戦国時代の男色

徳川家康と織田信長/wikipediaより引用

文化・芸術

はたして戦国時代の男色は当たり前だったのか?信玄や義隆たちの事例も振り返る

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戦国武将のカップリング事情

戦国時代の男色が当たり前なのはわかった。

とはいえ、具体的に誰がどうしていたのか?というと、盛られすぎて実情はわかりにくくなっています。

「出世が早い。寵愛されている。おまけにイケメン! これはきっと男色相手だからだろうな」

話がそんな風に誇張されることもしばしばあり、鵜呑みにするのは危険です。

また、暗君伝説として盛られることもあります。

「あのうつけの殿様は、美少年を寵愛しすぎておかしくなっちまったのさ!」

といったパターンですね。酒色で堕落することはお決まりコースの一つであり、そうした流れで誇張されることもありました。

確たる証拠が残るケースは以下のような場合です。

・美少年の罪を美貌ゆえにお目溢しした

・仇討ち騒動になった

・書状が残っている

こうした確固たる証拠がなければ「あった」とは認定しにくい。そこは男女の愛と変わることはありません。

フィクションで有名なカップルを考えてみましょう。

 

上杉謙信×直江兼続

『山風短』といったフィクションで有名な定番カップルです。

若い日を寺で過ごしたなら、上杉謙信は男色を嗜んでいるだろう。後継もいないし。

直江兼続はイケメンだったし、低い身分から引き立てられている。

これはもうデキていたんだよ!――そんな発想ですね。

上杉謙信の場合、世継ぎがいないことから、さまざまな説があります。

・神への願掛けとして生涯不犯を貫いた

・それでも伊勢姫を愛していたんだよ

などなど、有名であるだけに、色々盛られています。差し引いて考える方がよさそうです。

戦国マンガの知られざる名作『山風短』はクセも強いが病み付きにもなる

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「直高」こと直江信綱×上杉景虎

伝説のボーイズラブ『炎の蜃気楼(ミラージュ)』由来。公式カップリングです。

あくまでフィクションの関係です。

大河ドラマ『天地人』は、公式ボーイズラブコミックスを出していました。

狙ったのかもしれませんが、大河ドラマの出来がお粗末すぎてコミックスも話題になりませんでした。

ドラマ本編も、ボーズラブをしたいのか。それとも直江兼続で乙女ゲーをしたいのか、どっちつかずの迷走。

どういうわけか直江兼続が真田幸村の姉や千利休の娘と恋をしたり、意図がはかりかねる出来でした。

 

武田信玄×春日虎綱

春日虎綱に当てた書状で、弥七郎というものに浮気しようとしたと謝罪。

戦国ファンにとっては、かなり有名な組み合わせと言えるでしょう。

春日虎綱が信玄に抜擢され、電撃出世したことから、シンデレラボーイ伝説として残りました。

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