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【東北金山の歴史】
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・大谷(おおや)鉱山 宮城県気仙沼市
前九年の役の前から金が出ていたといわれている金山で、これまた平泉の黄金文化を支えたとされています。
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これだけあっちこっちの金山を抱えていれば、奥州藤原氏が儲かるわけですね。
その後も長く採掘が行われており、戦時中には従業員1,300人、年間1トンもの金を産出していたという大きな鉱山でした。
一時法令により閉められたものの、戦後再び操業し、20年ほどは採掘されていたようです。ただし、再開後の産金量は年間400~450kgと、かなり落ちてしまいました。
1976年には閉山し、現在は付近に工場や歴史資料館が建てられています。
おそらく、この4ヶ所、もしくはこれらの近隣の金山から献上されたのでしょうね。
まだまだ稼働している鉱山は……ある!
その他、東北に限らなければ、長い歴史を持つ鉱山は文字通り日本中に存在します。
土肥金山(静岡県伊豆市)、石見銀山(島根県大田市)などのように、実際に坑道を見学できる鉱山も多々ありますね。
社会科見学や観光で訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。
おそらく国内で最も有名な佐渡金山も、400kmある坑道のうち、300mだけ観光できるようになっているとか。
鍾乳洞などもそうですが、全長の割に一般人が入れる部分が少ないのは、それだけ危険だということですので、見学の際はお気をつけくださいね。特に足元には。
また、大分県日田市の鯛生(たいお)金山は「地底博物館」という珍しい形態の博物館になっているそうです。
かつての坑道を上から眺めることもできるとのことなので、他の鉱山とはまた違った光景が見られそうですね。
まだまだ稼働中の鉱山もありますよ!
日本では鉱山の話というと事故の話題が多いので、「もう国内の鉱山なんてないんでしょ?」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実は、まだまだ稼働している鉱山はあります。
中でも、金・銀鉱石を産出しているのが鹿児島県伊佐市の菱刈(ひしかり)鉱山です。
このあたりは元々江戸時代に金山があった場所でした。
昭和後半に改めて調査をした結果、1981年に鉱脈が発見され、現在まで採掘が続けられています。現在の国内産の金は、ほとんどが菱刈鉱山のものだそうです。
ここの金鉱石には、世界的な平均の数十~数百倍の割合で金が含まれているとかで、地下のマグマ活動が活発なためにそうなったと見られています。
副産物として温泉も湧出。
元々温泉街があったのですが、金の採掘が始まってから地盤沈下したため、町のほうが移転するというなかなか珍しい経緯をたどりました。
菱刈鉱山では2012年にも新たな鉱脈が見つかったそうですから、もしかすると、別の鉱山も調べれば金が出るのかもしれません。
まだまだゴールドラッシュの夢はある……のかもしれません。
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長月 七紀・記
【参考】
国史大辞典
東北の鉱山/国立国会図書館
日本経済新聞(→link)
鯛生金山(→link)
土肥金山(→link)
金/wikipedia
大谷鉱山_(宮城県)/wikipedia
大葛鉱山/wikipedia
玉山金山/wikipedia
大ヶ生金山/wikipedia
佐渡金山/wikipedia