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【国風文化】
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「蒔絵(まきえ)」
漆器の表面にもう一度漆で絵や模様を描き、乾かないうちに金や銀の粉を蒔くというものです。
こうすると、濡れていた漆のところにだけ金・銀の絵が残るわけです。
手箱などの日用品や絵画などによく使われていて、現存しているものも多々あります。
平安時代ではなく江戸時代のものですが、徳川家光の長女・千代姫が尾張徳川家に輿入れした際の嫁入り道具一式である「初音の調度」などが蒔絵を用いた道具として有名ですね。
「日本刀」
奈良時代までの「刀」は反りがない直刀が主流です。
今日我々がイメージするような反りのついた刀が生まれ、定着したのは平安時代。
天下五剣と呼ばれるうちの二振り「童子切安綱」「三日月宗近」などがこの時代に作られ、なおかつ現存しています。
現在は両方とも東京国立博物館(トーハク)に収蔵されていて、何年かに一度展示されることがあります。
また、この時代のことなので「この刀でスゴイ妖怪を退治しました!」という話が多いのも特徴です。刀剣類が好きな方は、その辺まで調べてみるのも一興ですよ。
個人的に上記の本をオススメします。
『怪談と名刀』(→amazon)
※昭和初期に出た本なので、少々文章が古めかしいのが難点で……売れたら現代向けに再編集版が出たりしませんかね。
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長月 七紀・記
【参考】
国史大辞典
本堂平四郎/東雅夫『怪談と名刀 (双葉文庫)』(→amazon)
内田篤呉『硯箱の美―蒔絵の精華』(→amazon)