織田信長のもとで一兵卒から大大名へと出世し、【本能寺の変】後は天下人にまで昇り詰めた豊臣秀吉。
その秀吉が得意とした戦術――それが「土木工事」です。
毛利家攻略のため中国地方へ進出してからが顕著であり、三木城、鳥取城、ひいては天下統一を決定づけた小田原征伐など。
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敵の拠点を自軍の砦や陣で取り囲み、徹底して“兵糧攻め”を行う粘り強い戦い方は、まさに「土木工事の技術」が可能にしたわけですが、その最たる例が
【備中高松城の水攻め】
ではないでしょうか。
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トヨトミ技建の現場風景
敵の城を水で囲む――。
そんな冗談みたいな戦い方、何をどうやったら思いつくのか。
敵の矢や鉄砲が飛んでくる恐ろしい戦場でよくそんなことを実行できたもんだ……。
と、感嘆するほかありませんが、実はそこで気になっていたことがあります。
実際に戦場で堤を作るとしたら、どんな雰囲気だったのか?
意外とワイワイやってたんじゃない?
攻められる備中高松城の清水宗治にしたらたまったもんじゃありませんが、攻める側は巨大なジオラマを作っているようでもあり、完成したらどうなるか見てみたい――そんな風にノンキに思っていた人も少なくない気がします。
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そこで!
今回、絵師・鞘ェもんにお願いしたのが、備中高松城を前にしたワンシーン。
戦場での建設作業を得意とする秀吉の子会社「トヨトミ技建」の現場風景を切り取って貰いました。
刀ではなく赤い誘導灯
それが、こちらです。ジャジャーン!
近所の戦国コンビニで買ってきた「備中幕の内弁当」やおにぎりを頬張る作業員たちと、工期を確認するかのような現場監督。
秀吉にプレッシャーかけられてるんでしょうね。
「君たち大丈夫?」とでも言いたげな表情で立っていますが、作業員たちにしたって「これから一服すんだから慌てなさんな」とでも返したいところでしょう。
現場監督の横に立つ人の腰には、刀ではなく赤い誘導灯がささっています。
細かい。こんなところに気がつく製作者の鞘ェもん、現地でバイトでもしてたんでしょうか。
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