幕末・維新

永田熊吉~西郷どん塚地が演じた実在キャラが西南戦争で菊次郎を救う

大河ドラマ『西郷どん』で、ドランクドラゴンの塚地さんが演じた熊吉

ユーモラスで心優しい使用人として登場しておりましたが、ふと、こんな風に思ったことはありませんか?

『熊吉さんって、あくまでオリキャラ(ドラマのオリジナルキャラクター)でしょ? 実在しないんでしょ?』

確かに日本の歴史を振り返ってみれば、使用人の事績や名前が残るケースはほぼありません。

ゆえに熊吉も「ちょうどいいオリキャラだなぁ」と思われがちなのですが、ところがどっこい彼は実在します。

しかも、西郷隆盛や西郷家の大事な場面にはちょいちょい絡んでくるから、とてもスルーはできない重要人物。

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一体、どんな人物なのか。

明治33年(1900年)12月25日が命日である、史実の熊吉(永田熊吉)、その生涯をマトメてみました

 


父子二代で西郷家に仕える

熊吉は、彼の父・熊次郎の代から西郷家に仕える使用人(従僕)でした。

誕生は、天保6年(1835年)前後。

同年代の人物は、吉田松陰坂本龍馬橋本左内福沢諭吉等がおります。

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西郷隆盛が文政10年(1827年)生まれですから、実は主人である彼の方が年上なのですね。

ドラマでは、年齢設定を少し変えているのでしょう。

あるいは、父親の代での活躍も加えて、キャラクターを構成しているのかもしれません。

西郷家は貧しい家として描写されています。

それでも、熊吉のような使用人を雇うことはできました。下級武士といえども、その程度の余裕はあったのです。

西郷家のような大家庭では、家族だけではとても生活を回せない、ということもあったのでしょう。

 


西郷の子・菊次郎の命を救った

西郷が江戸に出てるとき、熊吉は同行しています。

おそらくや身の回りの世話等をしたのでしょう。

そんな彼は、西郷家の歴史の要所において顔を出します。

明治10年(1877年)の西南戦争では、西郷の実子で唯一戦場にいた菊次郎を庇いました。

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菊次郎が右脚を切断すると、背負って戦場を移動したのです。

そのときには40才を超え、当時としては若くはない年齢でしたから、さぞかし苦労したことでしょう。

また、熊吉自身も長岡の戦いで左脚に傷を負いました。

幸い銃弾が貫通したため、切断にまで至らなかったようです。

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熊吉は、西郷から菊次郎を託されました。

菊次郎を庇って、西郷の実弟・西郷従道の陣に投降。

そこで従道は大変喜んだとされています。

菊次郎とともに行動したため、熊吉は戦線を離脱し、主人である西郷の死を見届けることはありませんでした。

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