ぐるぐると綺羅びやかなロゴが回転して大河ドラマが始まります。
2024年大河『光る君へ』のロゴも発表されましたが、妙な飾りはなくオーソドックス。
落ち着きがあってよいものです。
今年は、土産物についているところを見かけるだけで疲れてしまい……さて、『どうする家康』第20回放送の舞台は岡崎です。
いかにも悪どい口調で、光秀が信長に説明セリフで語るところから始まります。
この冒頭からして、LEDスクリーンを背景にして語っているのでしょう。本作の好きな演出をざっと挙げてみますと。
・雷鳴や怪しい天気で緊迫感を表現!
・「神の君」としつこいナレーション
・パカパカとしたBGMを被せ、やたらとスモークを焚いた合戦場でゴチャゴチャ演出
・甲冑の重さを考慮しない軽薄な殺陣
・見づらいマップ ※コーエーテクモさんに監修を依頼していれば……
・説明セリフの連発
・武田勝頼は強いとしつこい
ここで、イケメンの武田勝頼が出てくるわけですが、衣装が台無しにしています。
目の前にある父の装束はあのサンタクロースモコモコ陣羽織。
なぜこの親子は、襟だけ別の色の着物が好きなのか。父の襟が白だったら子は襟が赤。しかも、昭和の不良が来ていたような長ランシルエットがダサすぎて、もう目が滑ってしまい辛いです。
そして「岡崎に迫る武田の魔の手」が映像化されるわけですが……。
武田菱、赤い頭巾。どれもこれもどうしようもない格好悪さでもう何もかもが嫌になります。
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あらすじ:おじさん構文バージョン
ヤッホー( ◠‿◠ )
やっと、信玄が、死んだwのにwwwイケメンの勝頼は、強いしww_:(´ཀ`」 ∠):
なんとか、しようとした、家康チャンは、病気になりました( ; ; )
瀬名チャンや、亀チャンが、がんばるけど、ムカつくイケメンの、弥四郎が、悪だくらみΣ੧(❛□❛✿)
ハラハラしちゃうね( ´ ▽ ` )
どうする衣装
今週は、武田勝頼のスチル写真を見ただけで、脱力感に襲われました。
毎度のこととはいえ、どうにも慣れません。毎回新たな絶望感を更新されます。
前述したように、勝頼の陣羽織のシルエットは昭和の不良みたいな長ラン。
ピンと来ない方は漫画ドラマ『今日から俺は』(→amazon)の伊藤をイメージしてください。戦国武将でやることじゃないんだわ……。
眞栄田郷敦さんが非常に頑張っているだけに、衣装が台無しで絶望感が湧いてきます。
勝頼の兜はサイズが合っているんでしょうか?
しかし、これは今更のことではないかもしれません。
穴山梅雪の頭巾もどこかフィット感がおかしい。現場で何か起きているのでしょうか。
どうする病気の描写
本作は病気の描写もおかしい。
・家康立ち上がる
・フラッと倒れる
あまりな雑展開に『えっ?』と感じた方も少なくないでしょう。
一応、自ら書状を記しているときに額の汗を拭うシーンはありましたが、ぶっ倒れるほどの疲労を表現できていたのでしょうか。
精神的にも疲労し、激務に追われた結果、自分でも気づかないうちに体調が悪化し、甲冑をつけたまま倒れる――そんな『麒麟がくる』の光秀とどうしてここまで違うのやら。
しかもあんな分厚い手袋をつけた鳥居元忠が、少し家康に触れただけで「すごい熱だ!」ってなんなんでしょう。
カメラマンあるいは他の現場スタッフも手袋を外すことに気づかなかったのでしょうか。
病臥している家康は顔色は悪くないですし、熱があるのに冷やすような工夫もないし、脂汗が滲んでいるわけでもなく、口調はハキハキしている。
仮病なのか? そういうストーリーなのか? と一瞬色々と考えてしまいました。
なんせ周囲の家臣たちも病気の殿への気遣いが感じられないですし、医者もいなけりゃ祈祷もない。
同じ脚本家の『レジェンド&バタフライ』でも、病気の妻の枕元で楽器演奏する信長が大迷惑そのものでした。
病気すら描けないんですかね。
『麒麟がくる』やドラマ10『大奥』の病気描写と比較すると、もう切なくなってきます。
どうする戦国ホームドラマ
信康と五徳、それに瀬名、亀が集ってうだうだ説明セリフを読む場面も見ていて辛い。
家族喧嘩単位で戦国時代を描くとは……。
しかも、五徳が癖のある悪役描写をされているのに、思ったことを全部そのままぶつけるんですよね。
もうわけがわからない。本作は、開始当初から説明セリフが多かったものですが、今はもうほぼ全てがそれで占められていて、作品としてひたすら陳腐になっています。
こんな幼児用プール並の浅さで、どう深読みしろというのか。
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