まんが日本史ブギウギ

まんが日本史ブギウギ第47話 ネコ好き宇多天皇の親政宣言

55才の高齢で即位した光孝天皇。
その皇子である宇多天皇が、いったんは源氏に臣籍降下しながら、強引に皇籍へ復帰させ、更には即位までさせたのが藤原基経だった。

しかし、基経にとって、次に目の上のたんこぶとなったのが橘広相である。
宇多天皇の外戚であった橘広相は、早速、基経から因縁をふっかけられ、ついには罷免させられ……これを阿衡事件という。

同事件、広相の流罪まで考えていた基経。
これに待ったをかけたのが天才・菅原道真だった。

藤原に不信感の募る宇多天皇は、道真を重用し始めるが、一方で藤原からは次のドン・時平(基経の息子)も絡んできて……。

マンガ「日本史ブギウギ」、第47話、スタート!

 

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帝の決意

◆宇多天皇が、藤原基経の圧力に屈したのは、結局のところ藤原一族がいなければ政務が回らないからでした。

これをクリアするには“親政”しかありません。

親政とはつまり天皇が中心となって政治を行うことで。
こんなことを表立って宣言すれば当然ながら藤原一族を刺激してしまうワケです。準備は周到に慎重に行い……。

※後に院政の時代になると、上皇や法皇が政治の中心となる「治天の君」という状況も生まれます

 


藤原の圧力

◆ネタバレになってしまいますが、宇多天皇を起点にして、この後、【延喜・天暦の治】という、割と天皇中心だよね~とされる時代が来ます。

ただ、当時はまだコワモテ藤原一族が目の前に立ちはだかるわけで……。

 


猫大好き

◆実は最古の【にゃんこLOVE】な記録が、宇多天皇です。
日記『寛平御記』(かんぴょうぎょき)に記されていて、日本における最古の飼育例とされています。

どんな内容だったか?
当サイトの【2月22日は猫の日だにゃん! 人より家や物の相棒?だった猫の歴史】から引用させていただきますと……。

「父上から黒猫をもらったよ。他の猫は薄墨色みたいな感じだけど、この子は墨みたいな真っ黒でめちゃくちゃ可愛いよ!(中略)座ってると黒い宝石みたいに綺麗だよ!それからそれから(中略)ある日話しかけてみたけど、やっぱり言葉はわからないみたいだったよ」(気持ち悪くない程度の意訳)

「寛平御記」は一部しか残っていないこともあってこのくだりは有名なのですが、よりによってここが残るとは宇多天皇も思っていなかったでしょう。
まさか愛猫の可愛さを伝えるために霊になって守ったとかそんなバカな。

とまぁ、相当な感じです♪

 

遣唐使中止

◆630年に犬上御田鍬を大使として派遣の始まった遣唐使。
菅原道真を含めて全20回の任命となりました。

【関連記事】遣唐使(20回の表を掲載してます)

20回というのは基本的に任命の数であって、実際に行ってないもの等を考慮して実質12回と数える考え方もあります。
が、ややこしいので当サイトでは【任命自体は20回】としておきます。

その旅程が死と隣り合わせな過酷さだったことは、何度も来日に失敗した鑑真の例などで皆さんもご存知かもしれません。

多いときには一度に600人を超えるような大船団で行っておりましたが、実は唐では「安史の乱」という大きな騒動が起きて以来、国が衰退していって、以前ほどの渡航価値はなくなっておりました。
※実際、この乱が発生した直後は2回連続で中止となっております(第14回・第15回)

時代感覚があまりピンと来ないかもしれませんが、この安史の乱というのは世界三大美女の一人・楊貴妃が絡んだことで有名ですね。

楊貴妃が愛する皇帝に殺されるまで 世界三大美女の一人に起きた悲劇

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安禄山と楊貴妃の赤ちゃんごっこが安史の乱へ 数千万人が死す

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※次週へ続く

【過去作品はコチラから→日本史ブギウギ

著者:アニィたかはし

武将ジャパンで新感覚の戦国武将を描いた『戦国ブギウギ』を連載。
従来の歴史マンガでは見られない角度やキャラ設定で、日本史の中に斬新すぎる空気を送り続けている。間もなく爆発予感の描き手である(編集部評)

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