こちらは2ページ目になります。
1ページ目から読む場合は
【不器用すぎた天下人】
をクリックお願いします。
お好きな項目に飛べる目次
不器用って、自信の裏返しかもかもな
本書を読むと、絶妙な喩えのおかげで、四百年以上前の信長像が人間臭く、ちょっとダメなんだなと思えてきます。
されど筆者は極めて真面目に、信長の外交や人付き合いに何が欠落していたか、分析を続けます。
分析の中身は是非とも手に取ってお確かめください。
ざっくりと本書をふまえて私の主観でまとめてしまうと、
『信長は自信がある男なんだな』
ということです。
相手にとって嫌なことをしていて、多少ムッとされても、それに気づくどころか「でも俺相手にこいつが裏切るわけがないよな!」と信じ込んでしまう。
自分や相手との関係に自信がないと、言動の端々をチェックして「嫌われたのかな?」と顔色をうかがうようになるわけですが、信長にはそういうところはないわけです。
信長って結構優しいかも?というのも近年言われていますね。
織田信長の天下統一はやはりケタ違い!生誕から本能寺までの生涯49年を振り返る
続きを見る
本書でも裏切りの第一報を聞いた時に「まさかそんなことないよな!」と驚き、相手の弁解を聞くワンチャンスを与えようとすると指摘されています。
このあたり、自信と育ちのよさがあるのだと思いました。
本書の通奏低音としてRADWIMPS
豊臣秀吉と比較するとわかりやすいかもしれません。
信長と違い、秀吉はコンプレックスの塊とも言え、何かあれば『相手に侮られ、逆らわれるのではないか?』と考えていたのではないでしょうか。
それゆえ、その素振りを見せただけで、ワンチャン与えず処断してしまう、と。
豊臣秀吉のド派手すぎる逸話はドコまで本当か~検証しながら振り返る生涯62年
続きを見る
ちなみに筆者は、本書の通奏低音としてRADWIMPS「億万長者」をあげています。
本書を読み、信長の一生を思い、この曲を聴くと不覚にもウルッと来てしまいます。
凄く気になるでしょう?
本当に面白いんですよ。
私のレビューはふざけているかもしれませんが、中身は極めて真面目な信長の分析論です。
笑って泣けて、スッキリ!
戦国ファンの皆様なら、ユニークな信長論は絶対損をさせませんよ!
あわせて読みたい関連記事
織田信長の天下統一はやはりケタ違い!生誕から本能寺までの生涯49年を振り返る
続きを見る
徳川家康はなぜ天下人になれたのか?人質時代から荒波に揉まれた生涯75年
続きを見る
豊臣秀吉のド派手すぎる逸話はドコまで本当か~検証しながら振り返る生涯62年
続きを見る
信長を裏切り滅ぼされた浅井長政 29年の儚き生涯 その血は皇室へと続いた
続きを見る
武田信玄は本当に戦国最強の大名と言えるのか 戦歴や人物像に迫る53年の生涯
続きを見る
信長を2度も裏切った松永久秀は梟雄というより智将である~爆死もしていない!
続きを見る
文:小檜山青
※著者の関連noteはこちらから!(→link)