『おんな城主 直虎 完全版 第壱集 [Blu-ray]』/amazonより引用

おんな城主直虎感想あらすじ

『おんな城主 直虎』感想レビュー第26回「誰がために城はある」

こんばんは、武者震之助です。新たな出演者が発表されました。

◆新たな出演者発表!(NHK公式サイト)(→link

なかなか渋い……意外性を感じるキャストです。信長、信玄クラスは納得感、大名家臣クラスは「そう来たか」と思わせる配役です。

さて、本編。
材木騒動は解決し、寿桂尼も井伊直虎の実力を認めます。
かつて井伊直親を罠にかけた人物ではあるのですが、同じ女性リーダーとして、その活躍を応援したい気持ちもあるんですね。直虎にとっても、あこがれの大先輩です。
「女の敵は女」ではなく、「女の理解者は女」ですね。

あるいは、井伊にまで縋らねばならなくなった今川の窮状、と見ることもできるのか。

今回材木奪還に尽力した龍雲丸は、「よかったね、ちゃんとその分金弾んでね」と念押し、一方、今川としては取り戻された材木を何かに使いたいようです。その用途を知ることになるのは、この時点で井伊では小野政次ただ一人でした。

 

気賀の商人自治は終わりとなる!?

碁盤を挟んで向き合い、今回の件を振り返る直虎と政次。どうも政次は調子が悪い様子です。
しかし直虎がどうしたかと聞いても「せっかく花を持たせてやろうと思ったのに」と、わざと調子が悪いのだと、はぐらかしてしまうのでした。

気賀に井伊の材木が運び込まれます。さらに中村屋には大沢基胤ら今川の武士が乗り込んできました。
気賀の商人自治が終わる、ということです。

上納金を納めて自治を認めてもらっているのにそれはないだろう!
と反発する商人たち。しかも気賀に作る城の工事費用は気賀側が負担せよ、とのこと。塩留違反に重すぎるペナルティに、商人は激怒します。

さらに中村屋からそのことを聞いた龍雲丸は……。
井伊に乗り込み、今回の件はどういうことだと怒りを直虎にぶつけます。
政次は今回の件は井伊には無関係で巻き込まれただけだ、お前らの世話になった分の金は払った、そしてとどめです。
「文句があるなら駿府に言いなさい」

思わず「文句があるならベルサイユにいらっしゃい」、という『ベルサイユのばら』の台詞が頭に浮かんできました。龍雲丸は直虎に「あんたも同じ考えかあ!」と聞きます。
「駿府に逆らう力はない……」

直虎はうなだれるしかないのでした。

 

「お前は一体どこの当主かわかっているのか!?」

龍雲党を助けたい、気賀を何とかできないのか。
と政次に相談する直虎。

政次は「お前は一体どこの当主かわかっているのか!?」とキレ気味に返します。

この政次が時折繰り出す「突如、鶴時代に戻ってため口で距離を詰める」パターン。視聴者の心を揺さぶりますが、肝心の直虎にはまったく通じません。

ここで政次は中野直之、奥村六左衛門、瀬戸方久らにだって助けられている、と言います。自分の名前をのぞいていますが、視聴者としては「あんたも助けているよね」と言いたいところでしょう。

「いろんな人に助けてもらっているのにあいつらだけ特別視するのか?」
確かになんで龍雲丸ばっかり、って思ってしまいますね。ここで井伊がコケたら、材木事件解決で回避できた井伊家乗っ取り計画が再度発動するわけですから、政次も必死です。政次が毎度のことながら不憫過ぎます。

気賀に戻った龍雲丸は、こうなったら実力行使で城の工事を妨害してやる、と決意を固めます。
そして、大胆にも城の建材を燃やすのでした。

困った大沢側は、井伊に追加材木を購入にやって来ます。苦々しげに、建材を台無しにする工事妨害について語る大沢からの使者。龍雲丸の妨害工作は完全にプロフェッショナルの犯行です。手慣れています。臑に傷を持つ連中もいることでしょう。大沢側は、こうなったら武力行使しかないと思いめます。

直虎は中野直之を連れて気賀に直行しようとしますが、その裲襠の裾を踏んづけて政次が止めようとします。
気に入らないなら駿府に言いつけろ、そっちには好都合だろと、残酷な捨て台詞を残し去ってゆく直虎。政次は為す術もなく、「殿はいつも面倒なことに走ってゆく」と南渓にこぼします。

南渓は「結果自然成」(けっかじねんになる)、まあ結果オーライってことになるよ、と慰めます。

 

石をぶつけあう印地打ちはヘタすりゃ死にます

「大沢の者どもはテメエかーッ!」

直虎と直之が気賀に着くと、いきなり町人たちに石を投げられました。と思ったら、その連中に向かって別の連中が石をぶつけます。街並みは荒れていますし、なんなんですかこの、北斗の拳、マッドマックス感は。

石の投げ合いは『タイムスクープハンター』でも「石つぶて 紛争調停人」で取り上げられました。
「印地打ち」ですね。

たかが石のぶつけあい、といえども死傷者も出かねない危険なもの。ドラマでは安全のために小さめのものを投げていますが、実際には拳大のものも飛び交うわけで、そりゃ死人も出るというものです。さらには投石用の紐(スリング)を使うと威力、飛距離共に増加し、合戦でも使える協力な攻撃手段となるのです。
何かというと死ぬまで争いをエスカレートされる戦国時代。やるとなったらとことんやるのです。

中村屋が状況を説明してくれます。
はじめは反大沢派が優勢だったものの、そのうち大沢に取り入る者が出てきて、町は真っ二つになってしまった。中立派の中村屋は双方からつまはじきにされているそうです。

中村屋は大沢を迎え入れつつ、言い分を通すという折衷案が持論だとか。直虎は中村屋の助力のもと、話し合いで解決しようと模索します。
今週は選挙と重なってテロップが出るのですが、なんだか妙にドラマの展開とも被って見えて不思議な効果が。

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