どうする家康感想あらすじレビュー

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第31回「史上最大の決戦」

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第31回「史上最大の決戦」
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どうする織田信長の見識

織田信雄を愚かに描きたいことはわかった。

だからといって「ノブカツ!」と呼ぶ家康はどうかしています。むしろ、これだと家康が非常識に思えます。

家康に呼び捨てにされても怒らないほど卑屈な信雄は、どれほど鈍感なのか。こんな息子にしてしまった織田信長まで愚かで酷い親に思えてしまう。

切れ者であるから見出したはずの明智光秀も愚かでしかなかった。

自称信長の後継者お市も、結局無能。

信長って、周りを腐らせる呪いの持ち主だったのでは?

いや失礼しました。このドラマは信長周辺以外もダメな人物ばかりでした。

ダメ大河の先輩『江 〜姫たちの戦国〜』では、江の中に信長が見出されるという設定でした。

それに続く期待の新人・本作では、茶々の中に信長の幻が見えるかもしれません。そうなればギャグとして最高ですね。

 


どうするマザーセナ

先週よかった点。

それはマザーセナの回想がなかったことですが、結局、お市との恋愛を盛り上げるための配慮だったようで、今週はバッチリ出てきました。

しかもクレジット二番手ですよ。

◆【どうする家康】どうなる〝2番手キャスト〟 有村架純、岡田准一、北川景子ら「退場」(→link

BBC版の関ヶ原『ウォリアーズ』では、信康を死なせたことを思い出す家康が展開の説得力になっていました。

関ヶ原に遅参したから腹を切りたいと語る我が子・秀忠を、温情で許す家康。

そういう厳しい時代は終わったと宣言し、それが泰平の世の幕開けにも思えたものです。

BBCがそういう描写をしているのに、NHKはマザーセナの教義による泰平の世にするとは……。

『麒麟がくる』の光秀は、亡き妻の爪を小さな容器に入れて振り、その音で偲んでいました。それが本作はいちゃつく回想映像を使い回すだけです。

妻への愛惜の示し方だって見せ方の一つなのに、本作にはそうした細部へのアイデアが全くありません。

脚本家にそれだけの力量や適性があるかどうか。事前にわからなかったんですかね。

 


どうする井伊直政と本多忠勝の説得力

井伊直政は幼く、腕も細く、所作も筋力が感じられず、

そりゃ旧武田の兵たちもついてこないよな……

と悲しくなってきます。

そもそも包帯を巻いて「稽古をつけたあとです」という説明は何事でしょうか。

汗もろくにかかず、着物もきれいで、擦りむいたような傷がポツポツとあるだけ。打撃による内出血の跡はなし。これのどこが?

本多忠勝も「細い!」と思ってしまいました。

八重の桜』の山本覚馬、『鎌倉殿の13人』八田知家三浦義村と比較してはいけない……そう思おうとしても、どうしてたって比べてしまいます。

これで本多忠勝と言われても、全く納得できません。槍も重たそうに見えないし、見せ方の工夫が足りません。

しかもこの忠勝には、ノースリーブで日焼けしたようなあとがあります。どういうことでしょうか?

 

どうする漢籍

漢籍を読む場面で、書見台すら使わぬとはどういうことなのか?

今の本と同じ持ち方だし、読み方もおかしいし、授業風景も現在の学園ドラマのようで絶句します。

このドラマは、最後までまともに漢籍を取り扱わない気のようですね。

ドラマ10『大奥』や朝ドラ『らんまん』と比較して、ひどく劣っている。

真面目にやる気がないのなら、そんなシーンなど省いてしまえばよいのに、言い訳のように入れてくるのが見苦しい。

 


どうする小道具

書状の色もなんだかおかしくありませんか。

そんなことはないと思いたいですし、詳しく調べないとわからないけれども、朱墨でなく、アクリル絵の具やポスターカラーを使っているようなことはありませんよね?

字体も、戦国時代にしては新しすぎる気がします。ああいうかっちりした楷書で書くものでしょうか。

『らんまん』のこういう小道具ははちゃんとしているのですが。

◆万太郎が植物標本を包む「新聞紙」にも驚きのこだわりが…朝ドラ『らんまん』の知られざる「演出の世界」(→link

だからといってデジタルにすれば良いというものでもなく、相変わらず地図は虫がはっているようで不気味です。

 

どうする「香具師の口上」

本多正信はやりすぎでしょう。

知将というより、これでは香具師の口上。

あまりに軽妙な口調のため、武士というより講談師や商人では? どうしてもそう思ってしまう。

そして、これはあまり兵法に興味がない人がやりがちなミスですが、できる軍師や智将ほど、せいぜい二手先ぐらいしか見通しません。

実際の相手がどう反応するか。そのときの天候はどうなっているか。

予測不能な要素がありすぎて、先の見通しとは非常に難しいものです。

「十手先を読んでこそ軍師!」

というのはまさに俺だけ転生ものであり、本作はその典型例ですね。

まぁ、リアリティなど全無視どころか「なろう系を取り込んでこそシン・大河だ!」が本作の姿勢ですので、仕方ないんですけどね。

本多正信だけでなく、家康もわけのわからない先読みをペラペラしゃべっているので、大の大人が揃って何バカなこと言ってんだ?と悲しくなってきます。

そもそも大切な策は漏らさないことが基本中の基本でしょ?

大切な主君にだけ、こっそり語ればいい。

この正信はそれすら知らない。徳川家臣団から小銭でも巻き上げようとする香具師にしか見えません。

ガマガエルの油を売ったら、よく売れそうですよね。

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