるワケありませんよね。
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