レジェンド&バタフライ

本能寺の変で長刀をふるう濃姫(帰蝶)と織田信長/wikipediaより引用

歴史ドラマ映画レビュー

ド派手な話題作りで中身は空っぽ?映画『レジェンド&バタフライ』

どれだけ役者が素晴らしくても。

どれだけ映像が美麗でも。

映画やドラマはとにかく脚本――これがダメなら、どれだけ宣伝費をかけて話題作りをしても、本質的なヒットはありえない。

それがよくわかるのが、同じ脚本家作品として話題になった映画『レジェンド&バタフライ』と大河ドラマ『どうする家康』でしょう。

映画『レジェバタ』では、木村拓哉さんと綾瀬はるかさんという、絶対にすべりようがない二人を起用していながら、蓋を開けてみれば、あろうことか推定赤字の大ゴケ。

いまや腫れ物扱いでどこのメディアも取り上げず、少しでも多くの資金を回収したいのか、早々にアマゾンプライムへ登場しても評価は759入って「★★★☆☆」の駄作扱いです(最低の★1つが30%を占める)。

いったい映画では何がどう描かれているのか?

『どうする家康』とは何が同じで何が違うのか?

本当に、事前の評判ほどつまらない作品なのか?

さっそくレビューしてみましょう。

基本DATAinfo
タイトルレジェンド&バタフライ
原題THE LEGEND & BUTTERFLY
制作年2023年
制作国日本
舞台日本
時代安土桃山時代
主な出演者木村拓哉、綾瀬はるか
史実再現度ちょ、まてよ、期待してんのかよ?
特徴信長コスプレでバブルの夢を再現されても困惑しかない

※ただいまアマゾンプライムで無料(→Amazon ※2023年5月現在

 

あらすじ

ちょ、まてよ。俺、織田信長かよ。

織田信長の一生なんて、教科書に載ってるし、大河ドラマでやるし、どうでもよくね?

その程度の知識で、見ればいいんじゃねえの?

と、まとめられますが、できれば2020年大河ドラマ『麒麟がくる』を見ておくとよいとは思います。

 

大文字英語タイトルの悪夢

本題に入る前に、タイトルにダメ出しをさせてください。

英語で全部が大文字というのは特殊な用法で、強調している意味が生じます。

そんなことはどうでもいいと日本ではノリとして使われますが、いかにもダメな和製英語臭さが出るのでおすすめできません。

「伝説と蝶」という意味からしてやめて欲しい。

織田信長が伝説的な英雄だという日本史基礎知識と、帰蝶という名前を組み合わせたのでしょう。

しかし、何のテーマも伝わってきません。

さらに、大文字英語タイトルの時代劇映画というのは、2000年代に駄作揃いでして。

2005年『SHINOBI』
2009年『GOEMON』

当時ですら失笑されていたセンスを、なぜよりにもよって繰り返すのか。レジェバタもタイトルの時点で避ける人がいたと思います。

そもそも、そういう層を狙ってはいないんでしょうけど。

 

『どうする家康』視聴者は見るべきか?

何とも言えません。

同じ脚本家による作品――『どうする家康』の問題点が本作の時点で露呈していますので、私のように、その根源を探りたいのであればオススメします。

ゲテモノ食いなんてしたくないという方は避けましょう。時間の無駄。もっと良い映画やドラマは他にたくさんあります。

そして両作品を見比べた結果、『どうする家康』よりマシな点はいくつかありました。

箇条書きにします。

・衣装や小道具はまっとうに作られている

・セットやロケもそれなりにちゃんとしている

・短い(映画は三時間の忍耐で済む)

以上、脚本が駄目だと、いくら予算をかけても、どうしようもないと痛感しました。

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