こちらは2ページ目になります。
1ページ目から読む場合は
【目安箱】
をクリックお願いします。
お好きな項目に飛べる目次
養生所や火消しの整備
この目安箱がキッカケとなって、身寄りのない貧しい人に医療が受けられるよう【小石川養生所】が設置されたり。
-
赤ひげの小石川養生所は「目安箱」から!まんが日本史ブギウギ196話
続きを見る
江戸市中は火事が多いので町火消を整備したり。
-
江戸時代の火消しはなぜカッコイイのか 始まりは家光時代の大名火消だった
続きを見る
上総・下総に開発できる土地があるとの進言から新田開発をしたり。
実際の意見をもとに実現したことは多かった。
このホットラインは決してパフォーマンスだけのものではなかったのです。
将軍を真っ向批判してアベノミクスを提唱した勇者
目安箱で吉宗【享保の改革】を真っ向から批判したというツワモノもいました。
-
享保の改革は失敗か成功か?目安箱や米政策をはじめとした吉宗の手腕
続きを見る
山下幸内という浪人です。
享保の改革で吉宗が贅沢を禁じて倹約を勧める経済政策をとったのに対して、
「倹約で経済を立て直そうというのは根本的に間違っている! お金は使ってなんぼ」
と痛烈に批判したのです。
将軍に直訴などというのは本来ならば重罪。
ところが吉宗は、山下を処罰するどころか非常に喜び、この訴えを書き写したものを三奉行に保存させました。
実際、倹約経済が良き影響を与える可能性は低く、物もサービスも回した方が価値の総量は上がりますよね。
下々の正しい現場の意見が反映されれば国や企業は良くなる。
本質というものは江戸時代も現代も変わらないものですね。
あわせて読みたい関連記事
-
徳川吉宗は家康に次ぐ実力者だったのか?その手腕を享保の改革と共に振り返ろう
続きを見る
-
赤ひげの小石川養生所は「目安箱」から!まんが日本史ブギウギ196話
続きを見る
-
江戸時代の火消しはなぜカッコイイのか 始まりは家光時代の大名火消だった
続きを見る
-
享保の改革は失敗か成功か?目安箱や米政策をはじめとした吉宗の手腕
続きを見る
-
なぜ水野忠邦は「天保の改革」で失敗したのか?質素倹約のゴリ押しで社会は混乱
続きを見る
文:川和二十六
【参考】
徳富猪一郎『近世日本国民史』(民友社・1926年)(国会図書館デジタルライブラリー)
「江戸期の目安箱 内容まとめた資料発見」読売新聞(2008年3月8日記事)
大石学『史上最強カラー図解 江戸のすべてがわかる本』(→amazon)