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【『どうする家康』感想あらすじレビュー第31回「史上最大の決戦」】
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どうするおにぎり推し
このドラマは、本当におにぎりを握る女が好きだな!
「勝て勝て勝て!」って言いながら握るのは何なのでしょう。
『花燃ゆ』のリベンジでもしたいのか。誰かの趣味なのか。
兵糧をあんなふうに作って見せる意味がわかりません。昭和レトロなラブコメですか。
どうするものの持ち方
『らんまん』を見ていて気づきました。
書状を手に取り、さっと振ることで広げる。そんな時代劇お馴染みの所作ができています。
そして気づきました。『どうする家康』では、そんな綺麗な所作を見たことがないことを。
そのことに気づくと、どうにも小道具の扱いもおかしくて気になって仕方ありません。
思い出したように家康の薬作りが出てきました。
趣味というわりに薬研の使い方も雑。説得力がまるでありません。
どうする太鼓の打ち方
太鼓の打ち方がおかしい。
軍勢ごとにルールがあって、もっときっちり打つもの。
やる気がないのか、そうした調子は一切感じられず、ポコポコ打つせいで迫力にも欠けている。
発声も声が裏返るので、本当に稚拙です。
大河ドラマをパロディにしたコントの類にしか見えません。
どうした脚本
今週はやっとおもしろくなった。落ち着いた。
そんな感想もありそうですが、果たしてそうでしょうか?
歴史ドラマとしてのスタートラインに立ったあたりではありませんか。
実在した女性がでしゃばって目立ったり。回想シーンまみれにしたり。いちゃいちゃする場面の比率は減りました。
そのぶんアリバイじみた描写が増えて相対的にマシに見える。それだけです。
どうにもちぐはぐで、それまであったむちゃくちゃな個性が薄くなったような気がします。
今まではおしつけがましかった。
「今までにない展開だろ?」
「俺たちってマジですげーだろ、イケてるだろ!」
「これぞシン・大河なんだよ!」
そういう自慢げな姿勢があった。それがどうにも落ち着いてきている。
それが良いのかどうか?
残ったのは歴史番組用の再現ドラマと、ラブコメじみた場面、そして説明セリフだけです。
今までは挑発的でしたよね?
「史実なんて誰も見たことないしww あなた別にその時代に生きてませんよねw 見てませんよね、だったらこういう展開がないとは言い切れないでしょwww」
「瀬名が悪役とかもう古いしw 森蘭丸でなくて森乱w 新説取り入れましたwww」
そういう思考停止の呪詛を振り翳し、どんな無茶振りで通してきた。
それがなんだかおとなしくなっちゃって。
歴史パートにせよ、戦国時代の合戦というよりも、現代劇の詐欺師ミーティングのような場面に過ぎません。
少し真面目にしたぶん、かえって基礎力が脆弱なのが露になった。それが現状でしょう。
本能寺も伊賀越えという歴史イベントも終わった。
マザーセナ、千代、女大鼠といった妄想ヒロイン大行進も終わった。
何も見どころがない。ものの見事に何も無い。きれいに中身がなくなり、積極的な不快感が薄くなった程度の話ですね。
豪華キャストと思える池田恒興と森長可が登場しても、何もワクワクは湧いてきません。
もう、盛り上がりも何もないんですね。
このドラマは脚本がみっちり詰まっていない。スカスカのものを現場で手を入れて、どうにか形にしている。
だからこそ毎週のようにアドリブで補ったと語る裏話が披露されるのでしょう。
逆に、脚本を褒める出演者の声はほとんど聞こえてこない。今となって褒めているのは磯Pくらいではありませんか。
どうした「提灯」
視聴率では二桁を割ったり戻したりという体たらくで、それでも提灯記事は増えるのか、増えないのか?
超絶技巧記事が出ました。
◆『どうする家康』“キャラ変更”に落胆の声「『麒麟』の感動を返して~!」。ムロツヨシ/佐々木蔵之介が同じ秀吉役だが(→link)
何が超絶技巧か?
・ノベライズ担当者だけに、シナリオそのものではなく「キャラ変更」に落ち着けようとする
・今さら『麒麟がくる』の長谷川博己さんらに目配せし、胸キュンアピールを欠かさない
・実在の人物を「キャラ」扱いし、学説なり、思想なり、歴史的な解釈の余地をここでは全く語らない
・ファンが多い役者は配慮し、決してファンダムを刺激しないようにする巧みさ
・井伊直政は若い美形が演じているだけで、結構タイプは違うと思うけれども。これだとイケメンが演じていたら良いと思えるような……でもお互いのファンへの気配りがバッチリ!
とまあ、掲載媒体カラーにバッチリあわせているんですね。
別媒体ではしっかり本作を絶賛していますから、これぞできるプロの仕事だと思います。
こんな記事は心の底からどうでもいい。だからなんなんですかね。
◆松本潤『どうする家康』の“制作スタッフと撮影打ち上げ”を主催、ムロツヨシは頻繁に参加も家康の正室・瀬名役の有村架純は「あえて誘わない」(→link)
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