どれだけ映像が美麗でも。
映画やドラマはとにかく脚本――これがダメなら、どれだけ宣伝費をかけて話題作りをしても、本質的なヒットはありえない。
それがよくわかるのが、同じ脚本家作品として話題になった映画『レジェンド&バタフライ』と大河ドラマ『どうする家康』でしょう。
映画『レジェバタ』では、木村拓哉さんと綾瀬はるかさんという、絶対にすべりようがない二人を起用していながら、蓋を開けてみれば、あろうことか推定赤字の大ゴケ。
いまや腫れ物扱いでどこのメディアも取り上げず、少しでも多くの資金を回収したいのか、早々にアマゾンプライムへ登場しても評価は759入って「★★★☆☆」の駄作扱いです(最低の★1つが30%を占める)。
いったい映画では何がどう描かれているのか?
『どうする家康』とは何が同じで何が違うのか?
本当に、事前の評判ほどつまらない作品なのか?
さっそくレビューしてみましょう。
基本DATA | info |
---|---|
タイトル | レジェンド&バタフライ |
原題 | THE LEGEND & BUTTERFLY |
制作年 | 2023年 |
制作国 | 日本 |
舞台 | 日本 |
時代 | 安土桃山時代 |
主な出演者 | 木村拓哉、綾瀬はるか |
史実再現度 | ちょ、まてよ、期待してんのかよ? |
特徴 | 信長コスプレでバブルの夢を再現されても困惑しかない |
※ただいまアマゾンプライムで無料(→Amazon ※2023年5月現在)
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あらすじ
ちょ、まてよ。俺、織田信長かよ。
織田信長の一生なんて、教科書に載ってるし、大河ドラマでやるし、どうでもよくね?
その程度の知識で、見ればいいんじゃねえの?
と、まとめられますが、できれば2020年大河ドラマ『麒麟がくる』を見ておくとよいとは思います。
大文字英語タイトルの悪夢
本題に入る前に、タイトルにダメ出しをさせてください。
英語で全部が大文字というのは特殊な用法で、強調している意味が生じます。
そんなことはどうでもいいと日本ではノリとして使われますが、いかにもダメな和製英語臭さが出るのでおすすめできません。
「伝説と蝶」という意味からしてやめて欲しい。
織田信長が伝説的な英雄だという日本史基礎知識と、帰蝶という名前を組み合わせたのでしょう。
しかし、何のテーマも伝わってきません。
さらに、大文字英語タイトルの時代劇映画というのは、2000年代に駄作揃いでして。
2005年『SHINOBI』
2009年『GOEMON』
当時ですら失笑されていたセンスを、なぜよりにもよって繰り返すのか。レジェバタもタイトルの時点で避ける人がいたと思います。
そもそも、そういう層を狙ってはいないんでしょうけど。
『どうする家康』視聴者は見るべきか?
何とも言えません。
同じ脚本家による作品――『どうする家康』の問題点が本作の時点で露呈していますので、私のように、その根源を探りたいのであればオススメします。
ゲテモノ食いなんてしたくないという方は避けましょう。時間の無駄。もっと良い映画やドラマは他にたくさんあります。
そして両作品を見比べた結果、『どうする家康』よりマシな点はいくつかありました。
箇条書きにします。
・衣装や小道具はまっとうに作られている
・セットやロケもそれなりにちゃんとしている
・短い(映画は三時間の忍耐で済む)
以上、脚本が駄目だと、いくら予算をかけても、どうしようもないと痛感しました。
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