『おんな城主 直虎 完全版 第壱集 [Blu-ray]』/amazonより引用

おんな城主直虎感想あらすじ

『おんな城主 直虎』感想レビュー第23回「盗賊は二度 仏を盗む」

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龍雲党のメンバーを井伊の家臣にしたらどうか

龍雲党は全員無事に井伊へ復帰。

直之は材木の切り出しが終わっても雇ってはどうか、と提案し、商人の瀬戸方久も賛成します。

しかし政次がネックです。

そこで六左衛門があることを告げます。

・康用が龍雲党を捜索に来た日、逃げるように告げに来たのがなつであった。

・彼女は、政次のはからいで龍雲党を逃したのではないか。

ということです。

その政次は自邸で碁盤に向き合いながら咳き込んでいます。今週は冒頭でも咳き込んでいました。風邪を引いたようです。

この場面で政次となつの回想が入ります。

六左衛門の言った通り、政次はなつに指示を出して龍雲丸を逃していたのでした。

小野邸を訪れた直虎は、政次に龍雲丸を家臣にして良いかと尋ねます。

自分の考えをさしはさむ余地はないと言う政次に、直虎は龍雲党を逃したことは知っている、正直に答えろと迫ります。

「引き渡せば殿が大騒ぎするからそうしたまで。もう召し抱えるつもりだろうし言うことはない」と突き放す政次。

しかし直虎は「政次は誰よりも井伊のことを考えておるのはそなただ」とぐっとくる一言を言います。

「あの者たちを井伊のために使うのはよいが、あの者たちのために井伊を使わぬよう。そんなことになれば私は本当に殿を排除することを考えねばなりません」

政次は、ついにそう言い切ります。

 


モグラ「御家を再興できるかもしれませんぜ」

直虎は龍雲丸に伝えます。

「この役目が終わったらどうするつもりか。井伊に仕える気はないか?」

龍雲丸にも辛い過去はあるだろうけど、考えて欲しいと説得する直虎。

給与引き渡しの時にまで答えを用意してくれ、と言うのでした。

これはもうゲットしかない、と浮かれる直虎。

一方、龍雲丸は昔を思い出します。

モグラは「御家を再興できるかもしれませんぜ。悪い話じゃないじゃありませんか」と語りかけるのでした。龍雲丸の正体とは? うーん、引っ張るんでしょうね。

迷う龍雲丸。モグラは、直虎はひと味ちがう、と返します。

翌朝、龍雲丸は仲間の意見を聞きます。

一味も乗り気です。

これは仕官決定でしょうか。直虎も、六左衛門も直之もウキウキして待ち遠しいようです。

政次も新しい家臣が来ると迎える気です。なつは政次の着物にほころびを見つけ、政次は直さなくてもよいというのに「駄目です。ご家老様は義兄上じゃと見せ付けてやらねばなりませぬ」とつくろうのでした。

直虎は張り切って新しい着物を身につけます。高瀬もわくわくする直虎を見て「母上様ってば乙女~~♪」と大はしゃぎ。

こうして給料日、龍雲丸が答えを持って来ます。家臣の皆がめかしこむ中、直虎はいつもと同じ格好です。

龍雲丸は龍の形をした雲を見て、何かを考えています。直虎たちも同じ雲を見上げ、楽しみに待っています。うれしさを隠しきれない直虎です。

龍雲丸は給与を受け取りに現れます。直虎はわくわくしながら奉公について切りだします。

「断りまさあ!」

事前の期待とは真逆の答えに、直虎も龍雲党のメンバーたちも困惑。理由を尋ねられた龍雲丸は「空に雲があったから」という、よくわからない答えを告げるのでした。

もう、なんなんだよ!

 


MVP:なつ

むさくるしい近藤康用もよいのですが、ここはなつで。

義兄に恋心があるのか、ファンとして見守っているのか。

政次は「直親を愛する直虎が好き」だと思うのですが、なつは「直虎を愛するツンデレな義兄が好き」なんではないでしょうか。

そういう意味では視聴者の代弁者といえるかも。

 

総評

龍雲丸編は今回で一段落ついたわけですかね。

今川と武田は手切れ。ここまで揉めても近藤康用は結局今川に訴えないわけで、それだけ今川は追い詰められているのでしょうけれども、そんな流れを無視して井伊谷周辺で進んで来た最近の流れ。

そのオチが「意味ありげなキャラが結局仲間になりませんでした」では流石に酷い……というか、森下先生は何かこの先どんでん返しを用意しているんでしょう。

意味ありげな回想もありましたし。来週からは新展開になる模様です。

ここ数回は停滞気味ではありました。

が、井伊直虎という人物の人生は、こうしたエピソードも入れなければ一年間もたないのは仕方ないと思います。

針をふりきって、直虎、政次、オリジナルキャラの龍雲丸をからませて展開というのは、まあそこまで悪くなかったんじゃないですかね。考証をきっちりした場面も魅力的ですし。

しかし流石に先週あたりからちょっと飽きてきました。

これ以上やったら完全に飽きるぞ、というタイミングで次週の新展開に入りますので、ペース配分はちゃんとできていると思います。

と、ここまでの展開を総括しつつ、気持ちは既に来週に前のめりです。

停滞していた流れを一気にどっと変える、非情の展開待ちですね。織田信長、どうなる?

いや、龍雲丸編も好きだったんではありますけれども。


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【参考】
おんな城主直虎感想あらすじ
NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』公式サイト(→link

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