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武家に支配されたら商売は本当に終わってしまうのか
反大沢派はついに三河の国衆まで巻き込み攻勢を狙っています。そこへ、直虎から呼び出しが。
大沢派にも呼び出しがかかり、中村屋を舞台に話し合いが持たれます。直虎と中村屋は、「このままだと駿府に首を刎ねられるぞ、話し合わねばならないぞ」と諭します。
武家が入ったら商売あがったりだ……。
そんな風にボヤく商人たちに、直虎は妥協案を出します。
とりあえず城の建設は認め、商売が続けられるように交渉をしたらどうか?
商人が力で逆らうのは得策ではないと気づいた商人たちは、城の建設については譲歩することでまとまりかけるのですが……。
「よかねえでしょう! 城があるのは災厄だ。戦は城めがけて攻めて来るんだろ、ここが戦場になっちまうじゃねえか!」
突如、強硬な姿勢で反対する龍雲丸。周囲はなだめようとしますが、聞く耳を持ちません。
そういうことならもう気賀とはおさらばだぜ、と言い残し場を去る龍雲丸。直虎は引き留めようとします。
ようやく明かされる龍雲丸の悲しき過去
戦なんて城以外でもあるんだから、とりあえずともに気賀を統治して世を変えよう。龍雲丸に対して直虎が説得にかかります。
「俺の親は、城を守るって言って死んだんだ」
今ようやく明かされる龍雲丸の悲しい過去。それは、城を守り討ち死にした将の子という出自でした。
「城ってのは人を守るためにあるのに、城を守るために死ぬのは本末転倒じゃねえか」
「城が悪いからってことじゃないだろ。城主や状況次第だろ。攻められないようにすればいい」
一方、直虎の方も、なかなか奥深い台詞ですが、龍雲丸も簡単には引き下がれません。
「んじゃあんたが城主になってそうしてみろ。できねえならできもしねえこと言ってんじゃねえよ!」
思わず答えに窮する直虎。
失意のうちに井伊に戻ると、方久がとある提案をします。
「直虎様が気賀に入れば支持を得られていいですよ。駿府は認めたがらないでしょうが、そこをどうにかできれば何とかなるかも」
方久は、直虎に、気賀の城主になるべく道を探るよう提言するのでした。
こうして、女城主としての道を歩むことになる直虎。果たして結果は?
MVP:中村与太夫
曲者揃いの気賀商人の中、まとめ役になっているかと思ったらばいつの間にかつまはじきに。
その右往左往する姿には謎のかわいらしさがあり、一部視聴者を悶絶させたようです。
大物かと思ったらそうでもない? 小物かと思ったら結構大物?
器の大きさは確かなようですが、果たして。
総評
選挙テロップが妙な味を出していた今週。それも派手な戦ではなく、代表者が集まって政策論議をしているという話の展開も関係あったことでしょう。小ネタも多い回でした。
新婚の庵原朝昌に妙な性癖がありそうな雰囲気があるとか。龍雲丸の父親がやっぱりイケメンだとか。
気賀という一商業都市をめぐるごたごたではあるのですが、なんだか妙に生々しく再発見がある、タイムスクープハンター的な回でした。
今までさらっと流してきた堺の商人は凄かったんじゃないか、と再発見できる回でもあります。
信玄役が発表されたのにまだ出てこないのか、という不満はあるにはあるんですよね。
ただそんな不満だけではなく、「ああ、昔から人はこうやっていろいろと悩んで統治してきたんだなあ」としみじみ思える面もあって。選挙テロップ効果もあって、人の営みや政治の普遍性を感じた回でした。
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【参考】
おんな城主直虎感想あらすじ
NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』公式サイト(→link)