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【青天を衝け第7回感想あらすじ】
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古文漢文が活きる場面は国際化にあり
こんばんは、徳川家康です――いつもの始まり方でしたね。
若い頃は楽しい宴は考えられなかったと家康。そのあたりは『麒麟がくる』を思い出しましょう。
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そして太平の世では文化が一気に発展したと言います。
漢語によるポエム=“漢詩”という雑……『貞観政要』を愛読する史実の家康が祟りたくなるほど酷い説明をします。
そして今現在理解できる方は少ないと、現代語訳の披露。『麒麟がくる』では書き下し文だったのに、何がどうしてこうなった?
「いやあ、そんなこと言いますけどw 昨年のあの漢詩なんて凝って入れたけど誰もわからなかったじゃないスかwww 漢文不要っすよwww」
そういうことを考えていそうでほっこりしますね。ありがたい気遣いです。
タイトル由来の漢詩までも書き下しでなく翻訳。
この漢詩を読んで私は疑問でした。
タイトルを語るためだけにこんな尺を取る意味がわからない。あと吉沢亮さんの発声指導をもうちょっとこう、きっちりとお願いしたい……。
だいたい「青空ヒャホーイ!」ってタイトルにするほどのものでしょうか。
確かに世の中の古文漢文不要論は根強いものがあります。
◆RAD野田「漢文不要論」に賛否 「本当意味がない」「前時代的に感じる」(→link)
「漢詩の書き下し文を読んで喜ぶものがおるか?」
「ここにいるぞ!」
ジャーンジャーンジャーン!
そう響かせつつ、馬岱になりきって登場したい。
私が賛同する意見はこちらです。
◆グローバルな時代だからこそ、古文・漢文は大事(→link)
こちらの記事をざっくりとまとめますと……。
大学受験における古文漢文の有用性については確かに疑っております。
一方で「実業」では英国シェイクスピアを例に古文漢文の重要性を問いています。
なにか?
と申しますと、欧米のビジネスにおいては個人間の関係を強めるため「教養」を突破口にすることが多々あり、彼らが日本人を相手にした場合、紫式部や鴨長明、小林一茶などを話題にする可能性が考えられるとのことです。
そのときに日本側が「私は存じ上げませんが、あなたは英国人なのにお詳しいですね!」なんて無邪気に喜ぶようならビジネスマンとして失格。
教養無き人材と判断され、その後の付き合いに支障をきたすリスクがあります。
日本の一般社会において、古文漢文を否定するのは簡単です。
しかし日本人の国際化対応から考えると重大な欠落をもたらしかねない――そう警鐘を鳴らしているんですね。
もちろん国際化だけでなく、日本史を学問やエンタメコンテンツから見た場合でも、古文漢文の素養は不可欠でありましょう。
その点『麒麟がくる』はキッチリしておりました。
今年はもう諦めるしかなさそうで、来年の北条政子は『貞観政要』の愛読者ですから、期待してしまう。
ちなみに幕末の漢籍教養の有無ってかなり大事なんですが、今回のまとめっぷりからすると、本作の制作サイドは『どうでもエエ』ですかね。
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説明セリフと発声、所作不良まみれ
ニュースとレビューは本作の立ち位置を教えてくれます。
観察が今週もやめられません。なかなか辛くなってきたものもあります。
◆ NHKも必死? 吉沢亮の大河ドラマ「青天を衝け」は“再現ドラマ”風(→link)
やはり説明セリフが多い。そこは気づきますよね。
もう一点気になるのが、発声と演技のおかしさ。
漢文翻訳朗読まで叫んでいるような栄一。
美少女ゲーム攻略キャラ感が出過ぎていて、もう人間味がない千代。同じ千代でも『おちょやん』との落差が……。
あまりにわざとらしく苦しんでから死ぬ阿部正弘は、まるでコント。
慶喜がガーッと棒読みになっている場面がある。そしてやれやれ系オーラ。
斉昭は鼻声というかぐずぐずしている。
美賀君の京ことばが変。
円四郎のわざとらしすぎるべらんめぇ口調。
キャピキャピした篤姫。
ステータス値が低い!を全力で見せつけてくる家定。
ニコニコとしていちいちわざとらしい、力みすぎの春嶽。タイムスクープハンターよりも、タイムスリップした現代人のようだ。
登場した瞬間から安っぽい悪役オーラの直弼。
いきなり強硬と言われたところで、上陸ミルク要求観光客おじさんのハリス。
わざとらしいモブの大奥女中。
和服の所作指導もしているのでしょうか?
若手役者さんは服を着ているというより着られていて、動きがいちいちぎこちない。
『麒麟がくる』と比較してはいけませんが、あの作品の場合、所作をこなしたうえで崩している人物がいました。
佐々木蔵之介さんの秀吉が代表でしょう。去年は子役ですら所作はそれなりにできておりました。
これは役者さんのせいじゃない。
現場が疲弊崩壊しているんではないでしょうか?
それにしても今回は時間稼ぎと恋愛ネタが露骨で、話が一向に進みません。
今週はとりあえずタイトル由来の漢詩と初恋を重ねてプロモーションビデオ風味にしただけという印象。
これは一体、何がしたいドラマですか?
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