大奥シーズン2医療編12回

大奥公式サイトより引用

ドラマ10大奥感想あらすじ

ドラマ大奥医療編 感想レビュー第12回 意次と定信の確執始まる

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ドラマ大奥医療編 感想レビュー第12回
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漢方医の嫉妬が定信と結びつく

赤井という漢方医のもとに、剣術中に腰が痛くなった若い侍がやってきます。

稽古のしすぎだから安静にしていろと、そっけない態度の赤井。

それを見ていた青沼は、その場で跳んでみるようにと若い侍に勧めます。

結石だと見抜き、今後は水分をたっぷり摂取するようにと伝えます。

若い侍たちは大喜び! 蘭方はすごい!

そう褒めているのを聞いてしまった赤井は怒りに燃えました。そして松平定信に告げ口をします。

田沼のせいで漢方医が迫害されている。

田沼が絡んでいることで露骨に不快感を示す定信。漢方医の不満を受け止め、外道の田沼が外道を引っ張り込んだと言い切っています。

青沼の蘭学講義は、いまや御台様という後ろ盾はなく、危険な状況。

漢方医たちは散々煽ってきます。

吉宗公の血を引く……本道……これにしおらしく「あいわかった」と答える定信の声音が素晴らしい。

自尊心をくすぐられ、自分ならばできると確信した、おだてられた可愛らしい声になっています。

そんなとき、源内が「大発見した!」と田沼のもとへやってきます。

と、そこへ定信がやってきて、大奥での蘭学をただちに中止せよと凄みます。

凄んでいても、田沼より小柄で声も高く、どこか頼りない。理論も破綻しているため、田沼は穏やかに反論できます。

この田沼の言葉が、実によい。

奇怪なものというけれど、青沼はオランダ人が父というだけで生粋の日本人である――人種差別に対する明瞭な反論で、今日にも通じるものです。

当代随一の学者が揃い、上様の許可も得ている。

そう反論されると、定信は「異国好みと金好きを憂いている」と理論をすり替えます。

ロシアとの交易はどういうことかと言われると、田沼は認める。定信はまるでそれでは商人だと言いつのり、さらに吉宗公は草葉の陰で泣いていると畳み掛けます。

これが悪かった。

源内が定信を呼び止め、決定打を言います。

そもそも定信は吉宗にあったこともない。

洋書を解禁し、蘭学隆盛の礎を築いたのは吉宗の功績。自分で天文機器まで作ったとか。

田沼がたしなめても、こうなると源内の早口は止まらない。

吉宗は、米の価格のことばかりを気にして、頭の中身は金、金、金!

異国好みで金好きなのが吉宗公だ!

相手の逃げ場を無くすのは危険ですが、徹底的に追い詰めてしまう源内。

さらに決定打として「髪型と服だけ真似ても無駄。吉宗公の志を継いでいるのは田沼様だ!」と言われ、我慢ならずに定信は懐剣で源内を刺そうとします。

「殿中にございます!」

すかさず田沼が止めに入り、源内の非礼を詫びる。

男女逆転のSF劇だろうと「殿中にございます!」という時代劇おなじみの言葉が出てくるところがいいですね~。

定信が腰をやや沈め、刺殺の動きになっているところもよい。そういう細部に“らしさ”が宿っています。

優雅な仕草で去っていく田沼を、憎々しげに眺め、裾をひるがえす定信。

「もし……」

ここで魔性の声がします。治済です。

徳川治済(はるさだ)
漫画・ドラマ『大奥』で怪物と称された徳川治済はどんな人物だった?

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彼女は定信に茶を飲ませ、理解を示します。

田沼のやりたい放題は、皆腹に据えかねている。

「皆」と持ち出すのが汚い。「私」ではなく「皆」です。

さらには源内が女だと焚き付ける。

定信みたいなタイプは、ルール違反にともかくケチをつけたがりますからね。

 


「赤面のサボン」はこれだ!

蘭学講義、西洋人女の裸体を見ていた伊兵衛が黒木に叱られています。

春本を読んでいたのではなく、今回は医学書。

それを手にした僖助が、ある記述に目を留め、青沼に示します。

そこには「トルコの老女たちが工夫し、種痘を防いでいたこと」が書かれていました。

胡桃の殻に種痘の種を入れて持ち歩き、希望者の腕に引っ掻き傷をつけて種を刷り込む。わざと軽い痘瘡にするのだと。

源内が騒ぎ出し、彼は閃きます。

「これが赤面のサボンだ!」

赤面から生き延びた人の話を源内は聞き出していた。

一度罹ると二度と罹らない。

赤面が出た村に立ち寄り、看護を手伝うとき気づいたことがある。そこの赤面は二~三日で治るほど症状が軽かった。

皆不信がるけれども、源内は確信しています。軽症の赤面に一度罹ればいいのだ。ついに彼らは赤面のサボンを見出したのです。

そうなると次の課題がある。

軽症となる赤面探しは、源内に任せるしかない。

黒木と青沼がそう話し合っていると、伊兵衛は講義をやめると言い出します。

「ついていけないのか?」と励ましていると、意外なことを言い出します。

伊兵衛は放蕩息子で、博打と女遊びばかりをしていた。それで母親から大奥に放り込まれた。

母には「人様のお役に立て」と言われ、腹括って「人の役に立たないでいよう!」と思っていたのに、これではめちゃくちゃ人の役に立ってしまいそうだ……って、こじらせてますなぁ。

皆笑い出してしまいます。しょうもない!

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