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【幕末の訪日外国人が見た日本】
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和食に悪戦苦闘 刺身はありか? なしか?
外国人と最も身近になる交流といえば、やはり【衣食住】ですね。
彼らにとって日本の「衣」は、着物の構造が難しくて目が点になりそうなほど。露出度も驚きの的でした。
木造だらけの「住」環境は、地震のせいだと納得したようです。
シンプルな家具中心の日本を、讃美する意見もありました。
彼らも西洋家具の重たさに、辟易していたのです。
そして「食」です。
最大の違いは、肉食かどうか。
日本人の中でも、肉なんてとんでもない!と思う者もいれば、肉食が当然だった薩摩藩のようなケースもあります。
西洋渡来した日本人でも、ハムやソーセージを気に入った人物もおりました。
幕臣の岩瀬忠瀬は、ハムとシャンパンが大好きだったとか。
徳川慶喜は豚肉が好きで、「豚一様」呼ばわりされておりますね。
新選組も、屯所で食用豚を飼育しております。
日本人でも肉に対する好き嫌いが割れたように、西洋人もそうでした。
その筆頭が、刺身です。
とても上品な味わいだし、貴重な動物性タンパク質だとパクつく人もいる一方、生臭くて何日も悪臭が取れない!と愚痴る者もおりました。
日本酒も、反応が別れます。
まるで高級ワインじゃないか!と大喜びの人もいれば、臭くてイマイチわからない味だ……という反応も。
このあたり、日本人が西洋料理とファーストコンタクトした反応とそっくりで、人類共通なんだなと微笑んでしまいます。
日本人は嘘つきなの? 正直なの?
幕末の外国がらみのトラブルを見ていきますと、
「日本と話し合いたいと思ったのに、ガン無視された!」
というケースがあります。
ロシアがその典型例です。
こういったグズグズした対応をもって西洋人は「日本人は信頼できない、嘘つき!」と思ったようですが、そういう単純な話ではなく、そもそも幕末は政治的にモメていた点が大きいようです。
一方で、旅をするうちに誠実な庶民の対応を見たイザベラ・バードあたりは、日本人は誠実だと感動して書き残しております。
日本人を探るというよりも、政治が絡むと話がややこしくなるという結論でよいかもしれません。
コソコソとエッチな交流もしていました
国際交流は、エロスの交流にもなりかねない部分もあります。
有名となってしまった日本女性の露出度ですが、幕末の開港都市では、女性が入浴後でもしっかりと着込むようになりました。
どうやら西洋人が、露出度の高い女性をガン見してしまい、自衛のためだったかもしれないそうです。
「こ、こ、こんなに春画を売っているし、女郎屋が盛んだし、日本人エロすぎやろ!!」
なんて調子で、彼らからはガードが緩く見える日本のエロスに驚き興奮しすぎではないか?と突っ込みたい部分もありました。
さらに一部の不良西洋人は、ポルノ写真を日本で売りさばき、小遣い稼ぎをしたようです。
いかがわしいお店に向かう西洋人も、当然いたようです。そういうことは、おおっぴらに語らないだけですね。
国際交流にはこういう部分もあります。教科書には載らない、トホホな歴史です。
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